ジャロウデク王国に所属する間者集団「銅牙騎士団」の使用する潜入工作用幻晶騎士(シルエットナイト)。
他の幻晶騎士と比べて一回り細い体型をしている。
隠密性に完全特化した機体で、魔力転換炉(エーテルリアクター)の防音対策は勿論の事、眼球水晶の剥き出しに魔獣の毛皮の外装使用など徹底した軽量化も行われている。
それにより敵機の背後から音も無く忍び寄り搭乗席のみを刺し貫くといった芸当も可能になる程の隠密性を獲得した。(アニメ版では右腕部のクローは回転させることで、幻晶騎士の正面装甲を貫くほどの武器になっている。)
また軽量化による機体速度も高く、対幻晶騎士での不意打ち・奇襲能力も他の機体の追随を許さない程。
その反面基本戦闘能力は低く、幻晶騎士とまともに戦う際は相手一機に対し三機を要してしまう。
他国の新型機強奪を国より命じられた騎士団によって運用され、そのお膳立てを行った。
その用途の関係から、ライバルは幻晶甲冑。
戦闘力こそ上ではあるが、あちらは幻晶騎士の1/4程の大きさに消音度合・対人に必要な戦闘力に飛翔能力等、隠密に欲しい技能をこれでもかと盛ることができる。
特に「モートラート」はあらゆる敵の側を通っても全然気付かれない程の、こちらが逆立ちしても真似できない隠密性を持つ上位互換。
派生機
ヴィッテンドーラ
当機のコンセプトそのままに東方様式(イースタン・モード)を施した機体。
新型機強奪の功により国で再編された銅牙騎士団に新たに与えられた。
綱型結晶筋肉(ストランド・クリスタルティシュー)を採用したことにより機体速度は更に向上、輸送中のツェンドリンブルの走行に追い付く程の速力を獲得している。
また唯一の武装である爪を改良した伸縮式の「伸縮突腕爪(ショットクロー)」により奇襲能力も向上、欠点であった打撃力の獲得にも成功している。
(それでも同じ新世代機に対するレシオ比は1:3のまま)
大西域戦争において裏工作に暗躍していたが、銀鳳商会の鬼神及び第一中隊によって全機が撃破されている。
ヴェイロキノス
上記のヴィッテンドーラを銅牙騎士団長専用にカスタマイズした機体。
背部に複数の隠し腕「可動式攻撃腕(スタッバーストリッシャ)」を持ち、搭載された腕の総数は鬼神すら超える。
最大限にまで引き上げた速力からなる一撃離脱戦法や奇襲を得意とし、その能力は他の追随を許さない。
反面その特化性により、騎操士に極めて複雑な操縦を要求する気難しい機体となっている。
上記の通り団長であるケルヒルト・ヒエタカンナスが搭乗し、エドガー・C・ブランシュと因縁の対決を繰り広げた。
アニメ版では予算とシナリオ、そして倫理観の関係により未登場。
代役として、大型補助腕による攻撃能力が追加された改良型のヴェンドバダーラ改が代役として登場した。