イメージ声優:南條愛乃
概要
天界出身の純潔天使で、キュアケルビムに変身する14歳の少女。パートナーはピット。
容姿
ゴールデンブロンドのロングヘアーで青の瞳が特徴の少女。普段着は白を基調とした清楚なロングスカートタイプの服を着ることが多い。
性格
一人称は「私」。二人称ではリリスを「リリス」、はるかを「はるか」、朔夜を「朔夜君」、春人を「神林春人(のちに春人へ変わる)」、レイを「レイ」、クラレンスを「クラレンス」、ラプラスを「ラプラスさん」、ピットを「ピット」、ベルーダを「ベルーダ博士」、カタルシスを「カタルシス」と呼ぶ。
かつて、自らの命と引き換えにカオス・エンペラー・ドラゴンを倒しその魂を次元の狭間へと封印した大天使でプリキュア・キュアミカエルの末裔。
謙虚で敬愛の精神を持つ敬虔な信徒であり誰とでもすぐ打ち解けられる長所がある。品行方正で常に敬語で話しているが、ディアブロスプリキュアのメンバーとその使い魔、ピットに対しては年相応にフランクな口調で接している。
天界での家族構成については作中詳しくは語られていないが、上級天使である父とミカエルの血を受け継ぐ母の間に生まれた生粋のエリート。はるかと同じく生まれながらにプリキュアに必要な「神の欠片」を体内に所有する希少な存在。その一方、実の両親や他の天使達は飽く迄もテミス個人としてではなく、彼女が持つ「プリキュア」の力のみに関心を持っていた。そのため天使でありながら「愛」とは何かが分からず苦悶し続けており、それを知る為にどの天使よりも「愛」を尊ぶべきであるという思考に至り、それゆえに悪魔を敵視していた。やがて、誰からも愛されない事への寂しさから逃避する様に人間界へ降り立ち、フランスのミッションスクールに通いながら人間研究を行っていた折、ホセアと出会う。彼の口車に乗り、愛に溢れた世界の実現を目指して洗礼教会と結託。人間界でのリリスの動向を探る為、彼女とはるかの通う学校へ転校した。その後、クラスメイトとして振る舞うかたわら、秘かに彼女を監視していた。しかし、この段階からリリスは彼女の正体が上級天使=キュアケルビムである事に気付いていた。
上記の理由から、当初は悪魔であるリリスに対し無神経に差別的感情や言動をとってしまう事が多かったが、彼女たちと衝突しながら段々と心に変化が現れ始め、次第に自分の行動が正しいかどうかと懊悩し自身の役目を疑心する。
いわゆるツンデレであり、反応に対して軽くあしらうリリスに反感感情を抱いていたが、最近では徐々に緩和している。また、周囲の誤解を解こうと弁解する際に他人が求めていない事まで口走ってしまうという癖があるのだが、当人はその事に殆ど気付いていない。
学業成績は極めて優秀で、中間テストでは五科目100点を獲って学年1位になっている。また、運動能力も優れた才貌両全であり、学校中の間ではリリス同様に憧れの的である。シュヴァルツ学園に転校する以前はフランスにいた事から、フランス語が堪能。また、それに合わせてフランス料理もプロ並みの腕前である。
名前の由来は、ギリシャ神話の法・掟の女神である「テミス」。イメージモデルは、「家庭教師ヒットマンREBORN!」に登場する「ユニ」。
キュアケルビム
第5話の中盤で初登場。テミス・フローレンスがケルビムリングを使用し、プリキュアとして変身した姿。変身後は背中に生えてある天使の翼をめいっぱい広げ、閉じていた目を開き大きく右手を下から上に動かし「不浄を焼き払う聖なる光!キュアケルビム!」と名乗る。キュアベリアルとは対を為す「天使のプリキュア」である。
髪は金髪のロングヘアーから同じ色のポニーテールへと変わり、汚れひとつ無い純白の戦闘衣服に身を包む。瞳の色も変身前と比べてもかなり鮮やかで明るい緑色に青色に変化する。袖はフリル状になっており、腰には向かって左側に薄いピンク色のリボンが付いている。アームカバーは手首周りを覆う程度の長さで、編み上げの白いロングブーツを履いている。
純潔の天使であり、カオス・エンペラー・ドラゴンを封印した伝説のプリキュア・キュアミカエルの血筋。ゆえに生来強い聖なる力を宿しており、戦闘力も高くキュアベリアルと単独で渡り合えるほど。パートナー妖精であるピットを武器に変換して戦うほか、後述のモードチェンジを駆使する事で更なる力を解放する。
名前の由来は、天使の九階級の上から二番目・智天使(ケルブ)の複数形。
- 通常技
ホーリーアロー
聖弓ケルビムアローから放たれる聖なる光の力を込めた矢で敵を射る。
ヒーリングパルス
聖なる光の波動によって病める者、負傷した者に自然治癒を促す。
必殺技
プリキュア・セイントスパイラル
光の槍を高速で回転させ、貫通能力を高めて敵目掛けて投擲する。
プリキュア・ポーラルリヒト
神々しく白い光のシャワーを放出する技。光は堕天使などの神の加護を受けられない存在に対して、極めて有効に働く。
プリキュア・ディバインバプテスマ
相手の上空から聖弓ケルビムアローによる無数の矢を一斉に放ち攻撃する。一度の攻撃で複数のカオスヘッドを一遍に浄化させられる。
モードチェンジ
キュアベリアルやキュアウィッチと同様、右中指に装着した変身リングの種類を変更する事で様々な形態に変身可能。名称は「●●モード」の形で統一されている。
オファニムモード
キュアケルビムのモードからオファニムリングを使用してモードチェンジした姿で、キュアケルビムの強化形態。基本カラーは青。白い純白のコスチュームから、青いブロンズの重装甲となり、背中の翼も4枚へと生え変わる。
通常時よりも攻撃能力が格段に上昇するだけでなく、ブロンズの装甲で守られているお陰で防御力も非常に高まっている。右手にはピットが変化した聖槍ジャベリンを持ち、左手には聖盾セイクリッドディフェンダーが装備される。
名前の由来は天使の九階級の上から三番目・座天使(オファニム)から。イメージモデルは「デジタルモンスター」シリーズに登場する「オファニモン」。
通常技
エデンズ・ジャベリン
手に持つ聖槍ジャベリンで標的を突き刺して、その先端から聖なる光束を放つ攻撃。悪の心を浄化して力を持つ。
ヘブンズ・バインド
聖なる光の輪によって相手の動きを封じ、拘束する。
必殺技
プリキュア・セフィロートクリスタル
十つのクリスタルの結晶を召喚し、相手にぶつける。
イブリードモード
キュアケルビムのモードからイブリードリングを使用してモードチェンジした姿で、キュアケルビムの中間強化形態。基本カラーは白と紅色。
フォールダウンモードとの戦いを通じて、自らの内に潜む「テミス自身の心の闇」を自覚し、さらに精神世界でリリスとの対話を経て「真実の愛=他者への関心を抱く行為」を見出した事で誕生したキュアケルビム本来の光の力に加えて、フォールダウンモード及びキュアベリアルから受け継いだ闇の力を持っている。
右半身に6枚の天使の翼(首近くの一枚だけ黒く染まっている)を、左半身に6枚の悪魔の翼を備え、光と闇の双方の力を併せ持つ。天使と悪魔、相反する力を併せ持っており、光と闇の力を融合した複合技を駆使する。
専用武器はピットが変化した聖魔輪イブリードチャクラムを装備し、オファニムモードを上回る高い攻撃力を誇る。
通常技
エキセントリック・インパクト
身体を高速回転させ生み出される遠心力と相まってイブリードチャクラムの刀身から鋭い切れ味の聖と魔の斬撃を放つ。
デモンズ・ジャベリン
エデンズ・ジャベリンの強化版。聖槍ジャベリンの先端から聖なる光の力と対となる闇の力を収束させ、標的の体を貫く。
必殺技
プリキュア・デモンズクレッセント
自らの魂を糧に業火を生みだし聖魔輪イブリードチャクラムを用いて刃先から標的が息絶えるまでなぶり続ける。
セラフィムモード
一途に主人を想うピットの願いによってテミスとピットが一つとなった時、ピットの光から生まれたセラフィムリングを使用して変身する、光のエレメントが強化された形態にしてキュアケルビムの最強形態。基本カラーは通常時の白と金を基調とし、左右対称のレースが付加される。頭部には光輪が出現し、背中の翼は黄金に煌めく10枚へと生え変わる。
オファニムモードが戦いを司る力を宿していたのに対し、セラフィムモードは慈悲と慈愛にして癒しの力を司る。目に見えない聖なる光の膜が全身を包み込んでいて、クリーチャー化したコヘレトの力すら寄せ付けない。戦闘力も聖魔融合の力を有するイブリードモードを凌駕しており、ピットと一体化した事で手にした「聖剣フルンティング」を武器とする。
名前の由来は天使の九階級の最上級・熾天使(セラフィム)から。
通常技
セイクリッド・ブレイザー
背中の十枚の翼から光のシャワーを放射する。その輝きを浴びた邪悪なる存在は聖なる力によって体表を焼かれる。劇中ではクリーチャー化したコヘレトに対し使用された。
必殺技
プリキュア・セイントフィナーレ
聖剣フルンティングを垂直に掲げてから、右方向から下に向かって時計回りに振り下ろし、その動作過程で刀身に聖なる力を蓄え一気に放つ。