アニメ版カードテキスト
発動時に1種類の種族を選ぶ。
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いの墓地に存在するモンスターを選択した種族として扱う。
概要
「遊戯王デュエルモンスターズGX」でヘルカイザーこと丸藤亮が使用したカード。初登場は弟の翔との戦い。このカードの効果で種族をドラゴン族に変更した「サイバー・エンド・ドラゴン」を「鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン」に装備、合計で8800もの攻撃力を叩きだした。その後の話でもこのカードは同様の戦術に使用されている。翔が使った時は無効化されたが…。
かつてのエースを新エースに装備させて攻撃力を上げるという展開は、当時の視聴者に大きなインパクトを与え、「パワー・ウォール」同様OCG化が望まれていたものの、GX放送終了してからも中々収録されずにあった。
…と言うのもこのカード、仮にOCG化した場合、与える影響力がでかすぎるのである。今まで種族を変更するカードはそれなりに出ているものの、それらの多くはフィールドのモンスターに影響を与えるものばかり、フィールドからならモンスターを召喚する手間が必要な為ある程度許容されているのだが、墓地のモンスターの種族を変更するカードは2021年5月現在で「アンデットワールド」くらいしかない。これは送るだけなら簡単かつ今となっては手段が豊富過ぎることもあるが、蘇生や効果コピー等の効果で種族を指定しているカードが非常に多いからである。
参考までに一時期話題に上がった「ドラグニティ-ブラックスピア」と「超再生能力」とのシナジーを紹介する。「ドラグニティ-ブラックスピア」は自分フィールドのドラゴン族の「ドラグニティ」モンスター1体をリリースし、自分の墓地のレベル4以下の鳥獣族モンスター1体を特殊召喚できるモンスター、「超再生能力」はエンドフェイズ時にそのターン中にリリース及び捨てたドラゴン族の数(行為の回数)分ドローできるのだがこれが「輪廻独断」で墓地のモンスターが鳥獣族に変えらた状態でフィールドと墓地にそれぞれ「ドラグニティ-ブラックスピア」があると…
1.「ドラグニティ-ブラックスピア」の効果でフィールドの「ドラグニティ-ブラックスピア」をリリースする。
2.効果で墓地の「ドラグニティ-ブラックスピア」を蘇生。
3.1に戻る。
任意で止められる無限ループが発生するのである。
これに「超再生能力」の効果が合わさるとデッキのカード全てドローすることが可能。エンドフェイズなので使えるカードは限られるが、その中に「エクゾディア」パーツが5枚そろっていたなら…。
上記の例はあくまで1つの例に過ぎず、その他にシナジーの良いカードは山ほどある。その為、このカードは与える影響がでかすぎる為、一生OCG化しない・するにしても滅茶苦茶重いデメリットを付けられると予想されていた。
のちに同様にそのままOCG化したら壊れ性能であった「パワー・ウォール」も非常に微妙な性能で収録されたこともあり、これらの説に現実味を持たせていた。
のだが…。
まさかのOCG化…
ANIMATION CHRONICLE 2021で待望のOCG化が決定!!
このパックが発表された時期はちょうど「ストラクチャーデッキ-サイバー流の後継者-」の発売が迫っていたのでその兼ね合いだと思われる(因みにアニメで翔が兄のデッキと混合させて使用した「ドラゴンロイド」も収録)。
問題はテキストだがその内容は…
(1):1ターンに1度、種族を1つ宣言して発動できる。
このターン、お互いの墓地のモンスターは宣言した種族になる。
あろうことかアニメよりも強化されていた。
ターンごとに種族を自由に決められるようになった上、宣言してしまえばこのカードが除去されてもそのターン内は効果は適応されるという原作の弱点も改善されており、はっきり言って狂っている。
この頃になると「処刑人-マキュラ」がエラッタされて解禁されていることもあり、初手の手札によっては上記の戦術を1ターン目から行うことも可能に。
必要なカードがたった十数枚で先行1ターンキルが可能というかの「ドグマブレード」や「植物リンク」もびっくりな事態である(流石にサイエンカタパには劣るが)。これでも「灰流うらら」を投げられて機能停止する。そもそも永続罠のサーチが乏しい等の理由で許容される可能性もある程インフレが進んでいるのが恐ろしいのだが。
その他効果を最大出力で使うことが難しい「ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード」もこれのおかげで難易度が大幅に下がる等、与える影響力はやっぱり計り知れなかった。
ちょっと前に「原作ほぼそのままの効果で収録」・「ヤバイと言われて実はそうでもないように扱われたが結局壊れ性能だった」為、禁止カードになった「ソウル・チャージ」の例があるが、果たして…。