概要
原作小説での登場は5巻からであるが、アニメでは第1話より登場
"白猫"ことヒロインの一人、システィーナ=フィーベルによく似た、主人公グレン=レーダスの回想に一瞬だけ登場した銀髪の女性である
容姿
長く美しい銀髪と羽根の髪飾り、赤い紋様を顔料で刻み、緑色の民族衣装を思わせる服装を身にまとう美少女
主人公グレン=レーダスの過去にかかわる最重要人物の一人であり、グレンは度々システィーナ=フィーベルに彼女の面影を感じているような描写があるが・・・・・
人物
その正体は、軍属時代におけるグレンの相棒の一人にして、相思相愛だった女性。
戦争で土地を追われた北方の異民族の姫君であり、風の魔法を得意とした通称”風使い”。
特務分室の執行者ナンバー3”女帝”。
祖国の地を奪還することを夢見て軍に入り、以後ひたむきに努力していたが、それは隣国との関係等を考えるともはや叶わぬも同然の夢。同じく”叶わぬ夢を追う者”だったグレンの掲げる”正義の魔法使いになる”という夢を全力で肯定してくれた唯一の人物であり、過酷な現実の前に荒みつつあったグレンを献身的に支え続けた。
グレンの育ての親であるセリカもセラの存在には深く感謝していたようだ(嫁として認めるかはともかく)
グレン=レーダスとの関係
報告書をほったらかしにするグレンを追いかけたり、お説教したり、おいしい手料理を振舞ったりと年上のお姉さんぶることも多く、そのお節介で世話焼きな性格は年頃の男として素直になれないグレンからは鬱陶しがられたことも多かった。
かと思えば、意外とドジでおっちょこちょいな一面もあったのだとか。
任務を共にすることも多かったようで、貴族の夫妻としての潜入捜査なんてのもあったらしい。
折れそうになるグレンに寄り添うセラの存在はグレンにとってもかけがえのない存在となり、本人たちがお互いに口にすることはなかったようだが、実質的に相思相愛。グレン曰く、「たとえ"みんなを救うことができる正義の魔法使い"になれなくても、"セラを守れる魔法使い"になれればそれでもいい」と思うほど、セラの存在はグレンが軍を続ける唯一の理由にすらなっていた。
しかし、ジャティスの裏切りによる天使の塵事件においてグレンはセラを守りきることができず、致命傷を負った彼女は最期まで失われた故郷とグレンのことを案じながら息を引き取った。
セラというかけがえのない女性を失ったグレンは、"愛した女性一人すら守れなかった自分"に完全に絶望。物語冒頭のダメ人間っぷりや魔術に対する極端な批判へと至ることになる。
イヴ=イグナイトとの関係
グレンだけでなく、イヴにとっても唯一の親友であり、理解者であった人物である。考え方の違いから何かとグレンと対立していた彼女の間に入ってくれただけでなく、家名の重みに押しつぶされそうな彼女のことも精神的に支えてくれていた。
しかし、ジャティスによる天使の塵事件において窮地に陥ったセラを救うことができず、死なせてしまったことで、イヴはグレンとの関係に決定的な亀裂が入り、さらにイグナイト家の重責から完全に逃れられなくなり、手柄や結果を追求する性格が悪化してしまった。
”白犬"と"白猫"に隠された真意
かつてグレンはセラのことを白犬と呼んでからかっていた一方、システィーナを白猫と呼んでからかっている。
これはお節介で世話焼きな性格、夢にまっすぐな姿勢など、長い銀髪も相成ってシスティーナの本質がセラによく似ていたがゆえに、”システィーナはセラじゃない”と必死に自分に言い聞かせていたため。
本質がセラとシスティーナは似ている、という件についてはアルベルト、ジャティス、イヴも同じように評している。