CV:浦山迅
概要
外務省から異動してきた旧嗣野地区管理局「ミサキオク」の局長。
飄々とした禿頭の中年男性で、メガネと垂れ目が特徴的。ふくよかな背格好で、部下の佐藤はおろか女子院生の銘にすら身長で負けている。
ミサキオクの局長をしているものの、マニュアルのスペクトル図の意味が分からない等科学方面の知識はさっぱりな様子。社員証作成用の写真機がたまにボケるような状態でも修理をしないあたり、機械関係には弱いのかもしれない。
勤め先である施設で突如異常を知らせる警報アラームが鳴ったことで対応マニュアルに記された通りに笹本教授を呼んだが、この時笹本はハワイに出張していたためその代理で来た神野銘に対しても文句の一つも言わずににこやかな対応を取り、しかも深夜の来訪であったためバスを使って帰れない銘にタクシー券を提供するなど、内外共に太っ腹な人物であるようだ。
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この先ネタバレ注意!
君、張り切りすぎて仕事増やすタイプでしょ。前の職場でも言われなかった?
隠された真実
アラームの回線先を探るため過去にその配線処理を行ったオオタキファクトリーの職員に調べさせた結果、この施設に見取り図にはないはずの地下空間が存在していることが判明。
だが自身は既にこの事実を知っていたようで、これらの出来事に困惑する佐藤隼也に「丁度良い、面白いもの見せてあげるからちょっと付き合っててくれる?もしかしたらアイツが悪さしたのかもしれない」と述べて彼を件の地下に案内、その際に「ミサキオクはもともと軍の施設で、名目上はこの地下部分は存在していない」ということを明かし、さらにこの話の口外を禁ずることも暗に伝え、そしてその最深部の巨大な扉の先の空間に置かれていた今まで誰も見たことのない巨大な生物の骨を佐藤に披露した。
ただ、続く第2話によるとその骨格については「代々先代の局長から見せられてきた(古い神社の奥に眠っていた河童のミイラみたいな)『都市伝説』のようなもの」という程度の認識であり、その存在を自ら公にする気はないものの、隼也に「そんなに興味があるのなら」と周密資料庫の鍵を貸してあげたりしていた。
さらには古い機械の形状や名を正確に思い出せるなど、上記の『機械オンチ』な一面も演技である可能性が出てきた(もっとも、古いほうの知識が確かなのかもしれないが)。
余談
山本が巨大生物の骨を佐藤に見せた際に引用した句は高尾太夫が詠ったもので、それぞれの意味は
寒風に もろくも落つる 紅葉かな(辞世の句 儚い自分の人生を枯れる紅葉に例えた)
君は今 駒形あたり ほととぎす(想い人を待つor去りゆく男を想う句)
忘れねばこそ 思い出さず候(ずっと思い続けているから思い出すことも忘れることもないという意味)
とされている。
地下の巨大な骨を前にして(昔からその存在を知っていたことを含めて)なぜ彼がこのような俳句をチョイスしたのか正確な理由は不明である(第1話のタイトル「はるかなるいえじ」とも関係しているかもしれない)が、この高尾太夫が祀られている神社『高尾稲荷神社』は国内でも稀な高尾太夫の頭蓋骨という実体の神霊を安置している神社であるため、そこにかけたのかもしれない。
何にせよ、この骨こそがミサキオクの怪電波事件、そして今後の作中世界での異変に大きく関わることになるのは間違いない。