概要
戯言シリーズや世界シリーズ、物語シリーズなどに続く西尾維新のシリーズ。
何事にも動じない無感情な少年『空々空』を主人公とした『西尾維新の最長巨編にして新たなる英雄譚』。
どの巻にも『悲○伝』と題名が付いており、公式にて〈伝説〉シリーズと称されている。
小説内には挿絵は無い為、pixivにおける同シリーズの絵はイメージイラストとなっている。
全十巻。文庫版の表紙には登場人物が描かれている。
あらすじ
日本時間2012年12月25日、突如発せられた「大いなる悲鳴」によって、世界人口の3分の1が鼓膜ではなく「精神」を破壊されて死亡した。
感情を持たない13歳の少年、空々空の前に年上の剣道着の少女剣藤犬个と牡蠣垣閂が現れ、日常かもしれなかった彼の何かは終わりを告げた。
壮大で、途轍もなく荒唐無稽な物語が始まる...。
シリーズ一覧
シリーズなので、もちろんネタバレ注意
悲鳴伝
少年vs地球。
悲鳴から始まる新たなる英雄譚、第一弾。
少年よ、逃げろ。
2012年4月発売。
人類を滅ぼそうとする『地球』と、その手下である怪人との戦いを描く。
悲痛伝
英雄vs魔法少女。
悲鳴から始まる英雄譚、第二弾。
少女の悲鳴は聞こえない。
2013年2月発売。
四国にて巻き起こった謎の脱出ゲームと、それを阻む魔法少女との戦いを描く。
悲惨伝
脱出せよ、ヒーロー。
悲鳴から始まり、悲痛な別れを繰り返す英雄譚、第三弾。
悲惨な少年と、飛散する少女たち。
2013年6月発売。
四国を消すべく迫る兵器と、最強の魔法少女との戦いを描く。
悲報伝
魔法少女は、殺し合う。
悲鳴から始まり、悲痛な別れを繰り返し、悲惨な死すら超えていく英雄譚、第四弾。
人類は、絶滅前に自滅する。
2013年11月発売。
魔法少女同士の凄惨な決戦と、兵器に対峙する少年の行方を描く。
悲業伝
少女よ、生き抜け。
悲鳴が少女にもたらしたのは、漆黒の希望。
心なき少年の、悲業の死。
2014年7月発売。
主人公を排除した前作の時間と回想における、魔法少女と魔法淑女の活躍を描く。
悲録伝
勝者は、一人。
悲鳴に始まり、悲痛な別れを繰り返し、悲惨な死すら越え、悲報が渦巻く戦争の、悲業な最期に続く英雄譚、第六弾。
英雄よ、真実を見極めろ。
2015年2月発売。
四国ゲームと魔法少女、究極魔法についての真実と四国ゲームの結末を描く。
悲亡伝
世界なんて信じるな。
何事にも感動しない少年、空々空の英雄譚。伝説シリーズ、新章開幕。
伝説を阻むのは、いつだって裏切り者。
2015年11月発売。
地球各地で起こった謎の異変と、それを受けて日本から飛び出した少年少女の冒険を描く。
悲衛伝
少年よ、話し合え。
十四歳の英雄が紡ぐ伝説。
闘いの舞台は、宇宙へ。
2016年12月発売。
人工衛星《非衛》内の様子を描く。
悲球伝
2018年2月発売。
『リーダーシップ』と『人間王国』に残った空挺部隊の行動を描く。
悲終伝
きみは呼ぶ。
この結末を「伝説」と。
2018年3月発売。
余談
西尾維新お得意の言葉遊び要素として、2作目以降は真ん中の漢字が巻数を表しているという特徴も持つ(悲two伝→悲三伝→悲four伝→悲五~伝→悲六伝→悲七伝→悲eight伝→悲九伝→悲十伝)。