青ヶ島
あおがしま
概要
伊豆諸島南部、八丈島の約60km南にある面積6平方kmほどの火山島。1島で東京都青ヶ島村を形成しており、人口はおよそ180人で日本一人口の少ない市町村である(北方領土や福島県浜通り北部の一部自治体のような諸事情により居住者のいない町村を除く)。
全周囲が断崖絶壁で、火山によるカルデラが2重に形成されており、独特の景観を形成していることで知られる。また、遠くの方に八丈島がある以外は周囲に他の陸地が見えない上にこの島自体が小さいため、展望公園まで登れば360度ほぼひたすら海の景色を臨むことができるという、まさに絶海の孤島である。また、夜になれば文字通り真っ暗となるため晴れていれば満点の星空が見られる。
こうした美しい景観を持つゆえ、米国のNGOが発表した「死ぬまでに見るべき13の絶景」(外部リンク)に選出され、国際的な注目も浴びつつある。
しかしながらこの島、上陸が非常に難しい場所として有名。島への交通手段は八丈島との間を往復する船(約3時間)とヘリ(約20分)があるが、ヘリは定員が9名しかないため予約を取るのが大変であり、また船は就航率がとても低い(およそ6割程度である)。これは青ヶ島の港に防波堤がなく、波の影響を極めて受けやすいことが主な理由である。そのため、八丈島まで行っても予定通り青ヶ島に行けるとは限らないのである。また、逆に行けたはいいが帰れないという可能性もあるので、とにかく船での青ヶ島旅行を計画するならば日程に余裕を持つことが望ましい。
島内には火山による噴気を利用した「ひんぎゃ」と呼ばれる地熱釜があり、これを利用して作った塩が特産であるほか、誰でも無料で使えるひんぎゃも設置されている。また、その付近には村営の無料キャンプ場も存在している(ただし利用にあたっては村役場への申請が必要である)。