昭和オトメ御伽話
しょうわおとめおとぎばなし
暗く混沌とした時代を生きるもう一つのオトメ御伽話
本作品は、『少年ジャンプ+』(集英社)にて2018年8月から2020年5月(※)まで連載された桐丘さなによる漫画作品である。単行本は全5巻。同作者の前作『大正処女御伽話』の数年後が舞台となっており、前作のキャラクターたちが一部登場している。
※ 同年7月7日に特別編として、最終巻に描き下ろし収録された後日譚の一部が公開された。
- 志磨仁太郎(しま じんたろう)
家族に見捨てられた孤独な少年。唯一家族であった祖父からフィルム式カメラを受け継ぐ。隣に住む常世のことが好きであり、常世が死ぬ時は二人で一緒に死のうと約束する。常世には「仁太ちゃん」と呼ばれている。
自分に降りかかった火の粉を払おうとしたことがかえって徒となってしまい、結果前科持ちになってしまった。
あの一族の血を引くだけあって昭和初期の人間としてはかなりの巨漢であった。ゆえに兵役に就いたのはよかったが2年のはずが5年に延びてしまったうえ怪我が酷くなった戦友を助けようとしたが敵の手榴弾を見たその戦友から「俺はいいからお前は生きろ」とばかりに突き飛ばされてしまう。そのおかげで一命は取り留めたものの左目は失明・左腕の大半を失ってしまう。その上戦死してしまったことにされてしまう有様だった。だが、戦友を救えなかったと言う心の傷を抱えつつも生きる事への執念を持ち続け、ついに神戸に舞い戻った。
- 黒咲常世(くろさき とこよ)
仁太郎の隣に住む二つ年下の幼なじみ。毎日のように継母から酷い仕打ちを受けていたため、自分は醜くて鈍臭くてダメな人間だと思い込んでしまっている。仁太郎のことが好きであり、仁太郎が死ぬ時は二人で一緒に死のうと約束する。平生からたちの木の側で泣いていた姿から、仁太郎には「からたち姫」とも呼ばれている。
実母を奪った難病に冒された上、仁太郎が兵役に就いただけならよかったのだがなかなか帰還できず、挙げ句の果てには戦死(したことにされた)、と、散々な目に遭遇し続けたことで精神を病むあまり…
- リーゼロッテ・メッゲンドルファー(リゼ)
神戸在住のドイツ人の少女。父親は実業家。ただ、父親が事業を日本で行っているが故に日本で生まれ育った。そのせいか日本語は話せるがドイツ語が全く話せない。
常世とほぼ同い年なのだが良くも悪くもお子ちゃま。
仁太郎の事が好きなので、常世の事をあまり良く思っていない。
- 曲直部珠子(まかべ たまこ)
医者を目指す女性。誤って川へ落ちてしまった常世を助けた。その後も常世や仁太郎の成長を見守る一方で、志磨家との因縁に決着をつけるべく奔走する。
姓名から分かる通りあの人物である。
- 立花月彦(たちばな つきひこ)
仁太郎のいとこ。ただし血縁関係は実は希薄(なのだが全くないわけではない)。
とある夫婦の子供。名前は父と母から1文字ずつ(それぞれの名前の下の漢字)もらっている。髪に不自然な跳ねがあることを除けば見た目はほぼ父親。
5歳であるにもかかわらず非常に大人びており、(精神年齢がやや低いとは言え)自分よりも10歳くらい歳が上のリゼを妹扱いする程。作者曰く「君は本当に5歳なのか」。
後に弟が出来るも、一度は家庭の事情により家族共々神戸を離れた。そして神戸に戻った時には自分も含めた家族は5人になっていた。
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常世ちゃんが大好きだけど、二人の幸せを心から願っている律ちゃんのお話。昭和オトメの小説は初挑戦なので色々読みにくくて駄目駄目かもですが…m(_ _)m。 基本律ちゃん視点ですが、終盤一瞬謎視点入ります。 原作だと5巻は律ちゃんの出番がかなり減ったので、裏でこんな物語もあったのかな~~?みたいなことを考えて書きました。 注・自分のふるさと兼今の生息地は神戸どころか近畿地方ではないので神戸キャラの喋り方間違いだらけだと思われます。ほんっとにすみません。違いすぎてて気色悪いとことかあったら教えて下さい、訂正致します。 独り言・実は桐丘先生シリーズでは白鳥兄妹推しで、律ちゃんはどちらかというとそんなに好きじゃないキャラです。でも、律ちゃんは自分とよく似たところがあって印象深いキャラなんですよねぇ。どうでもいいねハイ。10,145文字pixiv小説作品