解説
アニメ『機動戦士ガンダム00』の登場人物、刹那・F・セイエイとマリナ・イスマイールのカップリング。
作中では武力により平和を求める刹那と、対話により平和を求めるマリナは対の存在として描かれている。そのためか版権イラストは2人が背中合わせのものが多く、歴代OPテーマでは「落下していくマリナを救おうと手を伸ばすが掴みきれない刹那」→「刹那とマリナが互いに手を掴もうと腕を伸ばすが掴みきれず、次のカットでは刹那の腕が武器を掴むダブルオーの腕になる」→「背後から差し伸べられた手に刹那が腕を伸ばし、手を繋ぎあう(マリナの姿は映らず)」と変化していき、劇場版BDの特典イラストでは刹那とマリナが手を繋いで同じ方向に歩んでいる。
刹那とマリナが初めて出逢うアニメ1stシーズン第8話は「刹那、運命の人と出逢う」と予告され、2人の物語は西暦2307年の出逢いから2364年までと57年間に及んだ。
マリナは刹那のことを名前、フルネーム、あなたと呼ぶが、刹那はマリナのことを名前、フルネーム、あんた、お前、あなた、きみ、と多種多様である。なお、刹那は本心ではマリナから本名である「ソラン」と呼ばれたいと思っている節がある(刹那の夢の中でマリナが出てきた際、マリナは刹那を「ソラン」と呼んだ)。
セカンドシーズンでは刹那の身長が高くなるが、脚本の黒田洋介が「刹那の身長を高くしてマリナと男女の雰囲気が出るようにしてほしい。」と水島精二監督にお願いしたとのこと。(月刊ニュータイプ2008年9月号)
刹那とマリナの関係はレンアイとは異なっておりミレイナ・ヴァスティに「恋人なのか」と尋ねられた際には2人して否定している(この時の否定があまりに息が合い過ぎているため、「恋人ではなく夫婦の域」と視聴者にネタにされたりもする)。
それでも何故か、周囲からは刹那とマリナの関係は特別なものに見えるようで、ライル・ディランディがマリナの事で刹那に許可を求め、捕らわれたマリナの救出をティエリア・アーデが促し、刹那がアザディスタンにマリナを送る際には「戻って来なくていい」等の発言をしている。また、カタロンの子供たちは2人の様子を「ラブラブ」とも。刹那に好意を寄せるフェルトは刹那に花をプレゼントした際に「マリナさんに悪い事をした」と発言している。それに対し刹那は「彼女とはそういう関係ではない」と返した。
劇場版の結末に関し監督は「一番最後に、2人がお互いに大事な存在だったということを認識する、理解し合うということを描いておかないと、やはり『00』は終われないと思っていました。」(ロマンアルバム 劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-)とコメントしているが、それを踏まえると刹那とマリナが無意識に互いを大事に思う気持ちを周囲は感じ取っていたのかもしれない。
GUNDAM.INFOの七夕にちなんだアンケートでは「刹那×マリナ」が1位になり、その際には「恋愛を超えた愛」と公式からコメントされた。
なお、刹那がマリナに対して拘りを見せたきっかけの一つはマリナの声が亡き母の声に酷似していたためである(この設定のため、刹那の母はマリナ役の恒松あゆみ氏が演じている)。
本作のキャラクターデザイン(原案)を担当した高河ゆんの00公式漫画に刹那とマリナを描いた『空と大地のまじわるところ』(月刊ニュータイプ2010年7月号掲載、「機動戦士ガンダム00 in those days」収録)という作品があるが、これは劇場版のシナリオを踏まえたうえでネタバレにならないようにリンクさせた内容だと本人がTwitterで発言しており劇場版エピローグへの伏線にもなっている。監督もTwitterにて『NTのマンガ、めちゃ良かったですよ~ヽ(;▽;)ノ』(原文そのまま)とコメントしている。
公式Twitter量子型演算処理システムヴェーダ@veda2314では互いのことを考える刹那とマリナ、2人に関する他キャラクター達の台詞も見ることができる。