概要
ディアブロスプリキュア!に登場する用語一覧。
作中用語
悪魔
悪魔(あくま)
文字通りの悪魔であり、人間の願いを叶えて魂を奪う。伝説に言われるような異形の姿を持つ者はあまりおらず、大半は人間と変わらない外見をしている。背中にはコウモリのような翼があるが、普段は見えないように体内へ引っ込めている。
悪魔界と呼ばれる異世界に住み人間よりも優れた知能と永遠に近い寿命を持ち、人間の願いを叶えて魂を奪うとされているが、リリス曰く「大昔の話であり、今は人間の願いを叶えたときの満足度」を得て魔力を蓄え、命を永らえている模様。「純血」や古くからの手法を重視する風潮があり、その所為で混血の悪魔である朔夜は周りから疎んじられていた。
先の大戦やデーモンパージによって人口が激減し、種そのものが存続の危機にある。
神・天使・光などとは先天的に相容れない性質を持っており、低級悪魔など非力な者は太陽の光の下では倦怠感や力の減少が見られるが、上級悪魔など強力な者は昼間でもほとんど問題なく動ける。しかし、聖なる力を秘めたアイテムや力など神聖なものは天敵であり、低クラスのものであっても上級悪魔にすら脅威となるほか、神に祈りをささげる行為などでもダメージを受ける。人間の欲望を叶えるという性質から、人間の心理状態や感情の機微、あるいは心の声を巧みに把握する事に長けている。
ホセア曰く、生死の境界が無い全てが曖昧だった世界に初めて誕生した知的生命体である天使が、利己的な欲望を持ち、堕落した結果、堕天使とともに現われた存在であるとされている。悪魔は堕天使よりも相対的にエントロピーの量が大きく、それゆえにカオスを齎すものとされた為、見えざる神の手によって粛清の対象とみなされ、世界の「秩序の維持」を図る為、デーモンパージ(後述)が行われた事が明かされた。
作中では悪原リリス、十六夜朔夜、ギャレット、カルヴァドス、ヴァンデイン・ベリアル(本編未登場)、リアス・ベリアル、悪原レイの6人が該当する。
悪魔界(あくまかい)
悪魔が暮らしている異世界。国土はその治世を担う歴代の魔王によって統治されている。洗礼教会によって行われたデーモンパージ(後述)によって、国土の大部分は荒廃し、全悪魔人口の9割近くが粛清された。カオス・エンペラー・ドラゴンとの戦いの後、女王の座に就いたリリスと朔夜の手によって、10年の歳月を経て復興した。
72柱(ななじゅうふたはしら)
大戦以前に存在した純血の上級悪魔が連なる名門の家系。現在ではそのほとんどが断絶し、「元72柱」とも表記される。作中で確認されたのはリリスの「ベリアル家」と、朔夜の「アリトン家」の2家だけである。
はぐれ悪魔(はぐれあくま)
悪魔の中でも異端の存在で、お尋ね者となった悪魔の総称。自らの欲望のままに誰彼かまわず無差別に襲い、やがて殺害に至る極めて危険な存在でもある。また、はぐれ悪魔は普通の悪魔以上にエントロピーの量が多いとの事。作中ではカルヴァドスが該当する。
使い魔(つかいま)
悪魔にとって手足となって働く使役すべき存在。作中ではレイ、クラレンス、ラプラスが該当する。
デーモンマドネス
300年前の悪魔界で引き起こされた事件で、別名を「悪魔の狂気虐殺」と言う。ある国の平和な村で暮らしていた住民が突如狂気に走り、仲間同士で殺し合ったのを端にして、各地へ狂気が伝染していき、ついには一国全体が狂気に支配され滅んだ。事件の黒幕にいたカルヴァドスは、当時の司法大臣らの手により、冥界の最下層に位置する監獄「ハデス」へと投獄された。
なお、この事件を引き起こす前にカルヴァドスは地球でアメリカのセイラム村で起こった魔女騒動に関与しており、デーモンマドネスはその規模を大きくしたものである事が作中ダスクによって語られている。
デーモンパージ
見えざる神の手主導のもと、洗礼教会の手により執り行われた大粛正。悪魔界に現存する悪魔という悪魔を老若男女問わず処刑し、悪魔という種そのものを急速に衰退させた。実行したのは洗礼教会であり、多数の悪魔祓いを始め神の密使のメンバーも参加していた。粛清された悪魔の中にはリリスの両親も含まれ、彼女がプリキュアになるきっかけとなった。
表向きは天界勢力へ抵抗を示す悪魔への報復措置だが、その実態は悪魔という存在自体がエントロピーの塊であるゆえに、見えざる神の手によって「世界の秩序」の崩壊を齎す存在であると危ぶまれた結果、世界が再び無秩序な状態(カオスの世界)となるのを防ぐべく滅ぼされた事がホセアの口から語られた。
天使
天使(てんし)
文字通りの天使。神の使いであり、悪魔とは対を為す存在。人間よりも優れた知恵と能力を持っている。背中には白い翼があり、普段は見えないように体内へ引っ込めている。
先の大戦によって悪魔ほどではないが純粋な天使人口は激減し、悪魔同様に種そのものが存続の危機にさらされている。
ホセア曰く、生死の境界が無い全てが曖昧だった世界に初めて生み出された、極めて高度な知的生命体だったとされている。
作中ではテミス・フローレンス、キュアミカエル、天界守護代が該当する。
天界(てんかい)
天使たちが暮らしている空間で、作中では「天上世界」とも表記される。地球(人間界)でいう「天国」に近い。そこは雲の上で、見上げれば白く輝く広大な天井がある。全部で7つの階層に別れている。「聖書の神」が死亡したために不安定な状態となったため、後述の見えざる神の手により「システム」が補完されたが、聖と魔の明確な線引きが出来ず二つの境界が混じり合う事も多くなった。
第1天
人間界で死した魂、あるいは天界を訪れる異界の者が最初に辿り着く場所。天界の玄関口は「表参道」と呼ばれている。
第2天
名前だけ登場。詳細は不明。
第3天
一般的な天国と呼べる場所で、天界の中で一番広い階層。広大すぎて、端がどこにあるのかわからないとさえ言われている。
第4天
設定のみ。作中未登場。
第5天
設定のみ。作中未登場。
第6天
設定のみ。作中未登場。
第7天
天界の最上部で、天界の中枢機関が存在する。昔から神の住まう場所とされていた。現在は神の奇跡を司る「システム」を機能させるため、少数の上位天使から構成された最重要意思決定機関「見えざる神の手」によって管理されている。彼らの居城であるヴェルト・シュロスの他、上位天使だけが住まう事を許された居住地が用意されている。
許可が無い限り一般の天使でも立ち入り禁止になっており、それ以外のものが侵入すると強制的に別の場所へ転移させられる、あるいは侵略者と見なされ独立暗殺部隊「神の密使」による粛清を受ける。
見えざる神の手
天界の上級天使七人によって組織された集団であり、同時に天界の最高意思決定機関。神の不在を埋めるために神の「システム」の代行を担っている。天界の最上部に君臨し、一般の天使でもその姿を見た事はほとんどない。洗礼教会を裏で操り実権を握っており、流石のホセアも彼らには頭が上がらないらしい。ホセアを使いデーモンパージを指揮した。第七天にある居城「ヴェルト・シュロス」を活動の拠点としている。
その正体は原初の世界に初めて秩序を齎した「父なる神」から全ての権力を簒奪した神に次ぐ力を持った七人の賢者である。世界を分離させるという共通の利害の下に結託し、神を生きることも死ぬことも出来ない水晶に封印した。その後、神の不在を地上世界の人間達に知られる事を恐れ、世界の秩序を維持する事を目的に、神をオディネスと称する世界を管理する為の巨大なシステムへと仕立て上げると、事実を隠蔽し自分達が神の代行を務めるようになった。やがて、次第に権力そのものに執着するようになっていった。
その真意は「優れた指導者」を自分達によって選び、自分達の導きで物質文明に汚染され神への信仰心を忘れた地上世界を再生させようとする事が目的。
名前の由来はアダム・スミスの『国富論』に現れる「見えざる手」から。
神の密使(アンガロス)
見えざる神の手配下の暗殺組織で全員が神ならざるモノによって作られたクリーチャーであり、普段はフードで素顔を隠している。三大勢力による大戦争後に見えざる神の手によって組織され古くから時の権力者によって利用され、勢力均衡の采配に関ってきた。その性質上、冷酷無比な仕業から三大勢力ですら危険視された存在である。ホセアは彼らと繋がりその謀略に利用していた。デーモンパージにも洗礼教会勢として参加し、多くの悪魔達を粛清している。
名前の由来は、ギリシャ語で「伝令」「伝達者」を意味する「アンゲロス(angelos)」から来るペルシア語で「密使」を意味する言葉「アンガロス」から。
天界守護代(てんかいしゅごだい)
天界の全治安を維持するため結成された武装集団。天使の中から選ばれた武術と魔術に長けた者たちが第1天から第7天に至るまでの警護を担っている。主として彼らの任務は、天界へ侵入してきた不穏分子の討伐を行う。
第45話では侵入してきた堕天使達を迎え討とうとしたが、ダスクとラッセルによって呆気なく返り討ちにされた。
第46話では挙句にカルヴァドスの施した洗脳術によって全員が操られプリキュア達と戦う事となった。
堕天使
堕天使(だてんし)
文字通りの堕天使。主なる神の被造物でありながら、高慢や嫉妬がために神に反逆し、罰せられて天界を追放された天使、または自由意志をもって堕落し、神から離反した天使の総称。ある意味で悪魔以上に性質が悪く、リリス達からは酷く敬遠されている。元々は天使だったが堕落した事で、神の加護を受ける事が出来ない。その本質はホセア曰く悪魔もほとんど変わらないとされているが、エントロピーの量は悪魔よりも少ない為、粛清の対象にはならなかった。
作中ではダスク、ザッハ、ラッセルが該当する。
堕天使界(だてんしかい)
堕天使が拠点としている異世界。一日中暗闇に覆われた「常闇の森」が存在し、そのの奥に「堕天使総本部」と呼ばれる歴代の堕天使の王が住む太古の城がある。
第23話ではダスクによって誘拐されたリリス達を救出する為に、朔夜とレイ、ベルーダの3人が乗り込んだ。また、第27話でダスクとラッセルが正式に洗礼教会と結託した以降、ここが作中で登場する事は無くなった。
冥界
冥界(めいかい)
地球(人間界)で言う「地獄」に近い場所。主に大罪を犯した悪魔や堕天使、クリーチャーが投獄される監獄が存在し、冥界の最下層に位置する「ハデス」と呼ばれる場所は脱出不可能とされている。作中ではイドラ一派とカルヴァドスがハデスからの脱獄に成功している。
冥界の門(めいかいのもん)
いゆわる「地獄の門」であり、人間界と冥界とを繋ぐ巨大な扉を指している。
第25話ではイフリートが東京上空に出現させ、これを開くことで冥界側から多数のクリーチャーや凶悪な魔物を呼び込み、現世と冥界を逆転させる事で人間界を滅ぼそうと目論んだ。
人間界
黒薔薇町(くろばらちょう)
本作品の主舞台となる町。リリス、はるか、テミス、朔夜が住んでいる。東京23区のどこかにある町である模様だが、詳しくは言及されていない。ベルーダの研究施設がある廃洋館は町の郊外に位置している。また、町の至るところにフランス語やドイツ語など、「黒」を意味する名前の建物が点在しているのが特徴。
第12話では堕天使ザッハによる襲撃を受け、大量のカオスヘッドが町に放たれた。
名前の由来は、「黒い薔薇」から。
私立シュヴァルツ学園(しりつしゅばるつがくえん)
リリス、はるか、テミスが通う私立中学校。制服は男子が紺色のブレザー、女子が紅色のセーラー服とスカート、黒い紐リボンをつけている。
元は聖書やキリスト教神学を教えるミッションスクールとして設立されたが、入学者減少に伴い存続の危機に陥り、いくつかの学校との統合によって男女共学の進学校となった経緯がある。
建築様式はロマネスク様式。日本に居ながら気軽に外国にいる気分が味わえる事から、近年では小さな観光地としてSNSなどを介して広く知られるようにもなっている。体育の時間にはフェンシングの試合が行わる事もしばしばある。
くろばら商店街
黒薔薇町にある商店街。レイがビラ配りで利用している。
スーパーくろばら
黒薔薇町にあるスーパーマーケット。リリスや隣人の佐藤婦人が買い物で利用している。
くろばら公園
黒薔薇町にある公園で、リリスとはるかが幼少期に利用し現在もトレーニングや集会場所などに使用している。
リーパーサイド荘
黒薔薇町にあるアパート。リリスの契約者である森永が一人暮らしをしている。
くろばら河川敷
黒薔薇町にある河川敷。はるかがギャレットと初めて出会った場所である。
喫茶ノワール
黒薔薇町にある喫茶店。はるかの行きつけの店で、使い魔に転生する前のクラレンスに初めてデートを申し込んだ場所である。
くろばら書房
黒色夜叉
市立黒薔薇第一中学校(しりつくろばらだいいちちゅうがっこう)
朔夜が通う市立の中学校で、黒薔薇町唯一の男子中学校。リリス達とは学区が異なっている。制服は学ランである。
黒薔薇高台
黒薔薇総合クリニック(くろばらそうごうくりにっく)
黒薔薇町にある病院で、作中たびたび負傷したディアブロメンバーとその関係者が運び込まれている。
警視庁公安部特別分室(けいしちょうこうあんぶとくべつぶんしつ)
警視庁公安部の中に秘密裏に設立された対プリキュア秘密部署。活動拠点は千代田区にある古びた雑居ビルの一室。
警察庁警備局警備企画課(通称ゼロ)から提供される情報及び指示の下に、ディアブロスプリキュアを始め、洗礼教会や堕天使の存在を把握し、秘かに監視を続けている。当初は「プリキュア対策課」と名乗っていたが、のちにプリキュアと和解し洗礼教会が倒すべき悪であると認知してからは「洗礼教会対策課」と改名している。
活動の基本方針は洗礼教会と堕天使、ピースフル及びカオスヘッドの制圧・排除であり、プリキュアの監視(場合によっては逮捕)であり、相手が子供であろうと容赦はしない。また、ディアブロスプリキュアと洗礼教会、プリキュア対策課の間で生じた事件さえも、揉み消してしまう程の絶大な権限を保持している。
主力戦力はベルーダによって作られた架空の財団・大河内財団の助力を受け開発されたセキュリティキーパーシステムと、対ピースフル及びカオスヘッド戦に考慮した特殊な銃である。
洗礼教会の瓦解およびカオス・エンペラー・ドラゴン討伐に伴い、その役目を終え活動を休止した。
NCB(エヌ・シー・ビー)
日本におけるメディアの中心的放送局。正式名称は「日本コミュニティーブロードキャスディング」で、NCBとは「NIPPON COMMUNITY BROADCASTING STATION,LTD」の略称。
第39話および40話では根源破滅教団によって占拠され、公共の電波を通して日本中に狂気を拡散させる媒介に利用されそうになった。
クリーチャー関連
クリーチャー
「神ならざる存在」によって創られた悪魔、天使、堕天使、人間でもない異端の存在で、混沌の象徴とされる者たち。英語表記は「Creature」。
エキゾチック物質と呼ばれるもので構成されており、既存の物理法則に捕らわれない力を行使することが出来る。また、身体には獣の数字である「666」の数字が刻まれている。後述の「神の密使」を除いて、ほとんどのクリーチャーは統率されておらず独立独歩主義の傾向が強い。フランケンシュタインの怪物や狼男も、異形の存在と言う意味でクリーチャーの枠に括られる。
その正体はカオス・エンペラー・ドラゴンが生んだ存在であり、彼の分身。キュアミカエルに倒された際、無数に分裂した細胞が地上に満ちるエントロピーを吸収し、その姿を変えたものである。この事から、クリーチャーとはカオス・エンペラー・ドラゴンの子供とも言える。三大勢力の戦いを煽り、また最終的に三大勢力を滅ぼすために生み出されたが、長い年月をかけて自我に目覚め、カオス・エンペラー・ドラゴンの思惑とは異なる行動をとるようになった。
作中ではイドラ、ギリガン、ゴルザ、イフリート、アパシー、キメラ、異次元魔女、カタルシスが該当する。
イドラ一派(いどらいっぱ)
大罪を犯して冥界に落とされたイドラを主とした3体のクリーチャーの一団。
冥界の監獄「ハデス」から脱獄して地上に渡り、悪原リリスに関係ある人物を無差別に襲撃する事件を起こした。黒薔薇町の郊外に位置する廃墟と化した複合娯楽施設内にある建物を活動の拠点としている。
イフリート
古代より地球に棲んでいた、朔夜曰く「アラビア圏に伝わる魔人と同名」の精神生命体。
第24話および25話では3か月前にすでに死亡していた人間(板橋満生)の姿を借り、「聖なる炎」という爆発事件を起こし、春人にディアブロスプリキュアではなくイフリートを人類の守護神として崇めよと迫るが、断られたため東京上空に「冥界の門」を出現させ、他のクリーチャーや冥界の魔物たちを地上に降り立たせようとした。
根源破滅教団(こんげんはめつきょうだん)
若王子素十九を教祖とする新興のカルト教団。
ヨハネの黙示録による終末思想を思想体系としており、信者は山伏風の格好をしており、「こんげん~~~はめつ~~~」と言いながら街を練り歩く。NCBビル本社屋を占拠し、公共の電波を通じて人間同士による殺し合いを演出し破滅を目論んだ。若王子は自分達の行いを「世界の浄化」あるいは「救済計画」と位置付けている。
イメージモデルは、実在した新興宗教団体である「オウム真理教」と「ブランチ・ダビディアン」。
その他
スプライト・ドラゴン
名前の通り雷撃を放つ蒼い鱗のドラゴン。日本語での表記は「蒼雷龍」。本来悪魔に決して降らず、心の清い者にしか懐かない。
ベルーダ曰く、後述する火炎龍と双璧を成す存在である事からかなりの上位クラスで、劇中ではレイがこれに該当する。
ブレイズ・ドラゴン
名前の通り炎を放つ紅い鱗のドラゴン。日本語での表記は「火炎龍」。古来より人々が「紅蓮の悪魔」と呼び魔物と畏怖してきた存在で、非常に攻撃的でプライドが高い。
第26話では朔夜がスウェーデンの谷の奥でひっそりと生きていた生き残りと戦い、これに勝利した事で火炎龍のエネルギーコアを宿した強化スタイル「クリムゾンデューク」の力を手に入れた。
暗黒卿と紫紺の騎士
悪魔界では古くから伝えられ、幼少期にリリスと朔夜が熱中した童話。悪魔界を舞台に闇の力で世界を滅ぼそうとする暗黒卿を倒すために奮闘する一人の青年の英雄譚。
この童話を始め、叙情詩など全二百六十から構成される説話集であり、著者は特定されておらず、実話など各地方に伝わる民話などを吟遊詩人が語り継いだものとされている。この物語に登場する紺碧の騎士はのちに、十六夜朔夜が変身する暗黒騎士バスターナイトの名前の由来となった。
ミラクルライト
映画版「プリキュアシリーズ」で登場するものと同名のライトアイテム。「プリキュア、がんばれー!」のかけ声と共にライトを振ると、無数の光が集い、その光を浴びる事でプリキュアはパワーアップし、時として強化変身を促す。
第25話ではイフリートの洗脳から解放された人々が、ベルーダから渡されたミラクルライトを使って窮地に陥ったリリス達を助けた。
第48話ではリリスの波動を感じた子供を端に、世界中の人々の手にいつの間にか出現する。先端から出る光をリリスへと届ける役目を担い、キュアベリアル・トランスツェンディーレンへの覚醒を促した。
幽霊船(ゆうれいせん)
黄泉の国を彷徨い、死者の魂を呼び寄せると言われている伝説の船。帆船の形をした巨大な船で、本体下部から人間の魂を抜く怪光線を放ち、これを浴びた者は身体が黒く変色して倒れる。そのためこの怪獣が通り過ぎた街は瞬く間にゴーストタウンと化す。
第28話および29話では集めた魂によって自身に肉体を取り戻そうするザッハによって利用されたが、彼の消滅に伴い船も爆発・消滅した。
次元の狭間(じげんのはざま)
様々な世界の隙間に存在する「無の世界」。そこには何も存在せず、完全なる静寂がある。作中ではカオス・エンペラー・ドラゴンの魂が封印されていた。
エントロピー
熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量であり、原子的排列および運動状態の混沌性・不規則性の程度を表す量。
本作では、エントロピーとはカオス・エンペラー・ドラゴンやクリーチャーのエネルギー源であり、世界をカオスへと導く有害なものとして扱われている。それに対しエントロピーとは対を為す物理量をネゲントロピーと言う。ホセア曰く、二つの物理量の関係は中華思想で言う陰陽の関係に等しいものであるとの事。故にこの二つのバランスが崩れると、世界は容易く消滅する。
エントロピーは一定水準を超えて体内に蓄積させる事で人間(死した人間の魂を含める)をクリーチャーに変貌させる。また、デーモンパージが行われた背景として、悪魔は天使や堕天使に比べて潜在的にエントロピーが多く、それ故に不純であり世界を滅ぼしかねないと考えた見えざる神の手は、ネゲントロピーとの均衡を保ち世界の崩壊を防ぐ為に洗礼教会を使って悪魔を対象とした大量虐殺を実行した。