東巻
とうまき
関連イラスト
(ㅍ∇ㅍ) ♥ (눈_눈.ζ
以下、記事内容にネタバレを含みます。 |
---|
また、個人的解釈を含む冗長な文章となっておりますのでご注意ください。 |
長い概要
漫画『弱虫ペダル』の東堂尽八×巻島裕介のBLカップリング。
東堂は箱根学園、巻島は総北高校の三年生であり、共に自転車競技部のエースクライマー。
初めて対面した時は互いに良い印象を持っていなかったが、数々のレースで競う内に打ち解け、認め合う好敵手となる。
神奈川と千葉という遠距離にありながら高校二年生の四月以降、約14か月(オフシーズン含む)で15回同じレースに出走し、勝敗は互いに七勝七敗(ノーカウントが1回)。
それだけでなく私的にも二人で勝負している。因みに「勝敗は五分」と特に個人勝負は勝敗をカウントしてないことから、少なくとも15回以上は勝負しているのではないかと推測される。総北があるとされる佐倉市から、箱学があるとされる箱根町までは約140km。電車で早くても2時間程度かかる。
加えて、東堂が一方的に週2,3回電話し「湯上りに髪は乾かしたか?」「暖かくして寝ろよ」などと巻島の体調を心配している。
お互いに、三年最後のIHでの山岳勝負を最終決戦(ラストクライム)と位置付けていた。
<<<<<<<<
東堂尽八 | 巻島裕介 | |
---|---|---|
身長 / 体重( BMI ) | 174cm / 61kg ( 20.1 ) | 176cm / 62kg ( 20.0 ) |
誕生日 / 血液型 | 8月8日 ( 獅子座 ) / A | 7月7日 ( 蟹座 ) / AB ( Rh- ) |
愛車 / 体重( BMI ) | RIDLEY ( 車体:白 / ロゴ:赤 ) | TIME ( 車体:白 / ロゴ:赤 ) |
所属学校 / ゼッケンNo. | 私立箱根学園 ( 神奈川 ) / 3 | 県立総北高校 ( 千葉 ) / 173 |
異名 | 箱根の山神 | 頂上の蜘蛛男 |
相手を呼ぶとき | 巻ちゃん、お前 | 東堂、お前、尽八(本気時のみ) |
相手の事を他人に話すとき | 総北の巻島、巻島 | 東堂、あいつ、知らない人 |
データ上、身長差・体重差はあまりない二人だが、巻島の方は「手足が異様に長くて細い」と評されているように細長く筋肉も薄い体系であり、東堂の方が小柄な体格の多いクライマーの中でも腕や足に筋肉がついており体格はよい方である。
他にも、東堂が童顔・ツリ目でよく笑っている表情が多く、ファンクラブがあるほどの美形と描写されているのに対し、巻島は細面・伏し目で常に困ったような表情、周りからもキモイ・怖いと評されているという真逆な外見をしている。
最も真逆だとされているのが互いのクライムスタイルであり、東堂がお手本のようなブレないペダリングで車体を傾けることなく、徹底的にロスを省いた走りで坂を登るのに対し、巻島はバイクを異様なまでに傾け地面をえぐるように車体を左右に揺らすダンシングで坂を登っている。
他にも、お互いの個人的なエピソードやセリフも対となるようなものが多い。
先輩に馬鹿にされながらも一人きりで練習したことを巻島が後輩に語るのならば、東堂はそんなエピソードなど無いと笑い、「だから抜け」という言葉を最後に後輩に送るのが巻島ならば、「山は譲れん」と宣言するのが東堂である。
本編での描写
出会い
2年生の4月、奥秩山ヒルクライムにて出会う。
東堂は1年生の時から別格と評されており、優勝候補として各所から注目され、そのことにひどく自惚れていた。周りの人間に対しても3年時以上に興味がなく見下している節があり、レース前に偶然肩がぶつかった初対面の巻島に謝りもせず、オーラがない・無名だと馬鹿するほどである。対して巻島は、東堂のことを知らないどころか、マイペースに「カチューシャ、カッコ悪いショ」などと言い放っている。このため、お互いの第一印象は最悪である。
巻島を馬鹿にしていた東堂だったが、レースが始まると鬼気迫る巻島のオーラや奇妙なクライムスタイルに圧倒され、差をつけられて敗北した。
この時のことは、のちに作者の渡.辺.航氏から雑誌のインタビューで「東堂は巻島と出会って”こんなに気持ち悪くて、速い奴がいるんだ”と知ったことで、彼の中の世界はめちゃくちゃに広がったと思うんです。」と言われるほど、東堂にとっては衝撃的で大事なものであった。(別冊spoon2Di vol.49 渡辺航12000字インタビューより)
出会ってからしばらくは「タマムシ」「カチューシャ」と呼び合うなど本名を覚える気がまるでなく仲は良くなかったが、以降のレースでも勝負所で出会うようになり、いつしか認め合いともに高めあう存在となった。
そして8月の二年生時IHまでにはすでに電話する間柄となっている。
広峯山ヒルクライム
奥秩山ヒルクライムで出会ってから今までの公式レースで14回対戦をし、お互いに7勝7敗。また、個人的に行ったレースでも勝敗は五分五分。
15戦目でありIH前の最後のヒルクライムレースだったが、巻島がリタイアとなってしまったため勝負はカウントせずIHまで持ち越しとなってしまった。この時に、「インターハイで決着をつける」と初めて二人で約束を交わした。
時期は5月最後の日曜日となっており、総北の強化合宿前の出来事である。
この時のストーリーは、のちに小説化された。(後述)
三年時インターハイ(小野田1年生編)
1日目
原作では、スプリント対決後に初めて東堂がクライマーであり巻島のライバルであることが明かされている。主人公である小野田坂道と東堂はこの時点で初対面となるが、初対面どころではない巻島が東堂のことを知らない人と説明したり、それに対し東堂は「巻ちゃん!そりゃないぜ、巻ちゃん!」と返すなど、互いのチームメイトとはまた違う気安さが見えるやり取りがある。
IH1日目と体力も日数も余裕のある中、箱学のホームで最高の勝負ができると意気込んでいた東堂だが、総北は小野田が落車しクライマーは巻島一人というアクシデントに見舞われる。
山でのクライマーの役割は風除けの他に、道や状況、チームの体調などを鑑みながらペース配分しチームを山へ導くというものがある。小野田がいない状況で巻島がチームを抜ければ、その役割は消去法的に今泉俊輔に回ってくる。しかし、今泉にはエースの発射台という役目が控えており、もし山で体力を消耗してしまえば、まだ足を残している箱学やほかのチームに引き離され1日目優勝の道は閉ざされてしまう。また、2日目からはスタートが前日の着順となるため、総合優勝のためにも1日目で順位を落とすわけにはいかない。今の巻島には、チームを山頂まで引き続けるしか道はなかった。
後輩から「冷静で理知的」と評される東堂が総北の状況を察することもできずに取り乱し、勝負に乗り出さない巻島を煽るが、巻島は表情一つ変ることはなくチームを離れない。そんな巻島を煽り続ける東堂に業を煮やしたチームメイトから「王者箱根学園エースクライマーとしての役割」を突き付けられ、東堂は体とバイクを傾けながらのダンシングで巻島を捨て置き一気に山頂を目指す。
その後紆余曲折ありながらも二人はラストクライムを果す。山頂リザルト決定後、勝者の第一声は相手への感謝であった。
山岳対決の”巻ちゃんがいてくれたから、俺はここまでこれたんだ”というのは、東堂の一片の曇りもない、心からの言葉である。
2日目
1日目ではほぼ同時にゴールした総北と箱学だったが、総北は予期せぬアクシデントにより早々に先頭から引き離され順位を落とすこととなった。
箱学は京都伏見との先頭争いの中で御堂筋翔から相手を煽るような言葉をさんざん投げかけられるが、東堂はほぼ反応することはなく黙々とエースを運び続けた。だが、唯一「総北は一発屋」という言葉にのみ、大きく眉を吊り上げ目を眇めるなどの反応を返している。
しかし、総北が追い付くと笑顔を見せ、巻島が先頭で引くとすかさず東堂も先頭へと出るなど、セリフがなくとも互いが互いを意識している描写が見られる。 巻島の方も、総北が揃い先頭に追い付く際に「待ってろ、東堂!」と、東堂のことを思い浮かべている。
3日目
総北と箱学は先頭にいるエースたちを追うため、協調して走り出す。しかし、広島呉南工業高校の待宮栄吉が残りのチームをまとめ上げ大蛇のような集団を作りだし、総北・箱学チームに迫る。
待宮集団にチームが呑み込まれそうになった際、東堂はその場で一緒に走っていたチームメイトではなく、何故か「わかってる!巻ちゃん!」と巻島の名前を叫び、物議を醸した。
(以下派閥リスト)
|
├─ もっと冷静になれよ(現実主義派)
| ├─ 巻ちゃんが先頭にいたからだよ(巻ちゃんペース上げろ又はスプリンターと代われ派)
| ├─ 体力の残ってるクライマーがここは引くべきだよ(巻ちゃん二人で引くぞ派)
| ├─ 総北全体に警告するより効率的だからだよ(巻ちゃん1年生引っ張れ派)
| ├─ 巻ちゃんの名前を一番呼びなれてたからだよ(咄嗟の行動で心の声が漏れたよ派)
| └─東堂だからだよ(安定の山神派)
|
├─ そこに東堂と巻ちゃんが存在していたからだよ (東巻原理主義派)
| ├─ 平坦が苦手な巻ちゃんを心配したんだよ(巻ちゃん過保護派)
| ├─ 恋人のピンチに名前を呼ぶのは当たり前だよ(東堂様マジハイスペック彼氏派)
| ├─ 生命の危険を感じたからだよ(本能派)
| ├─ 二人の間に余計な言葉なんて必要ないよ(自転車で会話してるよ派)
| ├─ 東堂の語尾だよ(君の名前何があっても必ず呼ぶから派)
| ├─ 愛よ(これこそ人間の感情の極み派)
| └─ はいはい東巻東巻(爆発しろ派)
|
├─ それ以外にも見るところありすぎだよ(もっと視野を広げようよ派)
| ├─ 私も東堂様を押し出したい(荒北そこ代われ派)
| ├─ ワシも巻ちゃんにぱいたっちしたいお(^ω^)(セクハラ派)
| | └─ 巻ちゃんは東堂のものに決まってんだろjk(東巻過激派)
| | └─ エゴだよ、それは!(アムロ・レイ派)
| | └─ 東堂は気が狂ってるよ(東堂ヤンデレ派)
| | └─おまえは何を言っているんだ(オレ達はそんな変態じゃねーぞ派)
| └─ どんな解釈でも広い心ですべての東堂と巻ちゃんを愛するよ(博愛主義派)
|
├─ 正直それどころじゃなかったよ(他キャラ派)
| ├─ 小野田くーん!(小野田心配派)
| ├─ 鳴子君!(友達思いの鳴子に惚れたよ派)
| ├─ オッサン!(田所の男泣きにやられたよ派)
| ├─ 泉田ァ東堂連れてけ!(泉田頑張れ派)
| ├─ 荒北さんは!(男前派)
| └─ ところで真波どこ(真波見当たらないんだけど派)
|
├─ わけがわからないよ(読者一同)
|
├─ 考えるな、感じろ(漫画なんてそういうものだ)
|
└─ 神が描くものに疑問を抱いてはならない(戒め)
IH後
IH終わってすぐの八月中に、巻島はイギリスにある大学へ入学するため、自転車競技部を退部し日本を旅立つ。卒業までに必要な単位は前倒しして取得しているため、退学ではなく7ヶ月早い卒業となる。イギリスでは、すでに現地で独立している兄を手伝いながら大学に行くとのことで、ほかの面々よりも一足先に自立への一歩を踏み出すこととなった。
同学年で仲の良かった田所迅や、目をかけていた後輩である小野田には退部・渡英のことは伝えてなかったが、唯一東堂にだけ、電話ではあるが直接渡英のことを告げている描写がある。
日本とイギリスの距離は約9,000km。だいたい地球1/4周の距離である。時差は、日本が9時間イギリスより進んでいる。
二人が共に競い合えた期間は、わずか1年半にも満たなかった。
その他原作関係
特典ペーパー
「弱虫ペダル39巻」「まじもじるるも-放課後の魔法中学生-3巻」の同時発売を記念し、アニメイト・とらのあな・ゲーマーズで二冊同時購入特典としてコラボイラストカードのプレゼントキャンペーンが開催された。絵柄は「るるも+荒北靖友」「るるも+小野田坂道」「るるも+東堂尽八・巻島裕介」の全三種。るるもの自転車の練習に付き合う東堂と巻島、というどこか微笑ましいイラスト。
→週刊少年チャンピオン編集部公式twitter
あとがき
・東堂初単独表紙時
別冊少年チャンピオン2014年9月号より「SPARE BIKE 東堂編」の連載が開始。それに伴い9月号では東堂が初の雑誌単独表紙を飾った。それを記念して巻末コメント欄に原作者の一コマ漫画が書き下ろされた。
→週刊少年チャンピオン編集部公式twitter
・巻島初単独表紙時
週刊少年チャンピオン2015年18号では、巻島が初の単独表紙を飾った。この際にも原作者の一コマ漫画が巻末に掲載。巻島が表紙を飾ったことに対して喜び、めでたい、記念に10冊買ったと宣言する東堂と困りきった表情の巻島が描かれている。
なお、週刊少年チャンピオンは一冊280円であり、10冊の場合は2800円となる。また、この号には第5回弱虫ペダルキャラクター人気投票の応募用紙が付いていた。
弱虫ペダル 第1回ベストバトル投票
週刊少年チャンピオン2016年25号にて「弱虫ペダル」連載8周年&400回を記念し、漫画内に登場する様々なバトルを対象とした人気投票の結果が発表された。
東堂VS巻島のラストクライムが見事1位を獲得。他の結果は20位まで紙面で発表されている。
「弱虫ペダル SCHOOL LIFE」描き下ろし2ショットイラスト
弱虫ペダルの様々な情報や、原作者のロングインタビューを収録した「弱虫ペダル SCHOOL LIFE」。その描き下ろしイラストは、本発表前にチラ見せとして明かされた画像から東堂と巻島の二名ではないかと推察されていた。
そして、2016年7月7日の巻島の誕生日に公開された描き下ろしイラストは、予想をはるかに上回るどころかファンの理解を超えるものであった。
なお、この描き下ろしイラストは表紙用である。(関連リンク)