概要
演:百名ヒロキ
名門イスタリ家に生まれるが、魔術師の家を嫌い出奔。聖堂教会に修道士として身を置く。
しかし、後にイスタリ家に戻り、改めて後継者となっている。その際、自分の離脱を阻もうとする教会の刺客十数名を尽く打ち倒したという。
その後、魔術刻印の修復技術を求めて妹と共に「剥離城アドラ」の遺産相続に参加する。剥離城の秘密に迫るも、謎の「獣」の襲撃を受け死亡。2人目の犠牲者となって発見された。
人物
20代半ばで、金髪碧眼を持つ。整った顔立ちよりは清々しい目元が印象的な青年。純白のスーツと貴石の嵌ったネクタイピンを身に付けている。
「騎士(ザ・ナイト)」の名で知られるが、本人は爵位を得ている訳ではないと謙遜する。真っ直ぐで、己の名声を鼻に掛けず誰に対しても礼節を失わない人格者。
一方で、「女王閣下」呼びなのは「たかが俗世の王族に陛下なんて最大の尊称は使いませんよ」という魔術師らしいアピール。
錬金術の名家に生まれるが、魔術の家系の持つ「陰」の部分を嫌って家を飛び出し、聖堂教会に所属していた。しかし、自分の代わりに後継者となった妹のロザリンドが魔術刻印との過剰適応により命の危機に陥っていることを知ると、教会の制止を振り切って家に帰還。ロザリンドからの魔術刻印の再移植を受けている。しかし一度ロザリンドに移植されて変質をきたした魔術刻印は、今度はハイネの生命力を吸い取りつつあり、見立てでは余命は数年と持たないと言われている。魔術刻印は足から身体の奥深くまで複雑に食い込んでしまっており、もはや摘出も不可能。
死を恐れてはいないが、ロザリンドに「自分のせいで兄が死ぬ」という重荷を背負わせないため、魔術刻印の治癒、あるいは摘出の技術を求め、〈修復師〉ゲリュオン・アッシュボーンの遺産を手に入れるべく剥離城を訪れた。
能力
属性は火と水の二重であり、魔術特性は流転。人間の魔術師としては最強クラスの戦闘力の持ち主。
石畳を変化させ地面から無数の刃を出現させる、金属の筒を組み合わせたような模型の犬の礼装で魔力の波長や残滓を探る、薬品により周囲を「凍結させる炎」を発生させるなど、錬金術を用いた様々な魔術を扱う。
この錬金術はアトラス院のものではなく、中世期に西洋へ流入して以降のもの。錬金術といえど扱う対象は鉱石だけではなく、液体・気体・この世に存在せぬ概念すらも手の内であり、ハイネ自身はむしろこちらの方が得意分野。
最大の武器は、イスタリ家秘蔵の〈生きている石〉と呼ばれる至宝。下手な英霊の武具にも匹敵するといわれるほどに強力。
〈生きている石〉はハイネの体内に埋め込まれて融合しており、呪文一つでその中身を作り変える。戦闘時には、モース硬度でサファイアに匹敵する強度を持つ魔術の甲冑でハイネの全身を包み込み、紫色のフルプレートを纏った騎士のような姿へと変化させる。鎧は頑強なだけではなく、軟化して相手の攻撃を搦め捕ることも可能。さらにハイネ自身の筋力を大幅に強化し、常人をはるかに超える動きを可能とさせる。
また鎧と同時に、その先端においてダイヤモンドすら凌ぐ槍を精製し、装備する。イスタリ家で配合されている仕掛け馬での突撃(チャージ)ならば戦車の複合装甲をも貫ける。
また仕掛け馬に乗っていない状態でも十分に強力であり、その槍から放たれる攻撃は一呼吸に七つを数える。
これほどの実力を持つ彼が死亡したのは、ひとえに相手が悪かったから。一度目の遭遇では「獣」を圧倒したが、次に遭遇したときは対ハイネを意識してか大幅な強化が為されており、時速300kmで乱反射する機動力をみせ、爪には槍や鎧の術式を不安定にさせる機能が付与されていた。
身も蓋もない言い方をすれば、TYPE-MOONあるある相性問題である。