志磨珠子
4
しまたまこ
『大正処女御伽話』の登場人物のひとり。
志磨家の人間から冷や飯を食わされ、周囲からも色眼鏡で見られていたこともあり、他人に向かってかみつく癖が付いてしまっていたが、珠彦同様夕月によって精神的に救われた。それ以来夕月をユズ姉様と慕うようになる。
夕月が倒れてしまった際、魂を救ってもらった事に対する恩返しとばかりに献身的に看病したことがきっかけで医者になることを志す様になり、伝を頼って神戸に移住するも、一時期東京に戻る。そして珠彦としばらくの間行動を共にした。
珠彦が志磨家にケツをまくって縁を切った事をきっかけに自らも志磨家に対して三行半を叩きつけ、曲直部珠子と名乗る様になった。
「昭和オトメ御伽話」にも登場。
大正では黒百合とまで言われていた長い髪を結い、服も質素な着物の上に割烹着を着た様な服装で登場した。また、ムラがあった精神面も大分落ち着いており、文字通り大人の女性と言っても良い立ち振る舞いをする。
ほとんど出番がない(が、物語の筋に意外と絡んできている)珠彦とは対照的に、志磨仁太郎や黒咲常世の行く末を心配する女性としてしばしば登場している。それどころか前作の登場人物の中では最も登場しており、前作のキャラクターの中で唯一単行本の表紙に抜擢されている。
今作では彼女が志磨家の因縁に決着をつけるべく奔走した。
最終的には居候先の医院に勤めていた白鳥策と言う(、実は珠彦と面識がある)青年医師と結婚、自らも医者となっている。また、常世を苦しめた重い病の克服に策と共に尽力、そのかいあって常世は様々な意味で健康を取り戻した。
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