概要
本作品は、『少年ジャンプ+』(集英社)にて2018年8月から2020年5月(※)まで連載された桐丘さなによる漫画作品である。単行本は全5巻。同作者の前作『大正処女御伽話』の数年後が舞台となっており、前作のキャラクターたちが一部登場している。
※ 同年7月7日に特別編として、最終巻に描き下ろし収録された後日譚の一部が公開された。
ストーリー
時は昭和3年。ところは神戸。からたち姫と呼ばれる美しい少女と幼なじみの孤独な少年の、二人が死ぬまでの痛くて甘い御伽話。
登場人物
- 志磨仁太郎(しま じんたろう)
家族に見捨てられた孤独な少年。唯一家族であった祖父からフィルム式カメラを受け継ぐ。隣に住む常世のことが好きであり、常世が死ぬ時は二人で一緒に死のうと約束する。常世には「仁太ちゃん」と呼ばれている。
- 黒咲常世(くろさき とこよ)
仁太郎の隣に住む二つ年下の幼なじみ。毎日のように母親から酷い仕打ちを受けていたため、自分は醜くて鈍臭くてダメな人間だと思い込んでしまっている。仁太郎のことが好きであり、仁太郎が死ぬ時は二人で一緒に死のうと約束する。平生からたちの木の側で泣いていた姿から、仁太郎には「からたち姫」とも呼ばれている。