ナンバー(ゾイドジェネシス)
なんばー
概要
ディガルド武国が保有する機械兵。
ターレットレンズのようなメットと寸胴な体をしたどこかコミカルな姿が特徴で、ディガルド保有の量産型バイオゾイドやバイオラプターグイのパイロットを務める。
AIではあるが自らの意思を持ち、同じナンバー同士では聞き取りづらい電子音で喋るが普通の人間相手には人間用の言語で会話でき、実際にザイリンとは人間用の言語で会話しているシーンがある。バイオゾイドは一般の大型ゾイドよりもさらに適合率が低いため、バイオゾイドを主力兵器とするディガルドでは重宝されており、工場で大量に作り出されている。
搭乗機
- バイオラプター:バイオメガラプトルのデータを解析して誕生したバイオゾイド。単体での戦闘能力は低めのため、集団での行動がメインとなる。
- バイオラプターグイ:飛行能力を持つバイオゾイド。バイオラプター同様、単体での戦闘能力はひくいため集団での行動をメインとする。
後に量産型のバイオメガラプトル、バイオトリケラ、バイオケントロが開発され、それらにもナンバーが使用される事になる。
関連タグ
【警告】これより先、この機械兵の詳細が記載されているため閲覧には注意されたし
ソラシティからディガルド本国に帰還したザイリン・ド・ザルツは、皇帝となったジーンから部隊が再編されたという知らせを受け、新たな隊員名簿を渡される。
その中には彼と同じザルツ村出身で、ゾイドパイロットの適性がないはずの親友ウィプス・ド・ザルツの名前があった。
真相を知るために深夜宿舎に忍び込んだザイリンだったが、そこには大量のナンバーが並べられているだけだった。そんな中に一体ウィプスの名がついたナンバーがザイリンにウィプスの声で語りかける。
ナンバーの正体。それはディガルドが占拠した国、町、村に暮らしていたゾイドパイロットの適性がなく、ディガルドにとっての労働力にもならない人間たちの成れの果ての姿だった。
ジーンは占拠した場所、そこがディガルドにとって最大級功労地であったとしてもゾイドパイロットの適性があるかどうかを専用の石板を使って検査し、適性があるなら兵士として徴用するがないと判断され、労働力にならない者はたとえそれが女性や子供、老人や病人であろうとお構いなしに何らかの措置を施してその体から魂、生体エネルギーを抜き取り、ナンバーの動力にしていた。即ち彼らはパイロットであると同時にゾイドコアの補助パーツとして作られた生体部品だったのである。
ナンバー化してもある程度の意識は残るがバイオゾイドに乗せられると命令に逆らえなくなり、そして一度ナンバー化すると二度と元の体には戻れなくなる。一度体を開けば自由になった魂は昇天する以外になく、「過酷な労働による衰弱死や事故死に病死」「兵士として強制教育されては戦場へ駆り出されての戦死」の方が人間としての死を全うできる分マシと言えるほどの非情さ、まさに自分以外のすべての存在を野望達成の道具としか考えていないジーンの異常な傲慢さを象徴した悲劇の兵士、それがナンバーなのである。
ザイリンはウィプスの頼みもあってその体から魂を開放。それを見て次々と助けを求めるナンバーの姿を前に、これまで人間を使い捨てにしてきたという事実にただ慟哭する以外なかった。
その後ザイリンは知らぬとは言え今まで道具として酷使してきた犠牲者達への謝罪の涙を流しながら施設にあったすべての魂を開放後、ナンバー製造工場を破壊し、ジーンと決別の意思を見せて対峙する。
一時はジーンに押されるがフェルミの助けを借りる事で一時離脱できたザイリンは討伐軍に合流し、この事実は討伐軍側に伝えられることになった。
これにより討伐軍は、真に倒すべき敵はディガルドではなくジーンであるとしてジーン討伐軍に改名。ザイリンの恩人であるボラーの協力のもと、ソラノヒトが作った通信装置による衛星放送でナンバーの事実が惑星Ziに露見。結果ディガルドからは多くの離反者が出ることとなったが、それでもまだ大多数のナンバーが残されており、バイオトリケラやバイオケントロの量産機に乗って自由の丘での最終決戦に挑んだが、最終的にジーンが打ち取られたことですべてのナンバーが停止。その魂はすべて昇天していった。
余談
当初は人間の脳が組み込まれているという設定だったが、朝に放送する子供向けアニメでやるにはグロテスクすぎるとして、魂という比喩的な表現になった。
真の関連タグ