処刑少女の生きる道
しょけいしょうじょのばーじんろーど
概要
処刑少女の生きる道(しょけいしょうじょのバージンロード)とは、佐藤真登によるライトノベル。
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』以来GA文庫大賞7年ぶりの大賞受賞作品。
内容を簡単に説明するならば、アンチ異世界転移・アンチなろう系。
日本から異世界に転移してくるチート能力者が、異世界にとっての災厄として抹殺されるのが当然となった世界で「転移者の抹殺を任務とする処刑人」と「不死身の能力を持った転移者」の交流を主軸に描いた物語。
作者曰く『DARKER_THAN_BLACK -黒の契約者-』の影響を受けているらしい。
あらすじ
この世界には、異世界の日本から『迷い人』がやってくる。
だが、過去に迷い人の暴走が原因で世界的な大災害が起きたため、彼らは見つけ次第『処刑人』が殺す必要があった。
そんななか、処刑人のメノウは、迷い人の少女アカリと出会う。
躊躇なく冷徹に任務を遂行するメノウ。
しかし、確実に殺したはずのアカリは、なぜか平然と復活してしまう。
途方にくれたメノウは、不死身のアカリを殺しきる方法を探すため、彼女を騙してともに旅立つのだが……
「メノウちゃーん。行こ!」
「……はいはい。わかったわよ」
妙に懐いてくるアカリを前に、メノウの心は少しずつ揺らぎはじめる。
――これは、彼女が彼女を殺すための物語。
(公式より引用)
登場人物
「迷い人」と呼ばれる転移者を断罪する処刑人。
不死身の能力を持った迷い人。
メノウの後輩、糸鋸が武器。メノウを敬愛している。
グリザリカ王国の王女。世直しの旅をしている自由人。
自らの肉体に自信を持っており露出度の高い服を着ている。
主な作中用語など
魔導
世界に満ちる大いなる力『導力』を操る技術。
発動するためには『紋章』などの素材や媒体を必要とする。
相応の素質と訓練がなければ使いこなせない。
純粋概念
『迷い人』に例外なく付与される固有能力。
自らの肉体を魔導素材として機能させ、通常の魔導とは一線を画す驚異的な力を発動する。
使えば使うほど成長し、やがて持ち主の精神を侵食して暴走する危険を秘めている。
第一身分(ファウスト)
世界に暮らす人々の区分の一種で『主』に使える聖職者を指す。
迷い人を処理する『処刑人』は第一身分の暗部として活動しているため神官服を身に纏う。
紋章を文字に落とし込み魔導書として組み上げた『教典』を武器とする。
第二身分(ノブレス)
騎士や王族など行政を司る権力者を指す。
王族であっても禁忌に手を染める者は『異端者』として第一身分からの処罰対象となる。
第三身分(コモンズ)
第二身分に取りまとめられる一般人を指す。
人口の9割は第三身分に属する。