※本記事には単行本未収録のネタバレ情報を含みます。閲覧の際にはご注意ください。 |
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概要
和服を着こんだ女性で禪院扇の妻にして禪院真希と禪院真依の実母。
本名不詳。
初登場時は禪院直哉の三歩後ろ歩く形で登場しており、直哉から娘二人である真依と真希を馬鹿にされながらも冷静に対応する。
娘二人に対しては夫である扇同様に見限っており、実の娘である真希に向かって堂々と「一度でも産んで良かったと思わせてよ」と発言したりするなど親子関係は完全に冷え切っている(当の真希も無視している)。
だが、扇ほど完全には見限っておらず上述のセリフと同時に真希が扇に誅殺されること知った上で「戻りなさい!」と怒気を露わにしながら真希に引き返すように忠告するなど無自覚ながらも母性はまだ残っている模様である。
紆余曲折を経て禪院家の主力を皆殺しにした真希を見て酷く怯えるが、真希から「あの時なんで『戻れ』って言ったの?」と静かに問い詰められて思わず「……? ………?? 何の話?」と唖然としてしまい、母の反応に失望した真希から喉元を切り致命傷を与えられる。
その後包丁を持って瀕死の重傷を負った直哉を見つけて、三歩後ろ歩くように直哉の背中に包丁を刺しこむ。そして花畑で幼少期の真希と真依の戯れを見守る光景を思い浮かべながら、「産んで良かった」と言葉を漏らし静かに息絶えた。
描写が断片的とはいえ、複雑かつ閉鎖的な環境で虐げられてきた故に感情や記憶が壊れてしまっていたことが考えられる。実の娘に戻れと告げたこと、最期の行動と言葉が本音から来るものだったのかはわからないままだった。