フリューガー
ふりゅーがー
概要
中東の紛争地域で活動する魔術使い。専門としているのは占星術。その実力は一流の魔術師であるルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトやハイネ・イスタリが認めるほど。
遊牧民のような民族衣装を着た褐色肌の男性でいかつい顔からは想像できない愛嬌さのある人物だが「師父殺し」という剣呑な異名の持ち主でもある。
「剥離城アドラ」の遺産相続に参加するが目的はあくまで金の為、遺産に対する執着はほかの参加者と比べ薄い。
「冠位決議」ではルヴィアに雇われ再登場。かつてある魔術使いと共闘したことが語られる。
Fate/strangefakeにも登場。ロード・エルメロイⅡ世に雇われ現地のスノーフィールドを視察している。
能力
属性は風であり、詠唱の「Lead me(導きたまえ)」も占星術に由来する。ホロスコープに応じ、黄道十二星座のナイフを使い分けることで未来を占うばかりでなく、「相手の攻撃が当たらない未来を引き寄せる」といった形で極めて局所的な因果操作もやってのける。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに「自分を雇え」と提案したときの腕試しでは、彼女の宝石を使った下位の幻想種すら爆ぜ散らすほどの攻撃を、中空に投げ放ったナイフと指で描いた魔法円で因果律へ干渉し、『自分の安全な場所』をつくり回避した。
俗なものでいえばテレビの占いの『幸運な方位』と一緒であり、積極的に方位の幸不幸を利用する魔術は風水や陰陽道にも見られるが、これほどの攻撃を回避する手際はなかなか見られるものではなく、これがルヴィアが彼を雇うに足ると判断した理由でもある。
その他、ナイフを使った結界破り、隠れ身の魔法円の作成も行っている。体内の神経と魔術回路を切り替える方法は人によって違い、「幻想の撃鉄を落とす」「心臓にナイフを突き刺す」「ドラッグを用いた性的興奮」と様々であるが、彼の場合は「渇き」とされる。
関連人物
剝離城アドラにて遭遇した現代魔術科の君主(ロード)。ルヴィアが彼に向かって憤慨した理由を的確に感じ取った。Fate/strangefakeでは彼に雇われ、スノーフィールドの偵察を行う。「魔術で渡り合うならともかく、魔術師として敵対するのは絶対に御免」という相手。
剝離城アドラにおける雇い主。因果操作によって彼女の攻撃を回避したものの、一張羅と触媒(カタリスト)を駄目にされてしまい「賠償金は覚悟しろ」と叫んだところ「小切手を渡しますので、お好きに請求なさいませ」とすげなくあしらわれた。フリューガーから見ても彼女の能力と才能は化け物としか言いようがない。
剝離城アドラで遭遇した錬金術師。「師父殺し」の名を知っていた。フリューガーを恐るべき実力の持ち主と評する。
ゲラフ
フリューガーの師匠。口が悪く恨みを買いやすいが世話好き。霊墓アルビオンの生還者(サヴァイバー)であり、頼る相手のいない魔術師崩れを弟子に取っていた。
彼らはマフィアや諸部族の仲介を主な業務としていたが、それが時計塔の逆鱗に触れてしまい、派遣された刺客に弟子たちを皆殺しにされる。
もともと内戦の多い地域で、それに巻き込まれたかのように見えたが、高位でなくとも超人である魔術使いが通常兵器で武装しただけの常人に後れを取るはずもなく、そもそも工房には結界が張られ、物理的な手段だけでは侵入不可能であったこと、呪体や触媒が簒奪されていたこと、弟子たちの死体に拷問跡があったことから事態を察し、復讐鬼と化す。
フリューガーの占いの師匠なだけあり隠れられるものではなく、実行犯、居合わせただけの軍人、そそのかした者たちを容赦なく殺してまわったが、時計塔の貴族の誰かに最悪の殺し屋を差し向けられる。
フリューガーが「師父殺し」と呼ばれるのは、採掘都市マギスフェアに匿った時に流した『とどめを刺したのは自分』という偽装情報が由来。
フリューガーと一時相棒を組んでいた。その他、ゲラフの魔術回路と魔術刻印を起源弾にて使い物にならなくなるまでズタズタにした。切嗣が起源弾を使うのは強敵と認めた相手だけなので、彼にとっても手強い相手だったようである。
ゲラフと彼が戦った時には疎遠になっており、結果的に弟子が師匠を追い詰めることになったことを悔やんでいる。元相棒としての評価は『怖気立つぐらいの腕利き』『魔術師や魔術使いの盲点を突くことが頭おかしいぐらいにうまい』『魔術師としての師匠は完全に破壊されてたから見逃されただけかもしれない』など。