概要
4話で倒したヌシの残骸の中から現れた小型の「虫」である。
シロという呼称はわかばのものであり、りなはシロイノと呼んでいるが正式名称は不明。
円盤状のボディにコミュニケーション用の液晶パネルと歩行用の四本足、後部に尾のような動くスティック状のパーツを備えている。「ピピピ」と鳴き、どこか犬を思わせる挙動を示す。視聴者からは脚が生えた掃除ロボットとも。
倒された空橋のヌシの残骸の中から“新しい色”を検出した事で起動。そこから一行を尾行し始め、わかばの「あれがあったら“助かる”のに」という言葉に反応して彼がその時に求めていた物品および情報(四島では脱落してしまった車両の車輪のスペア、八島ではその先のマップデータなど)を捜索し、目的のものが見つかれば「コレ タスカル?」とそれらをわかば達に提供するという行動を繰り返し、八島からは本格的に彼らと同道する事になった。
尚、同型の個体は各地に多数存在する模様で、場合によっては彼らを統括制御する機能も有している。
性格
霧に侵されない限り人間には無関心な他の虫達と違い、シロ(の機種)は積極的に人間を支援する事が自分の存在意義と捉えており、わかばを自身の主人と認識しているのか彼に対して常に何か助けになる事はないかと問いかけてくる極めて奉仕的かつ献身的な行動原理で動いている。
他にも簡単な日常会話も可能なようだが、他人からの嫌味もしっかり聞き取れるらしく自分の存在を軽視するような事を言ったりんに対しては「頭が固い」「怒りんぼ」と返している(尚、それを読み上げるのはわかばの為その度にわかばが睨まれる事に)。ただ、「りな、食べていいぞ」と返されたときは流石に恐れを感じたようだ。
八島の同型機
八島奥地の赤霧に埋め尽くされたダム湖の側に打ち捨てられていた廃船の中に集団で潜んでいた。
シロとの違いは背部にメッセージディスプレイが付いていない事が上げられ、そのため人間とのコミュニケーションはシロを介して行う必要がある。
元はその船の船長と共にそれの運行をサポートする事が役目だったとしている。
自分達のプログラムを書き変えてしまう赤霧や青霧を恐れて船の中に隠れていた所をりん達と出会い、わかばを新たな自分達の主人=船長とみなして彼への協力を申し出ると全員が合体して巨大なカッターを備えた重機のような形態へと変化、道を塞ぐダムに食い込んでいる赤樹の根を切断してその排除に成功するも、その時に周辺に満ちる赤霧の影響を受けてしまった事、既に自分達の核である葉が限界だった事もあり、それから間もなくして全機が機能停止し、消滅した。
図らずも彼らに無理をさせてしまった事にわかばは涙したがシロによると皆、最期の最後に主人のために働けた事に感謝していたという。