※本紙のネタバレを含みます!
人物
愛城恋太郎の22人目の運命の人。恋太郎が通うお花の蜜大学附属学校の中等部に所属している中学二年生の少女。
一見すると如何にも楚々としたお嬢様であり、バイオリニストの両親に憧れてバイオリンを熱心に習っている音楽家のタマゴである。
清楚なヘアースタイルと柔らかい物腰が特徴的な、身も蓋も無く言えばごく普通のお嬢様然とした見た目をしているが、その瞳には獰猛な野生が宿っており、どこか不穏な空気を纏っている。
登校中の恋太郎と偶然ぶつかったことで目が合い、いつも通り(?)ビビーーーーンと恋に落ちたことから恋太郎を強く意識するようになった。
・・・ここまでなら(とち狂った運命はさておき)ごく普通のバイオリン少女である。ここまでなら。
正体
「バイオレンスですわ・・・」
「バイオレンスですわ・・・」
「バイオレンすわ~~~~~!!」
バイオリニストを目指す音楽少女、それは嘘偽らざる灰尾凛の素顔であるが、彼女の奥底には別の顔が潜んでいた。
灰尾凛は血なまぐさいことをこよなく愛するバイオレンス少女だったのである。
時はさかのぼること六年前、幼き日の彼女が金曜ロードショーでジブリ映画を見ようとチャンネルを合わせたところ、よりにもよって映画版バイオハザ○ドの放送日だったことが彼女の性癖(うんめい)を狂わせた。
今までに見たことも無かった、残酷な刺激に満ちた世界を垣間見てしまったことで彼女の性癖(さいのう)は瞬く間に開花し、暇を見つけてはスマホでグロ動画を見て漁るバイオレンス趣味が形成されてしまったのである。
それ以降、ケンカや血なまぐさい場面を見ると愉悦で紅潮しきった笑顔を垣間見せるようになり、同時にそんな自分を恥じるようにもなってしまったのである。ちなみに笑うと獰猛なギザギザの歯が見えるのがチャームポイント。
そして、ゲームセンターでバイオレンスな愉悦に浸っているところを恋太郎に見られたことで、羞恥心のあまり消え入りそうになってしまったが、恋太郎から「人に迷惑をかけない限り、誰が何を好きであろうとそれは悪いことでも変なことでも無い」と侠気溢れるエールを受けとったことで、ありのままの自分を受け止めてくれる恋太郎に惚れ込み告白するに到ったのであった。バイオハザ○ドの筐体から流れるグログロな効果音をBGMにして。
余談
名前の由来は「バイオリン」と「バイオレンス」からであろう。二文字違うだけでまるっきり意味合いが変わるんだから、言葉って奥深いね。