概要
ジェームズ・ワン原作の映画『SAW』シリーズにて、作中の連続猟奇的殺人犯ジグソウの催す“ゲーム”にて使用された小型機械装置。
本来、獲物を挟み咥えるようにして捕獲(もしくは殺害)するトラバサミに因んでこのように通称され、「逆」と付けられる通り、口元(上顎と下顎)に固定された金具が勢いよく開くことで被験者の顔面を瞬時に破壊し死に至らしめる。あくまでも“ゲーム”であるため即座にこの仕掛けが発動するわけではなく、側面にはタイマーと鍵穴が存在し、被験者は仕掛けが発動する前にジグソウが隠した鍵を探して装置を外さなくてはならない。
ジグソウの正体でもある天才的機械工学者のジョン・クレイマーが、出産間近の妻ジルを流産させたセシル・アダムズへの報復のために開発し、以降、シリーズ内で幾度となくこのゲームが登場している。セシルはこの最初のゲームの被験者となり死亡。その後、奇しくも彼の恋人であるアマンダ・ヤングが被験者となるが生還、その後はジョンの思想に心酔しジグソウの後継者候補となる。ジョンとアマンダの死後は、マーク・ホフマンが新たなジグソウを名乗り、更正のためのゲームではなく、己の保身や私欲な目的での殺人のために悪用。ジョンの妻ジルをこのトラップで殺害している。
余談
実はこのトラップ自体はSAWシリーズ以前にジェームズ氏の短編作品で登場しており、記念すべき(?)最初の被験者はシリーズ第一作目で主人公アダムや脚本を担当したリー・ワネル氏である。
また、『SAW2』には似たような仕掛けのトラップとして「デスマスク」が登場している。こちらは本来のトラバサミとアイアンメイデンを組み合わせたような装置であり、顔の前後面両側に内側棘付きの鉄仮面が取り付けられており、仕掛けが発動すると仮面が勢いよく閉じて被験者の頭を串刺しにする構造になっている。