概要
全身が泥で出来た一つ目の老人、と言った姿をしている。
鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』に拠れば、北の国に住む老農夫が、子孫の為に買い込んだ田を残して急逝した。その息子は農業を継ぐどころか酒びたりの日々の末、折角父親が残した田を売り払ってしまった。以後、その田から妖しいものが現れ「田を返せ、田を返せ」と絶叫するようになった、と言う。
尤も近年の妖怪研究家の中には、この記述を石燕の創作、吉原の えー妖怪だけど擬人化でいいです、だとする向きもある。
創作における扱い
ゲゲゲの鬼太郎
複数のシリーズに登場しており、いずれも住処となる田んぼを人間に奪われた事に怒って悪さをするという点が共通している。
初登場は2期の第1話。
人間達が土地開発を進めた事で住処となる田んぼがなくなってしまい、代わりにヘドロの中へと移り住んでいた。
本来は極めて大人しい妖怪なのだが、住処を奪われた怒りからとある港町で住民達を襲っており、町に住むカズヨシ少年の家に居候していた鬼太郎がこれを迎え撃つ事に。
熱が弱点だが水を吸収すると何度でも蘇る上に分裂もするという厄介な性質で鬼太郎達を手こずらせたが、最終的に泥田坊の体内に入り込んで脳神経を操った鬼太郎が町の学校にある小さな田んぼへと泥田坊を誘導。
「狭いが農薬も使っていない綺麗な田んぼだ」と泥田坊も満足し、一件落着となった。