加盟者が新規加盟者を誘い、その加盟者がさらに別の加盟者を誘う連鎖により階層組織を拡大し、勧誘の成功にボーナスと組織内でのランクアップを約束するという商法。連鎖販売取引。
商品が介在するのでネズミ講ではないが、商品の価値に対して販売価格が著しく高いなど「無限連鎖講の防止に関する法律」を守らない場合、ネズミ講として摘発される。
ネズミ講と違い、マルチ商法そのものは違法ではないが、勧誘方法には「事前にマルチの勧誘であることを伝えなければならない」「誰彼かまわず勧誘メールを送ってはならない」などの厳しい制約があり、それを守らなければ違法となる。
勧誘に失敗した場合、加盟などに要した商品代などが大損になるので追い詰められたり、「社会貢献」「起業」などの意識高い言葉を出されてその気になったり、勧誘ルールを詳しく知らなかったりでこうした制約を破って勧誘してしまう加盟者は少なくない。
マルチ商法で儲けるには会員を増やさなければならないが、ねずみ算式に会員を増やせばいずれ会員はいなくなる。
そうしてマルチ商法が破綻し、家族や友人に大損をさせ、かけがえのない友情を失ってしまった人は決して少なくない。
それどころか、マルチ商法の勧誘に当たって守るべきルールを守らなかったために逮捕されてしまった人もいる。
名称は、ホリディ・マジック社(アメリカ)の「マルチ・レベル・マーケティング」と呼ばれる商形態から。