ダイハツ工業の軽スーパーハイトワゴン。脅威の全高1835mm、1トン超え(NA版は990kgのグレードもあるが)とヴィッツとほぼ変わらない車重を誇る。同社がタントで先鞭をつけた軽スーパーハイトワゴンのコンセプトを推し進めた存在である。
2013年11月の第43回東京モーターショーに参考出品された「DECA DECA(デカ デカ)」をベースに翌11月から市販化された。2015年7月からトヨタ自動車に「ピクシスメガ」としてOEM販売されている。
ボディデザインは「走る箱」そのもの。キャッチフレーズは「ドデカク使おう。」で、タントの「上を行く」広い室内スペースを売りにし、両側スライドドアを装備する。が、軽でこれほどの車高は過剰と思われたようで、売れ行きはいまひとつ。2016年に商用車バージョン「ハイゼットキャディー」が発売され、こちらは好評のようである。
動力性能
軽最大の容積のボディでありながらエンジンはムーヴ、ミライースなどと全く変わらないから、NA版(特に4WD)は非力さが目立つ。大人四人乗せてしまえば泥にはまったように加速が鈍くなり、平地ならともかく上り坂ではおよそまともに走らないといっても過言ではない。
”現行の国産乗用車で最遅”、”(車高も価格も)高くて遅いクルマ”、という烙印を押されている本車であるが、NA版のパワーウェイトレシオはekスポーツカスタムより僅差で上回るそうである。
ターボエンジン搭載車はさすがにそれなりに活発に走るので、市街地では不足を感じることは少ないだろう。