概要
神出鬼没の殺し屋で名前も姿も誰もみた事がない。あったら最後という意味で『エンド』というニックネームが付けられた。
シュクレ・アルカラムが彼と対峙し唯一生きながられた。
情報が世に出回らない事から政府に買われた可能性あり。
シュクレ・アルカラム&シュガー・アルカラムは彼と戦い命を落とした。その結果、彼はサイボーグである事が判明した。
アルカラム一族の裏切り編で時を経てついに動き出す。
目的は何よりもシュクレの全てを手に入れること、ショコラ以外のシュクレの血を引く者の抹殺、アルカラム一族を抹殺しその地位に成り代わること、自身とシュクレの血を引く一族を作り上げることで、その野望を達成すべくシュクレの血を引くショコラに近づく。
シュクレに執着する理由としては彼との戦いが主なものであり、今までなんの証拠も残さず、全ての人間を殺してきたエンドにとってシュクレは初めて劣勢に立たされることとなった相手だった。シュクレから逃げた後、初めて殺すことができなかった彼に対しクレイジーサイコホモと呼べるレベルで執着、自分の顔をシュクレと同じものに整形、自身を改造し文字通りの鋼鉄の肉体、飛行能力、口の火炎放射器、手の仕込み銃などを組み込む。ただどうあがいてもシュクレの真髄とも言える聴力の超感覚は手に入らず、シュクレを狙おうにもシュガーと結婚したことで接触は容易なものではなくなる。
シュクレを狙うのと同時に赤のアルカラムを監視し続け、ショコラが生まれた時、自身の野望に向けて準備を始める。ビターが本邸に来た時も監視していたことを語っており、その執着は異常であることが容易に窺える。
そしてシュガーが進める肉体からの解放の研究を奪取すべく政府が依頼したことでついに動き出す。
政府の軍と共にアルカラム邸に乗り込み、シュクレを殺害、遺体は死者蘇生が可能となった時、自身の駒とすべく持ち帰り保管する。
その後改めてシュガーの計画を奪取すべくシュガーと対峙、シュガーは自身もろとも周囲を爆破するも改造によって仕込んだ翼とエンジンで逃げおおせる形となりシュガーを転落死させる形で葬り去った。
現在に至り自身の野望を達成すべく本格的に動きだし、ショコラを勧誘し、超感覚を自身の一族のだけのものとし、地位に成り代わるべく白の一族、シュクレの実子であるカカオとガーナ、ひいては全アルカラムを抹殺すべく暗躍する。
超感覚を開花させたカカオに対し自身の計画を狂わされたことで焦りと怒りを抱き最優先の抹殺対象として強襲するも、サイボーグ化させた肉体ながら強くなったカカオと互角となる。加えて自身に仕込んだ煙幕に紛れて襲い掛かるも、シュクレとかつて戦った時と同じ言葉をもって受け止められたことで発狂、力を増してカカオを押すも、ヴァイスが加勢、さらには二重スパイであったショコラと協力者のジンも加わったことで追い詰められる。
最悪の殺人鬼の過去と秘密
本名はアスラン・カーター。
彼はサファイア国の小さな田舎村で生を受けたものの、誰にも愛されることもなく、家族もいないという悲惨な暮らしをしていた。
というのも、国の王の愛人の子として生まれたためであり、生まれてすぐ売り飛ばされ、各地を転々とすることとなる。そして最終的に殺し屋を生業とする団体にたどり着き、そこで育てられることとなった。
この境遇は実親に売り飛ばされたシュクレ・ハレイソンと似ており、その団体でもシュクレがライバルだと刷り込まれ、「シュクレはお前にないものを全て持っている、シュクレを仕留めればお前は最強の殺し屋、殺人鬼になれる」と育ての親から殺しの技術を仕込まれる。
しかし標的としたシュクレを取り逃すと何かに取り憑かれたかのようにシュクレを追い求め、育ての親の元から姿を消し、アスランの名と過去も捨て自ら世間からの通り名であったエンドを名乗る。
そんな過去から誰かに愛されることを強く望み、自身の家族を追い求めることとなる。現在の行動の根底はシュクレの力や存在よりもこの過去が要因といえる。
そして育ての親の前から姿を消した後、自らの改造を行い、体の8割を機械とした。しかしその代償は大きく、週38時間のメンテナンスが必要であり、その間はメンテナンス部屋(アジトの地下にある)にこもらなければいけなくなった。
加えて首筋には小さな穴が開いており、そこを塞がれると機械化した部分が停止、活動ができなくなる(仕組みの詳細は不明)。
そのことを知ったショコラにより最後は穴を塞がれる。いたぶることはできたものの、過去を哀れに思ったショコラの情けにより抱き締める形で朝日と共に動きを停止した。
停止後はメンテナンス部屋とともに白の一族に身柄を回収され、徹底的な管理のもと、尋問や技術の検証などの調査が行われる運びとなった。
まさに親に売り飛ばされながらも愛する家族を手に入れたシュクレと正反対の存在であり、シュクレに執着したのもその力以外にも憧れや自分と共通していた親に捨てられたという過去を乗り越え、家族を手に入れたシュクレへの嫉妬や憧憬があった。
本名のアスランもトルコ語ではライオン、現代アラビア語では昼下がりを意味するが、誤訳ではあるがヘブライ語で夜明け、ショコラに与えたオーブ(フランス語)と同じ意味の名である。名を捨てエンドを名乗ったのも自らの過去を捨て、対極の存在であるシュクレになるいう意図だと考えられる。
しかし経緯や詳細は不明だが、アスランは育ての親に対してトドメを刺しておらず、育ての親も現在服役しながらもアスランを気にかけており、愛情かは不明だが互いに特別な感情を持っていたことは確かである。この点は叔父から逆らったら家族を殺すと脅されていながら、親を憎みながらも情を捨てられなかったシュクレと通ずるものがある。