概要
2014年7月2日に講談社ノベルスから発売された、西尾維新による小説。
小説内には挿絵は無い為、pixivにある悲業伝の絵はイメージイラストとなっている。
伝説シリーズの5作目にして今回は主人公一度焦点を外し、一人の魔法少女と二人の魔法淑女の活躍を描く。
内容としては、悲惨伝、悲報伝の裏側を描きながら魔法少女や四国ゲームの輪郭を明らかになっていくような内容になっている。
主な登場人物
手袋鵬喜(てぶくろ・ほうき)
今作の主人公。
魔法少女『ストローク』
感受性が強く、感情的で少し思い込みが激しい魔法少女。
しかしそのどこか臆病になりがちな性格のせいなのか、躊躇い無く力を振るうなど、どこか危険な人物。
魔法少女という立場に対しては、深い思い入れと誇りがある様子。
空々空と同じく彼女も飢皿木による心理カウンセリングを受けていた人物の一人。
支給されたマルチステッキは、劇中屈指の危ない装備『ステップバイステップ』。
今は、『コラーゲン』から奪った『ナッシングバット』を所持している。
氷上竝生(ひがみ・なみうみ)
コードネーム『焚き火』。27才。第九機動室所属。普段はスーツ姿のクールビューティー。剣藤の後任として空々の身の回りの世話もしている。不明室により肉体改造を受けており、体中の体液を可燃性の液体『炎血』に変えられている。このことを氷上本人は快く思っておらず、自分に肉体改造を施した、不明室、特に室長の左右左危のことを良く思っていない。四国に趣いた上司空々が消息を断ったため、空々を救出するため、不明室室長左右左危と共に四国へ向かう。
魔法少女『ストローク』の衣装を着て魔法しょ…淑女に変身する。
左右左危(ひだり・うさぎ)
不明室室長。30代前半で、整ったプロポーションをしている。左在存の実母にして飢皿木鰻の元妻。地球撲滅軍最高の頭脳と言われるほどの天才的科学者であると同時に実の娘を非人道的な実験の実験台にするマッドサイエンティスト。暴走した地球撲滅軍の最終兵器『悲恋』を追って氷上と共に四国を目指す。
飢皿木鰻(きさらぎ・うなぎ)
回想で登場。故人。飢皿木診療所所長。左右左危の元夫。空々を地球撲滅軍に推薦した。また手袋鵬喜のカウンセリングも行っていた。
牡蠣垣閂(かきがき・かんぬき)
回想で登場。故人。元地球撲滅軍・第九機動室室長。コードネーム『茶飲み話』手袋鵬喜を地球撲滅軍に勧誘する。
剣藤犬个(けんどう・けんか)
回想で登場。故人。コードネームは『寸刻み』手袋鵬喜を地球撲滅軍に勧誘する。
虎杖浜なのか(こじょうはま・なのか)
『風』を操る黒衣の魔法少女『スペース』。謎のチーム『白夜』に所属する。
好藤覧(すいとう・らん)
『土』を操る黒衣の魔法少女『スクラップ』。チーム『白夜』に所属する。
誉田統子(ほんだ・とうこ)
『木』を操る魔法少女『スタンバイ』。チーム『白夜』に所属する。
灯籠木四子(とうろぎ・よんこ)
『火』を操る魔法少女『スパート』。チーム『白夜』のリーダー。
『キャメルスピン』
魔人。『キャメルスピン』の名で呼ばれている。
絶対平和リーグの根幹に関わる多くの謎に包まれた魔法少女。『最初の魔法少女』であるとも言われるが、詳しいことは分かっていない。四国全体を覆ってその内情を周囲に露呈しないようにするバリアー状のものを張っているらしい。
酸ヶ湯原作(すかゆ・げんさく)
魔法少女製造課課長。飢皿木鰻の後輩で、左右左危とも旧知の間柄。四国ゲームで上層部が壊滅したため、現在の実質的な絶対平和リーグのトップ。チーム『白夜』を監督する立場でもある。