作品解説
バイクメーカー擬人化は主にホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキが描かれていることが多い。これはこの4社が名実ともにオートバイ業界のトップ4というイメージが強いという点、日本のメーカーであるため日本人が親しみを持ちやすく、人格化しやすいという点が理由として挙げられる。
現在、インターネット上では多くのイラストレーターによって描かれた様々なバイクメーカー擬人化キャラクターが存在するが、バイクメーカー擬人化の存在を最初にネット上で広く知らしめた「元祖バイクメーカー擬人化」は、多くのブログやSNS・まとめサイトでシェアされているMAUS氏の作品であると考えられる。同氏の作品は、ニコニコ静止画にてアップされている。
(※pixivにもアカウントを持っていらっしゃったような気がするのですが当該アカウントが見つからないため、リンクは省略します。by編集者)
登場人物について
バイクメーカーの擬人化にあたっては、どのイラストレーターが描く場合においても大抵、各メーカーのイメージが
・ホンダ=優等生
・ヤマハ=芸術的
・スズキ=変態
・カワサキ=漢
であることが共通している。これは4社の特徴を端的に表す際、
「優等生のホンダ、芸術(デザイン)のヤマハ、変態のスズキ、漢カワサキ」
という決まり文句が存在するためである。一体誰が言い始めたのかはわからないが、4社の歴史を振り返るとあながち間違いではなく、わかりやすい例えである。
ホンダの擬人化
いわゆる「委員長」タイプのキャラクターデザインが多い。これは上述の「ホンダ=優等生」のイメージが影響しているものと考えられる。眼鏡率の高さもそこから由来していると推察できるが、ホンダの創設者としてあまりにも有名な本田宗一郎氏が眼鏡をかけていたことも影響している可能性がある。イメージカラーは「赤」。
ヤマハの擬人化
知的でおしゃれな美女、または美男子として描かれることが多い。「ヤマハ=芸術」というイメージがキャラクターの容姿の美しさに繋がっているものと考えられる。ホンダに対し「HY戦争」という経営戦争を仕掛けた過去から、ホンダのライバル的ポジションに置かれることもしばしば。イメージカラーは「青」。
スズキの擬人化
女性キャラ、男性キャラのいずれにしても変態であるパターンが多い。その変態性は露出度の高さや容姿の奇抜さといったところでキャラクターデザインに反映されている。
スズキの擬人化で面白いのは「バイクメーカー」としてのスズキか、「車メーカー」としてのスズキか、どちらに重点を置くかでキャラクターのデザインや性格が全く異なってくる点である。前者のほうであれば上記の通り変態性が強調されたキャラクターであるパターンが多いが、後者はそうでもない。イメージカラーは「青か黄色」で、青だとヤマハと被るのでたいてい黄色にされる。
カワサキの擬人化
ガタイのいいキャラクターデザインが多い傾向にある。男性キャラであれば高身長でいかつい印象、女性キャラであれば巨乳の姉御肌という印象。幅広いクラスのモデルをカバーしている他の3社と異なり、カワサキだけは大排気量のバイクをメインに生産していることから、身体や胸の大きさで「大排気量」を表現しているものと考えられる。イメージカラーは「緑」。
他のバイクメーカーの擬人化
この4社の他に海外メーカー等を擬人化したキャラクターも存在するが、作品数が少ないため、ここでは説明を省略する。
関連作品
ヤングチャンピオン烈で連載中の、おりもとみまな氏著作「ばくおん!!」単行本10巻では、ホンダ・ヤマハ・スズキの擬人化が登場する。