1. Canvas - カナダのACD Systems社が開発・販売しているグラフィックソフトウェア。
3. 2.を使った画材。
4. 2.に由来するF&C(カクテル・ソフト)が制作・発売した18禁美少女ゲーム。
本記事では1.について記述する。
概要
1988年に発売された最初のバージョンではMacintosh専用のペイントも扱えるドロー中心のソフトウェアであった。Canvasはその後の拡張で、主にPageMakerのようなテキスト編集機能が追加された。 現在では、ビットマップ画像に対するPhotoshopのようなフォトレタッチツールとしての機能と、ベクターイメージに対するAdobe Illustratorのようなグラフィックソフトの機能、Adobe InDesignのようなページレイアウトソフトの機能、CADソフト、Webデザインソフト的な面など多彩で多数の機能を備えているほか、プレゼンテーションソフトとしての基本機能も備えているなど、Adobe社がジャンルによりソフトウェアを分類しているのに対して、Canvasは1つのパッケージ内にこれらのソフトウェアが持つ多くの機能を集約している点が特徴。
これにより、文書内のフォトレタッチ、ページレイアウト、グラフィック作業など文書作成に必要な作業がソフトウェア間を介さずCanvas上だけで完結できるメリットを持つ。
またCanvasでは多種多様なファイル形式の読み込みと編集に対応しており、汎用的な画像形式やCAD形式はもとよりAdobe社のIllustrator、Photoshopをはじめ、CorelDRAWやMicrosoft Officeなどで作られたファイルの読み込みにも対応している。 保存形式はCanvas形式のほかにもIllustrator AI形式、Photoshop PSD形式、EPS形式、DXF形式や各種画像形式、HTMLでの保存など多様に対応している。 (ただし独自のフィルターで変換しての読み込みおよび保存になるため、完全互換とは言い難い再現性レベルのファイル形式もある)
ACD社に買収されるまでの開発元は、フロリダに本社があったDeneba Software社。
ドキュメントを含め日本語化されており、日本での販売およびサポートは日本ポラデジタル株式会社が担当している。
Canvasから影響を受けて機能が強化されてきたソフトも多いと思われるが、日本ではAdobe社のソフトウェア群と比較してDTP・グラフィック業界での知名度は決して高いとは言えない。 しかしCMYKカラーでの作業が可能なことや、代表的なCMYKカラーテーブルがあらかじめ用意されていること、PostScriptプリンターへの対応、色分解機能、フォントのアウトライン機能などDTP業界で必要な機能が組み込まれていることからみても、統合DTPソフトウェアとしての適応度は高い。
特徴の一部
- ダブル浮動小数点、64ビット座標参照システムを採用している。
- 最大 3,200 x 3,200 km までのドキュメントで作業することができる。
- 80 種類以上の標準ファイル形式のファイルを直接読み込むことができる。
- 複数ページのドキュメントを作成可能
- Photoshopのプラグインを組み込んで使用することができる。