転売ヤー
てんばいやー
概要
いわゆるネットスラングの一種であり、初回限定版など、場所や数量などが限定された商品を複数買い漁り、高値で転売する者のこと。
総じて、希少なもの、人気の高いものを、予測してあらかじめ購入もしくは、買い占めて第三者に販売する人達のことを指すことが多い。
書籍などでは「せどり」と呼ばれることがある。
「転売屋」(てんばいや)の言い換え文の一つで、「転売」と「仕入れ人」「買い付け人」を意味する「バイヤー」(buyer)を組み合わせたかばん語である。
蔑称や批判的な意味合いが強い。
詳細
転売自体については別記事を参照されたい。→転売
転売屋の中でも、悪質とされるものがこう呼ばれるが、明確な定義は定まっていない。
そのため、何をもって転売ヤーとするかは人によって異なってくる。蔑称であるため、いたずらに乱用するのは避けよう。
転売ヤー(悪質)だと言われる例
・盗品を売っている(明確に犯罪行為のため)
・不正に商品を仕入れている(横領、横流しなど)
また、巨大な規模では盗んだ自動車やバイクを足が付きにくい海外へ輸出し転売する、組織ぐるみの転売ヤー(犯罪者集団)も存在する。もっとも、規模が規模で完全に犯罪行為のため、「窃盗団」などと呼ばれることの方が多いが。
また、転売ヤーは買えなかった人や批判している人に対して「犬や猫と同じ」「クズども」と人と見ていない発言をしているため、転売ヤーはなりすましと同じクソにたかるウジ虫野郎である。
また、自身が社会の役に立っていると言っていることから、社会を滅ぼす寄生虫、社会の癌でもある。
注意喚起
かつて、ヤフオクなどで出品する際は自前のパソコンが(事実上)必須とされていたが、
2010年代頃からはスマホでも手軽に、かつ出品から売却までを極めて短いスパンで行える(=足がつきにくい)フリマアプリの登場により、盗んだ品物を即座に転売する行為が横行しており、問題となっている。
ただし最大手のメルカリでは携帯端末情報及び取引用銀行口座と紐付けられており、アカBANされれば携帯端末はSIMごと買い直し(携帯電話再契約)となり、銀行口座も作り直さなければならない。こと日本では携帯電話回線に対して悪名高い「2年割(2年間契約し続けてくれれば割引きますよという制度。が、破ると高額な違約金が発生する)」が採用されているため、短期間に回線再契約ができないという点では転売ヤー抑止に一役買っているという皮肉な状態に。
とりわけ書籍の類は窃盗(万引き)に対する加害者側の罪の意識の軽さや、我が国の刑罰の軽さなども手伝い「書店で書籍を盗み(万引き)→フリマアプリですぐに転売」という犯罪が度々発生している。
自分が買う側の場合も、ネットオークションなどを利用する時は、自分が欲しいものでも、入手経路がハッキリしないものや、あるいは貴重な物なのに数多く売られていた場合は、少し立ち止まって考えた方がいい。
実例
2020年の新型コロナウイルスのブームにより、マスクなど医療品類が不足した際、これらを商材として扱った転売屋が続出、さらには仕方なく転売屋からマスクを買ったらマスクのイラストが書かれた紙が送られてきた、半分以上が使われティッシュなどでかさ増しされたものが送られてきた、さらには消毒液の場合は空のボトルが送られてきた等の付随した詐欺まで発生している。
医療品は直接人命に関わるもののため、流石に悪質(※)だとしてマスクなどを扱う転売屋を「転売ヤー」と呼ぶ人が多かったようであり、ヤフオクなどでも一時期マスクの出品を禁止する事態にまで陥った。
(※)インターネット上ではこれに憤慨した人の声として「マスク転売ヤーの名前を騙って爆破予告をすればいい」という何かで聞いたことあるような過激極まりないものまで見受けられたほど。当然だが、爆破予告は犯罪です。いくら憎くても絶対にやめよう。
類似の呼称
転売ヤーと言う言葉自体に蔑称的な意味合いを含んでいるが、
さらに強く非難、敵意を表す場合には「転売厨」と言う言葉も使われることがある。
(両者を分かつ明確な定義はなく、人によって異なる)
使用頻度としては低いようだ。
チケット類に関しては昔からダフ屋と呼ばれている(ダフとは札を逆さ読みしたもの)。
各対策の例
ゲーム機
- 据え置きは1人1台、携帯機は1人1~2台など、購入制限をする。
- また、店舗によっては同業者とみなした場合、入店を禁止することも。
- 予約生産、数量限定の場合は抽選販売を行う
- 商品名を言えない人(または商品の公式画像を見せられない人)の予約を断るという対応
- (ある程度の商品知識がないと購入できないと言う策)
- カメラや家電製品などの場合、製品ごとに個別のシリアルナンバーが割り振られており、家電量販店では、同じ商品の複雑購入の禁止、複数購入の場合、法人の証明確認を行うなどといったことを行うところもある。
チケット類
- 各種認証、例えば顔認証方式を取り入れたり、チケットの転売が発覚した段階で無効にする、最初から転売不能な電子チケット化という対策が取られている。
「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(略称チケット不正転売禁止法)が平成30年12月14日に平成30年法律第103号として公布され,令和元年6月14日から施行されている。
詳しくはチケット不正転売禁止法を参照。
ガンプラ等のプラモデルやホビー類
- 店舗にもよるが、中包装のビニール袋やランナーに切り込みを入れる(=これによって転売が不可能になる為。また、純粋に作って飾るorブンドドしたい購入者は、先の処置を気にしないので分別も容易)。
我々ができること
例えば、 アマゾン用BLツール。 これは自分が指定した出品者をブラックリスト化できるツールで、自分でリストを作るだけでなく、他者とリストのデータを共有することも可能だ。ちなみに開発者も1人のフリーランス技術者。
供給が需要に対応できるまで、待つことも重要。(完全限定品などを除き)大抵の転売品は時間がたつと普通に市場に出回りだすので、そこまで待つことが出来れば普通に買うことが出来る。
チケットの転売価格で困ったら
チケトレのような業界公認のチケット売買サービスも存在する。予定などでイベントに行けなくなった人向けのサービスであり、券面価格以上の出品は基本的にできなくなっている。
余談
日本ではまずないが、海外では(ほぼ国家ぐるみで)転売目的の漁業が行われている。