概要
ライガーマンとは、アニメ『黄金バット』第44話に登場した怪獣である。
生みの親であるマゾ様曰く、
- ライオンの気性の荒さ
- ゴリラの腕力
- 人間の知性
- 強力な化学兵器
を兼ね備えた超強力な合成怪獣であるとされる。
実際のところは動物の合成+機械化を行ったサイボーグ怪獣であり、
口から炎を吐き出す火炎砲や爪の先から発射される、鋼鉄製の金庫すら一瞬でズタズタにしてしまうニードルガンなども搭載している。
このデモンストレーションを見たナゾー様もライガーマンがいたく気に入られ、
「これでワシの世界征服の夢が実現できる」とご満悦の様子であった。
劇中での活躍
デモンストレーション戦ではニードルガンで多数の黒豹を見事に撃退した。
野生動物相手に火器を使うなというツッコミもあるかもしれないが、
この世界の野生動物はやたら強く、フカにやられた怪獣も居る事を考えるとそこそこに善戦である。
アフリカはケニア草原の奥地に向かったヤマトネ一行を襲撃したライガーマンは
火炎砲を使用し、草原を火の海にして一行を追い詰めるも、黄金バットとの戦闘で
あっさりと両腕を部位破壊されてしまう。そそくさと逃げ帰ったライガーマンは
ナゾー様によるビデオ分析を受け、新しい腕パーツを装着しニードルガンの発射レートが向上。パワーアップを遂げた。
同話終盤にて、山道を行くヤマトネ一行の眼の前に曲がり角からいきなり現れたライガーマンは
リベンジマッチに挑み、黄金バットを見事ニードルガンで捉える事に成功した。
しかし、黄金バットは全くのノーダメージであり、逆にチョップの一撃でライガーマンを破壊してしまう。
これがライガーマンの登場シーンの全てである。
ネット上でのネタキャラ扱い
『黄金バット』放送当時はそんな怪獣のひとりでしかなかったライガーマンだが、
2011年にニコニコ動画のフルアニMAXで配信された事で50年近く経ってから突如大人気ネタキャラとなった。
まずネタにされた第一の理由として、デザインが「お前それサバンナでも同じ事言えんの?」のAAと激似であった事が挙げられる。
人間やゴリラの要素が入っているので当たり前なのだが、凶暴な合成怪獣というよりも
その立ち姿はライオンのかぶりものをした人間に近く、そんなライガーマンが最低限の身のこなしで
黒豹の攻撃を神回避する様や
野獣感ゼロの二本足でそそくさと逃げ去る様が視聴者のツボを的確に捉えた事で、配信開始直後からものすごい勢いでネタにされ始めた。
また、武装の面にもツッコミどころが多く、ガタイに対してセコい感が否めないニードルガンを
発射している最中のポーズが非常にシュールである。
ナゾー様の天才的発想により発射レートを向上させたものの、そもそも黄金バットには
全くダメージを与えられなかったので意味がないし、黄金バットが舐めプをして
わざと食らってくれなかったら全く当たらなかったのではないかという疑惑もある。
更に、腕部に仕込まれていた時限爆弾に至っては「最初から部位破壊されてヤマトネ博士に拾われるのが前提の罠」であり、
その最初から消極的すぎる設計思想にも多数のツッコミが寄せられている。
この回は全体的にいわゆる国辱案件的な描写が多く、音声の自主規制がやたら多かったり、
タケルとマリーのリアクションが微妙に変だったり、
ヤマトネ博士がナゾーのビデオカメラを見つけた後にめちゃくちゃ煽り始めたり、
鉄の扉を体当たりでぶち破ろうとしたり・・・と非常にツッコミどころ・笑いどころが多い回だった事から
視聴者の記憶にも残ったのか、後述するライガーマン換算というネタまで生まれてしまった。
次週に配信された45話で登場したペギーちゃんがやたらと強い美少女殺し屋という
いろんな意味でインパクト抜群のキャラでありながら、黄金バットと善戦した事もあって
数話後には完全にこのネタが定着し、以後怪獣の強さの指標として使われている。
このようにシュールな外見と微妙な活躍でネタにされまくったライガーマンだが、
配信終了からかなり経った現在でも黄金バットの話題では名前が上がるという
(残り2分で急に出てきて倒される者も多い同作の怪獣の中では)破格の認知度と人気を誇る。
pixivに単独イラストが投稿されている怪獣は少ない中、格好良い単独イラストが複数存在するという事実からも
その点に関しては証明が可能だろう。
ライガーマン換算
後のエピソードに登場した怪獣の強さが「ライガーマン○体ぶんぐらい」といったように、
ライガーマンを基準にして表される黄金バット視聴者の間でのネタ。
ライガーマンを1.0ライガーとし、「今日の怪獣は2ライガーぐらい」と表現される。
たまに関係ない作品でも怪人や怪獣の強さの指標として使われたりもする。
なお、2012年にニコニコ動画で配信されていた『仮面ライダーBLACK』の17話に登場した怪人であるマンモス怪人もライガーマン同様に
「怪人の中で最強の強さを誇る」という上司のとんでもないハードル上げの後に
ガバガバ作戦を引っさげて登場し、マグロ泥棒をした挙げ句、マグロが無い事に怒り
犯人を突き止めようとした寿司屋のオヤジと接戦を繰り広げるという微妙な活躍をした結果ライガーマン同様にネタにされた。
こちらも後のエピソードが配信されたせいに「○マンモスぐらい」と表現されるようになり、
アニメのライガーマン、特撮のマンモス怪人という2トップを構成した。
相手が悪すぎるという点も共通しているのは言うまでもないだろう。