CV:野島健児(TV版) / 万広寺悠宇(オリジナルアニメ版)
概要
小柄であどけない顔立ちをした人間の少年。
「木」育成用の水槽の中からいきなり現れた男の子で、記憶を失っており、自分が何処から来たのかも分からず、当初は凛に警戒され殺害されそうになるも、姉妹たち各々の能力による識別や、虫の弱点であるケムリクサにも特別ダメージをみせなかったことからヒトだと断定される。しかし、なぜか緑のケムリクサの作用で傷が治ったり、姉妹には使えない青いケムリクサを活性化させたりと自身でもわからない能力を持っている。
一人称は「ぼく」。推しの弱い性格だが何事にも好奇心旺盛で、迫る身の危険に恐怖と好奇心の間で葛藤するなどコミカルな描写も多いが、時には自らの命をかけて危機に晒された姉妹を助けようとする漢気を見せることもある。また「でら怖い」「めっさ気になる~」など名古屋弁を思わせる言葉をしばしば用いる。
自主制作アニメ版
自主制作アニメ版では村の中腹にあるダムの溜池から現れた袖の長い服を着た長身痩躯の身体、ベリーショートの茶髪に三白眼が特徴のやや面長の顔の青年という感じのキャラクターだった。
鳴捜索の際、無意識に使った感じ取るという能力で彼女の居場所を特定した。その能力は3姉妹の姉である陸に酷似しているが、何故人間である彼が姉妹たちと同じ能力を持っていたのかは不明。
余談
ちなみに彼の存在はTVアニメ版では第一話放送まで伏せられており、自主制作アニメ版を知っている者からはTVアニメにも出るのか疑問視されたり、あるいは出ても大人の事情かなんかで女の子にされるのではないかと思われていた。
理不尽な理由で自分が殺されそうになってもそれをほとんど無抵抗で受け入れたり、そのために使うと思った道具の方に関心を持ったり、さらに自分を殺そうとした人間の仲間の危機を目の当たりにした際には自身の身を犠牲にしてでもその仲間を助けようとするなど、常人とは微妙にズレた精神構造(同人版でもそこまで無茶はしていない)から一部の視聴者からは最近の“小説家になろう”でいう異世界からの転生者にかけて「命捨て太郎」とか呼ばれたりした。この辺の彼の心理状態はスピンオフ漫画『わかばメモ』で描かれている。
“突然劇中の世界に現れた記憶喪失の人間”という設定から、後にたつきが監督として手がけたTVアニメ版の『けものフレンズ(第1期)』に登場したオリキャラのかばんちゃんのプロトタイプに当たる存在ではないかと考えられている。
姉妹たちよりも一部の感覚が鋭く、観察力や洞察力といった物の見方も違うような描写が見られる。この事がわかば固有の能力なのか、失われた他の姉妹に由来する物なのか、或いは健常なヒトと同様の能力が揃っているだけなのかは不明。
5話時点で示唆されているのは
- 触覚
赤霧とアカムシの温度差を空気の伝導熱だけで察知(1話)
微弱な地震を感知(3話)
- 嗅覚
白いケムリクサを臭いで食用と推測(3話)
鉄錆と潤滑油の臭いから鉄道車両倉庫と思われる建屋を特定(5話)
- 視覚
赤霧が赤いこと、すなわち色を認識できる(3話)
遠方にある六島を、りんと共に眺める。目が光っていない状態のりんと同程度の視力はあるらしい(5話)
- その他
アカムシがケムリクサに反応していることを推察する「観察力」(4話)
「ある偶然」からミドリの本当の効能を推測する「推理力」(5話)
少なくともカタカナを読むことができる?(5話)