永夜返しとは、東方projectのキャラクターである蓬莱山輝夜が東方永夜抄にて使用するスペルカード群の事である。
概要
永夜抄Stage6Bにて、蓬莱の玉の枝撃破後にラストスペルとして使用する。
輝夜は、5つの難題(or 神宝)スペルカードを使用した弾幕ごっこの末に「永夜の術」を用いて夜を止めていたのが目の前の人妖達、つまり自機達である事に気付く。
そして人妖達が使った「永夜の術」を「半端な永遠」だとして、自身の「永遠を操る術」を持ってそれを全て破って見せる、として使用した。
全部で5段階のスペル構成となっている。それも全体で1枚のスペルカードとして発動するのではなく、段階ごとに1枚のスペルカードとして発動する。また、難易度ごとに名前が異なる。
このスペル群において、被弾した場合各スペルカードの規定時間(1~4枚目は20秒、5枚目は30秒)に対して残り時間が半分以上残っていると2刻(60分)、残り半分を過ぎていると1刻(30分)時間が進む。避けきれば時間は進まない。
また1~4枚目の終了時の時間経過によって夜明け、時刻にしてAM5:00になってしまうと、その時点で残りの永夜返しは発動せずにゲームクリアとなる。
第一段階
「永夜返し -初月-」 | Easy |
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「永夜返し -三日月-」 | Normal |
「永夜返し -上つ弓張-」 | Hard |
「永夜返し -待宵-」 | Lunatic |
全方位に列になった米粒弾がゆっくり放たれ、少し経ってから中玉弾が、一旦左右に真っ直ぐ飛んだ後で方向を変え、自機狙いでゆっくり連続して飛んでくる。
米粒弾は一定の弾数が放たれると一旦発射が止まり、間を少し開けてすぐに次のものが放たれる。米粒弾の列の隙間は狭く、中玉弾を避けるには間が空くまでの間、画面端に追い込まれないよう気を付けつつチョン避けしていくしかない。
ちなみに、副題(初月~待宵)はそのまま現在選択している難易度の、永夜抄における別表記である。月の季語(初月、待宵)や月の満ち欠け(三日月、上つ弓張)の名を冠している。
第二段階
「永夜返し -子の刻-」 | Easy |
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「永夜返し -子の二つ-」 | Normal |
「永夜返し -子の三つ-」 | Hard |
「永夜返し -子の四つ-」 | Lunatic |
米粒弾による高密度な交差弾幕と、かなり間をおいて放たれる自機狙いの大玉弾の組み合わせ。
交差弾幕をよけるのが先ず難しい。二方向の弾幕の、それぞれの隙間を上手く見つけて潜り込むしかない。そして、米粒弾は第一段階と同様にある一定の弾数が放たれたら一旦間が空くので、その間に大玉弾に当たらない位置まで逃げる、を繰り返すと良いと思われる。
副題の「子の刻」とは、PM11:00頃を示す時刻表記。子の一つ、又は子の初刻とも。子の二つ=PM11:30頃、子の三つ=AM0:00頃、子の四つ=AM0:30頃、となる。
第三段階
「永夜返し -丑の刻-」 | Easy |
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「永夜返し -丑の二つ-」 | Normal |
「永夜返し -丑の三つ-」 | Hard |
「永夜返し -丑の四つ-」 | Lunatic |
米粒弾による交差弾幕。第二段階よりは大分列ごとの隙間も米粒弾ごとの間隔も開いているが、弾速がかなり速くなっている。
列は少しずつ下方向に迫っていくので、米粒弾の間を上手く潜り抜け続けていく必要がある。
副題の「子の刻」とは、AM1:00頃を示す時刻表記。丑の二つ=AM1:30頃、丑の三つ=AM2:00頃、丑の四つ=AM2:30頃、となる。
第四段階
「永夜返し -寅の刻-」 | Easy |
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「永夜返し -寅の二つ-」 | Normal |
「永夜返し -寅の三つ-」 | Hard |
「永夜返し -寅の四つ-」 | Lunatic |
全方向に米粒弾が放たれ、ちょっと進んだ後で全弾が180°逆方向に進む。結果的には全方位向けの弾列。弾速はかなり速い。米粒弾は、これも一定の弾数を一まとまりとして隙間が開き、一まとまりごとに次々と放たれていく。それに加えて、大玉弾が第一段階と同様に左右に少し進んだ後で自機方向に飛んでくる。この大玉弾も、第一段階の中玉弾と比べると速い。
まず米粒弾の列と列の間に随時潜り込んでいく必要があるが、何時までも同じ所にいると大玉弾に当たってしまうので、米粒弾の一まとまりが終わったら素早く別の場所に大きく動き、また列と列の間に潜り込む必要がある。かなり忙しい弾幕。
副題の「寅の刻」とは、AM3:00頃を示す時刻表記。寅の二つ=AM3:30頃、寅の三つ=AM4:00頃、寅の四つ=AM4:30頃、となる。
最終段階
「永夜返し -朝靄-」 | Easy |
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「永夜返し -夜明け-」 | Normal |
「永夜返し -明けの明星-」 | Hard |
「永夜返し -世明け-」 | Lunatic |
全方位への、多様な弾幕のバラ撒き。
第一波は青い蝶弾、第二波は水色の中玉弾、第三波は緑のナイフ弾、第四波は黄色の小星弾、第五波は赤い大米粒弾、第六波は紫の御札弾、そして最終波は紫蝶弾・赤中玉弾・青ナイフ弾・緑小星弾・緑大米粒弾・黄御札弾の混在弾幕、となる。
第一波と最終波は弾幕がストレートな軌道を描くが、第二~六波は左右のどちらかに曲がる軌道を持つ。第二波から交互に左・右・左・右・左の順である。
完全なバラ撒きなので、気合い避けが基本となる。
朝にかかる靄(もや)である朝靄と明け方に東の空に見える金星である明けの明星はどちらも朝に関連するものであり、夜明けは言わずもがなである。また、世明けも夜明けをもじったものであろう。つまり副題の共通点としては夜明けに関わる事象であるという事。
ちなみに撃ち出される弾幕の中に自機候補たる人妖達の象徴的な弾が多数ある(蝶弾:幽々子、ナイフ弾:咲夜又は妖夢、星弾:魔理沙、御札弾:霊夢)事から、「他の自機達と戦った歴史から弾幕を持ってきているのではないか」といった考察もある。
輝夜の能力の一つである「須臾を操る能力」を応用すれば「異なる複数の歴史を持つ」事が出来るらしいので、それも論拠の一つである。
その他
・同じような最後のスペルカードとして反魂蝶があるが、あちらは演出で有名なのに対してこちらはそこまで有名でもない感がある。
反魂蝶はシステム上最後まで避け切る必要があるが、永夜返しは仕様上ミスしても問題が無い事に加えて、何度も被弾(ディゾルブスペル)し続けると一連の弾幕の途中でもクリアになりうる事から最後まで見られない人も多い事が理由として考えられる。
・Stage6Aのラストスペルである「蓬莱の薬」(発動者は永琳だが輝夜も力を貸しているスペルである)にも言える事だが、輝夜の関わるラストスペルには「自機が弾を撃っても撃った直後に弾が消滅して敵まで届かなくなる」という特殊演出がある(「蓬莱の薬」に限り、魔理沙限定で爆風だけは永琳にのみ当たる)。
この演出は、東方の他作品ボスを含めても他には無い演出である。輝夜の能力が関わっていると推測される。
「ラスボスが二人居て二回クリアしなければ真のエンドには辿り着けない」という仕様も含め、「永夜抄のみ」の演出は案外多かったり。
・永夜抄において自機達が解決しようとしていたのは「偽の満月の異変」であるが、この時同時に幻想郷の大半の人妖が「異変」と感じていたのは、自機達の使った「永夜の術」による「夜が明けない異変」である。
その為、永夜抄は二つの異変が同時に起こっていた事になり、前者の異変の解決者は自機達であるが、後者の異変は、永夜返しによって永夜の術を解除し夜を明けさせた輝夜が解決者である。幻想郷の大半の人妖に知られていない事ではあるが。
その為、考え方によっては輝夜も異変解決者であると言えなくもない。
関連項目
「永夜返し」(表記揺れ)