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幼年期の終わりの編集履歴

2019-01-15 02:42:42 バージョン

幼年期の終わり

ようねんきのおわり

イギリスの作家アーサー・C・クラークのSF小説。

概要

1946年にフェイマス・ファンタスティック・ミステリーズ誌に掲載された短編小説「守護天使」を下敷きに、1953年に発表された。全3部。アーサー・C・クラーク5本目の長編小説。


クラークの敬愛するオラフ・ステープルドン風の「予見不能なユートピア」「人類の進化と終末」というテーマ、「異星人による人類の飼育」と言ったアイディアが盛り込まれた長編小説。


ちなみに、出版社ごとに邦題が微妙に異なり、この記事と同様の『幼年期の終わり』は光文社古典新訳文庫で使用されている。ハヤカワ文庫SFなどでは『幼年期の終り』、創元SF文庫では『地球幼年期の終わり』となっている。


あらすじ

プロローグ

アメリカとソ連による冷戦真っ只中の時代。UFOに乗った宇宙人が地球を訪れた。

第一部「地球とオーバーロードたちと」

「カレルレン」と名乗った宇宙人の代表は、今後地球を自分たちの管理下に置くことを宣言。国連事務総長の「ストルムグレン」を通じて地球を実質支配し、その指導のもと国家は次々と解体されていく。

地球人はこの宇宙人たちを上帝を意味する「オーバーロード」の名で呼んだ。

只一人オーバーロードの円盤に入ることを許されたストルムグレン。だがオーバーロードは決して姿を見せなかった。カレルレンはストルムグレン退職の直前「50年後に姿を現すこと」を約束したが……

第二部「黄金時代」

第一部から50年後、各地の大都市上空で停泊していたオーバーロードの円盤がニューヨーク上空の物を除き、突如姿を消した。ニューヨーク郊外に降り立ったオーバーロードは、ストルムグレンとの約束通り全世界の人々の前にその姿を現す。

その姿を見てなおもオーバーロードと共存するものと反抗するものの二つに分かれる中、天文学者のジャン・ロドリックスは彼らがやってきた事で宇宙進出が挫折したため、オーバーロードの円盤に潜入する。

第三部「最後の世代」

地球人の心生を守ろうとする一部の芸術家たちのコミュニティ内の子供の一部に変化が起こった事を察知したカレルレンは、地球来訪の目的が達成されたとする演説を行った。

円盤に密航し、80年後に地球に帰って来たジャンは、亜光速内で年こそ取らなかったものの、変わり果てた地球を目の当たりにする。

カレルレンはジャンに真実を話し、協力を要請する。


登場人物

  • カレルレン

地球にやって来た異星人「オーバーロード」の代表者。絶対的権力は持たない総督の立ち位置におり、地球に来て以来決して姿を見せない。ストルムグレンの問いにも「好きにしていいよ」としか答えない。

基本的に地球人の行いには基本的に我関しないが、自分が敷いた動物虐待禁止法を破ったスペインの闘牛ファンに「一時的に苦痛を与える能力」で苦しめ、従わせた。

彼らが地球に来た目的は…?


  • ストルムグレン

国連事務総長。彼だけが円盤の立ち入りとカレルレンとの対話が許される。カレルレンは友人と認識しているが、その正体を知りたがっている。


  • ジャン・ロドリックス

天文学者。彼らが来た事で宇宙進出が挫折したことを遺憾に思っている。後にジェフリーの親たちとなる人間達とのパーティ中に交霊術的現象に遭遇し、オーバーロードの母性座標を入手し、宇宙クジラの標本に紛れて円盤に潜入する。

亜光速空間内で過ごしたため年を取らず、浦島太郎状態に。


  • ジェニファーとジェフリー

オーバーロードが地球にやってきてから55年後に「変化」が起こった子供たち。


関連タグ

SF小説

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