もう二度と、誰にも、盗ませはせぬ
概要
知性ある獣たちの聖域、「崩れゆくファルム・アズラ」の最奥に蹲るボロ布を纏った巨人。
かつて女王マリカの忠実なる守り人であった彼は、運命の死を死守することを厳ぜられた。
だが彼は失敗し、そして時の崩れた神殿でその咎を背負い続けている。
戦闘
獣の司祭
ボス戦に於ける第一段階。当初は自らの名前を明かすことはない。
見た目はボロい布切れを羽織った大柄の人物
右手に持った巨大な短剣と左手による引っ掻きによる近接戦闘に、岩の投擲が合わさった遠距離攻撃を合間に入れてくる戦い方を仕掛けてくる。
大柄な体躯を生かした攻撃は確かに脅威ではあるものの、そこまで対処は難しくはない。(私見)
一定までHPを削り切ると...。
大きく態勢を崩した獣の司祭。
その時、神殿に一陣の風が吹いた。
僅かに捲り上がる裾から覗く、赤い宝玉が埋め込まれたタリスマン。
何かに気が付いたかのように、司祭は手に持つ短剣を振り上げる。
おお死よ
今一度、我が剣に
短剣が突き刺さり、赤い瘴気が漏れ出す。
それは炎となり、ボロ布を纏った体を焼いてゆく。
咆哮と共に現れたのは、黄金に縁取られた黒い鎧を纏う白毛の巨獣。
手に持つ短剣を抜き放ち、瘴気が纏わりつく禍々しき漆黒の大剣が、鈍い音ともに突き立つ。
ゆっくりとこちらに振り向くその姿は、かつての女王の影従。
デミゴッドたちが自らの死と恐れた最恐の獣。
その名は、
黒き剣のマリケス
文字通り獣如き俊敏さと、無骨な剣から放たれる赤い斬撃によってこちらを翻弄する強敵。
その赤い斬撃は死のルーンの表れであり、当たればこちらのHPをジワジワと削ってゆく。
斬撃もそうだが、かつてデミゴッドの死すら意味したというその名に恥じぬ絶技は、最凶としか形容できない。
床から聳える柱を飛び交い、時に空中で、時に音速を超え、間断なく放たれ、重複するその剣技を見切ることが出来ず、敢え無く倒れてしまった褪せ人も非常に多いだろう。
だがこれまで戦った敵とは比べ物にならない程の強ボスではあるが、何度も死ぬことが出来る特権を駆使すれば自ずと勝機は見えてくるだろう。
褪せ人・・・、運命の死を奪い
何を、殺す?
神殿に突き刺さった彼の得物。残された大剣は溶け落ち、そこにはその名残の様な瘴気を放つ朧げな剣の形が現れた。
それはマリケスが死守し続けてきた禁断の「死のルーン」。
褪せ人が求め続けた最後の一欠片。
触れようと近付くと、その形は崩れ、彼の者を巻き込み、瘴気は炎となり一気に燃え広がっていく。
封じられていた死のルーンは解き放たれた。
狭間の地に「運命の死」が齎され、死を廃し、生を謳う黄金律は終わりを迎える。
それは同時に「王」へと至る旅も終わりを迎え始めた事を意味していた...。
人物
かつてマリカの義弟として、彼女の剣となり、マリカが掲げる律を阻む存在を一刀の下に処してきた。
人肌を纏う青白い神肌の使徒たちが仕えていた「宵眼の女王」(おそらく先代の律の女王)を下したのも彼であり、彼女が持っていた「運命の死」即ち「死のルーン」の次なる所有者となり、マリカからその秘匿を厳命される。
彼は、「大いなる意志」の代弁者であり、神人を導く者である「二本指」が遣わした最も忠実なる僕であり、自らの主人を守る存在であった。
だが、同時に彼は大いなる意志の僕でもあり、主人がそれに背く様な動きを見せれば、忽ちその刃はその首に振り下ろされることになったという。
しかし実際問題、マリカは大罪を犯したことで、黄金樹の虚の中で磔にされたものの、だが殺されてはいない。
彼女を手に掛けたはずのマリケスは、死のルーンを欠片とは言え盗まれた挙句、「獣の司祭」としてかつてとは異なる名と共に、その罪咎を背負い続けている。
一体彼らに何があったのだろうか?
獣司祭 グラング
臭う...、死だ...
...
喰らわせろ
ケイリッドの東北部、巨大な湾に突き出す半島にある巨大な神殿の奥に蹲るボロ布を纏った巨人。
訪れた褪せ人に対して、「死の根」という物を持ってくる様に依頼する。
「ティビアの呼び舟」と呼ばれる存在が落とすそれは、狭間の地に密かに侵食する死の現れであるという。また死の根は呼び舟が落とすだけでなく、各地に隠された地下墓にも眠っている。
彼に一つ目のそれを渡すと、お返しにその存在を感知する「獣の瞳」と筋力の上昇に恩恵をもたらす「獣爪の聖印」をくれる。
以降の報酬の詳細は、次の様な物になっている。司祭であるためか祈祷が多いものの、かなり攻撃的な性格を帯びた物ばかりである。
死の指の個数 | 報酬 |
---|---|
2個目 | 祈祷「獣の石」 |
3個目 | 祈祷「獣の生命」 |
4個目 | 戦灰「獣の咆哮」 |
5個目 | 祈祷「獣爪」 |
6個目 | 祈祷「グラングの岩」 |
7個目 | 武器「獣爪の大槌」 |
8個目 | 祈祷「グラングの獣爪」 |
9個目 | 強化素材「古竜岩の鍛石」 |
四つ程渡した後に訪れると、突然此方に襲いかかってくる。
これは所謂イベントクエストであり、ある程度削ると、苦しみの声と共に地面に蹲る。
...やめてくれ
もう忘れない 我が罪、渇き...
だから、やめてくれ...
まるで言い聞かせるかのような懺悔を吐露し、戦意を喪失し、そのまま動かなくなる。
その後祝福を挟んで再び訪れると、元の場所に戻り、褪せ人に死の根を持ってくるように再度伝える。
そして九個まで彼に渡し切ると、今までの働きに感謝の念を示しながらも、自分に出来ることはもうないと言い、咆哮と共に神殿から姿を消した。
その後は再登場しないかのように思われたのだが...。
褪せ人...まさか、お主が...
なぜ...
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魔女ラニ…彼から死のルーンの欠片を盗み出した一団を率いた首謀者。神人の一人であり、部下に同じく獣人である「半狼のブライヴ」がいるなどマリカと共通点も多い。
奇しくも彼らの最後も似通っており、ある種の鏡合わせの関係にあると言えるだろう。