「『俺』も『我輩』も『私』も、みんな『朔間零』だろう」
「守ろうとしてくれるのは嬉しいけれども、我輩のほうからも守らせてはくれんかえ。愛し子よ、我輩もおぬしが大事なんじゃ」
概要
スマートフォン向けアプリ『あんさんぶるスターズ!』及び『あんさんぶるスターズ!!』の朔間零×乙狩アドニスのカップリング。
どちらもユニット「UNDEAD」に所属している。
『あんさんぶるスターズ!!』時点で零は19歳、アドニスは17歳。
お互いの呼称は追憶時から一貫して「アドニスくん」「朔間先輩」。
『あんさんぶるスターズ!』ストーリーでは
「追憶 それぞれのクロスロード」
アドニスが零によって連れてこられた存在であることが判明する。
アドニスが夢ノ咲学院でトラブルに巻き込まれたり、理不尽な目にあうのを防ぐために、自分がいない間見守ったり面倒をみてあげてほしいと蓮巳敬人と大神晃牙に頼んでいる。
プロデュースイベント[蓮巳敬人] デッドマンズライブ 第一話ではアドニスに日本文化を教えるからと勝手に蓮巳敬人の寺の鐘を鳴らすことを許可したりしている。
水曜日コース(初級)(上級)
零が、転校生に教えてくれなかった「水曜日のガーデンテラスの限定メニュー」である生ハムのサラダの存在、かつそれをめあてに昼から零が起きてくることをどういうわけかアドニスが知っており、ガーデンテラスにて転校生に上記の内容を教えてくれる。
「生贄◇不死者たちの復活祭」
「Regeneration 第一話」
アドニスが、自分がユニットメンバーたちにたまに幼児のように扱われているといい、「とくに朔間先輩は、事あるごとに気遣ってくれるし褒めてくれる。放っておいたら、俺を抱っこして『よしよし』と頭を撫でてくれそうだ」と神崎颯馬にこぼしている。
「Regeneration 第五話」
朔間家が定期的に行っている「儀式」の生贄役がみつからないという話で、自ら生贄役に名乗りを上げ服を脱ぎ首筋をさらけ出したアドニスに対し「うむ……。アドニスくんは恩師に預かった大事な子じゃから、針で突いたほどの痛みや怪我も与えたくない」と述べている。
そのあと頭を撫でようとしたら「前髪のセットが崩れていたら、二番目の姉に怒られる」と拒んだアドニスに対し「あぁ、アドニスくんの上から二番目のお姉さんは美容師さんじゃったのう?」とアドニスの姉の職業を把握している旨の発言をしている。
「Regeneration 第七話」
ふたりで「復活祭」の屋台をまわり、青汁を飲んだりしている。ちなみに、零はアドニスが苦いものが苦手なことを知っており、青汁が苦くて飲めなかったときのためにと、味をやわらげる牛乳パックを先んじてアドニスに手渡している(プロデュースコース[乙狩アドニス]英気を養う 第一話より)。
「Regeneration 第八話」
朔間家一族に対しいつもと異なる口調で懇切丁寧にしゃべる零をみて、『本当の朔間先輩』がなんなのかわからなくなり、浮かない様子の[[大神晃牙に対し、元気づけるためにアドニスが「朔間零」について語り始める。
「俺にも、朔間先輩のことはまるでわからない」
「ある日、突然……あのひとは俺の目の前に現れた。襤褸をまとった人々のなかで、聖書に描かれる救世主のように立っていたんだ」
零はいかにも幸せそうに歌を歌っており、零を真似てたどたどしく歌いだした人々に声のだしかたを教え、続々と集まってきた民衆は夢中になって歌声を響かせた。
「そこには貧富や身分の差もなく、個々の区別すら曖昧で、ただ幸福と歌だけがあった。俺もその輪に交じって、歌い始めたうたのひとりだ」
「あの歌を、ずっと覚えている」
「あのひとの、朔間先輩のすべてが偽りで幻覚なら、あの歌は何だったんだろう?何もない虚空から、あんなものがこの世に生じるだろうか?」
「俺はそうは思わない。あのひとは素晴らしい歌の、始まりの一節だ。名前のとおりの零だ、それは空虚という意味ではない」
「零からすべてが始まり、一、ニ、三……と続いてくる。増えて重なって、広がって響き合って、おおきく膨れあがる」
「そのたびに、始点となったあのひとのことは見えづらくなるが……。存在しなくなったわけではない、と俺は思う」
「むしろそうして膨れあがり、枝を伸ばしておおきく広がった大樹のようなもののすべてが、あのひとだ」
「朔間零という偉大なひとだと、俺は信じている」
「『俺』も『我輩』も『私』も、みんな『朔間零』だろう」
「俺たちはたぶん巨大な樹木から零れた一枚の葉っぱから、全体を想像しようとしているから見誤るんだ 」
「灼熱!南国景色とサマーバカンス」
「野蛮と高貴 第五話」
UNDEADをバカンスに招待しに来た伏見弓弦に、「迷惑をかけてしまうかもしれないから、旅行先の国を決める際には自分の意見を取り入れてほしい」と提案するアドニス。不思議がる伏見を横目に、「ふふ。まぁ大丈夫じゃろ。旅行の趣旨から考えて……行先はアドニスくんの祖国からは遠く離れた、南国とかになるんじゃろうし」となにやら事情を知っているような様子で零が会話にはいってくる。
「夜闇と太陽 第二話」
深夜に、天祥院英智とふたりきりになったアドニス。
母国語でしゃべるアドニスの口調が気になった天祥院英智に対し「朔間先輩が言うには、どんな言語で喋っていても俺は『俺っぽい感じ』らしい」「一本芯が通っているようで羨ましいと、昔、出会ったころに言ってもらえた」と話している。
復活祭と合わせて読むと、アドニスの「変わらなさ」を羨ましいといった零が、そのアドニスに、多面性を肯定され、「朔間零」すべてを受け入れられていたという、大変印象的なシーンとなっている。
天祥院英智に「ずいぶん朔間くんのことを慕っているようだね」と尋ねられ、「あぁ、当然だろう、恩人だ。それに、あらゆる点で目標にしている。あのひとに比べれば、俺はまだまだ……弱い」と答えている。
そして「吸血鬼は弱点がおおい。だから君を守ってあげるんだよ、彼のことが大事ならね」といった天祥院英智に対し「……わかっている。だが、あのひとは守らせてくれないからな」と悔し気な表情をしながらこぼしている。
エピローグ
零がアドニスに日焼け止めを塗らせている。
その最中、「今回は本当に、いろんな意味でがんばったのう……。ただ、次からは危ない橋を渡る前に我輩にも相談せいよ」「守ろうとしてくれるのは嬉しいけども、我輩のほうからも守らせてはくれんかえ」「愛し子よ、我輩もおぬしが大事なんじゃ」と伝えている。
「スカウト!千夜一夜」
「砂漠の丘サーファー/第四話」
お菓子をぽろぽろ食べこぼすアドニスに対し「もっと綺麗に食べんといかんぞ」「これがライブやTV番組だったら大変じゃ」とたしなめ、「す、すまない。我が家は弱肉強食だから、急いで自分のぶんを確保して食べないと姉たちにぜんぶとられるんだ……」「作法など、気にする余裕がない環境で育った」としょぼくれた顔をするアドニスに「ふふ、誰もとったりせんから、ゆっくりお食べ♪」とにこやかに返し、そこまで静かに聞いていた大神晃牙に「あ~、も~!テメ~らだけで喋ってると、テンポがゆっくりすぎて苛々する!」とキレられている。
「砂漠の丘サーファー/エピローグ」
「月が綺麗だな、あんず」と転校生に話しかけるアドニス。その言葉を聞いてもじもじする転校生。「アドニスくんは夏目漱石とか知らんか」と会話にはいってくる零が見れる。
「うむ。アドニスくんは努力家で、強く優しい自慢の我が子じゃよ」「けれど。どんなに強い人間でも、折れるときは折れる」「本当にきつくなったら、独りで抱えこまずに、いつでも、遠慮なく『俺たち』を頼ってくれよ」と『俺』口調で諭す零に「わかっている。朔間先輩も、つらくなったら俺を頼ってくれ」と返している。復活祭で語った内容の通り、どんな口調でも「朔間零」であるというとらえ方をしていることが読み取れるシーンである。
「開演 ダークナイトハロウィン」
[プロデュースコース 朔間零]頼りの存在 第二話
「凛月もそうじゃが、アドニスくんも弱音を吐かぬ」「自分で解決しようとするのは悪いことではないぞい」「じゃが、頼ってほしいと思うのは我輩の我が侭なんじゃろうが」と転校生にこぼしている。
「コーラス☆始まりのオペレッタ」
「Birthday/第四話」
一時的に祖国の問題のせいで出国しているアドニスをはじめ悩みが尽きないと不安そうにする大神晃牙に対し、零は「その件についておぬしは関わるべきでない」と線を引き、「我輩やあの子のお父上が然るべき対処をしておるから」「万事、問題なく片付けると『約束』する」と伝えている。 サマーバカンスでもこの傾向が現れているが、零は他人にアドニスの出自に関する話題になるとぼやかしたり冷淡に線引きしたりするのである。非常に興奮する。
『あんさんぶるスターズ!!』では
アイドルストーリー 乙狩アドニス「第二話」
零がESビルの「大道具小屋」への荷物の運搬をアドニスに頼んでいる。自分の身を犠牲にして他人を思いやるアドニスに対し、かつての自分を引き合いに出して「そこからは虚しさしか生まれぬ」と説き、「アドニスくんはアイドルとしてやりたいことを、思う存分にすればよい」「おぬしの人生じゃ。我輩はおぬしが選んだ道を応援するぞい」と伝えている。
「かつて夜闇に蹲っていた我輩が人間らしくなれたのは、おぬしのような純粋な心を持つ仲間たちがいてくれたからこそじゃな」「ありがとう、アドニスくん」
「お礼を言うのは俺のほうだ、朔間先輩」「いつも道に迷ったときに手を差し伸べてくれて、本当に感謝している」「祖国に問題が起きたときも、アイドルとして俺を『UNDEAD』に迎え入れてくれた。いくら感謝しても、足りないくらいだ」「だから、あなたが耕してくれたその道を、俺なりに進んでいきたい」
アイドルストーリー 朔間零「第二話」
事務所のビル移転を機にさまざまな問題が噴出していると嘆く零。「我輩が先輩でなければ、今すぐアドニスくんの胸に泣きつきたいくらいじゃよ?」とこぼす零に対し、アドニスは「俺で良かったら、存分に胸を貸そう。遠慮なく言ってほしい」と返している。
「温故知新/継承の御前試合」
所属事務所Rythm Linkの管轄である音楽特区の治安の話題が出た際、「治安の悪化は由々しき問題だか、それに対処するのは政府機関―警察などの役目だと思う」「俺は、何か間違ったことを言っているだろうか」というアドニスに対し、「いいや、アドニスくんは常に正しい」と返している。
また、『音楽特区』に集まる海外にルーツを持つ人たちのために、「ばんぱいあ将軍」の台本を零とアドニスで手分けして台本を翻訳していたことが明らかになっている。
「Howl!魂を燃やす不夜城」
「BANDIT/第一話」
ご褒美として零から与えられたカツ丼を食べながら手話で何か伝えようとするアドニスをみて、伝えたいことを読み取って薫に翻訳して伝えている零がみれる。
「たしかに俺も昔は、よく『何を考えているかよくわからない』と言われていたのに―」「朔間先輩が的確に、俺の言いたいことを察して翻訳してくれたお陰で、随分スムーズにこの国の『空気』に交われたように思う」「ずっと感謝している。有り難う、朔間先輩」
「なぁに。それでもアドニスくんが勇気をもってその道を歩こうと試みなければ、我輩がどれだけ小石を取り除いたところで進めはせんかったじゃろう」
「BANDIT/第四話」
「朔間先輩はいつも俺に気を遣ってくれるが、俺は何を言われても傷ついて動けなくなることはない」「俺は、強くなった。先輩たちのお陰で」「否、我輩たちは何もしておらぬよ、おぬしが努力した結果じゃろう♪」
「BRANDISH/第六話」
アドニスを過去の自分に重ね忠告をする零に「そっくり同じ言葉を、朔間先輩に返したい」と言うアドニス。「おや、言いよる♪ 善哉善哉、アドニスくんももう何もわからぬ幼児ではないということかえ?」「あぁ、あなたに鍛えて育ててもらったんだ、朔間先輩」「……薫く~ん、我輩ちょっと泣いちゃいそう」
第二部 第五章 サンドストーム
喋ることを禁止されている零が、手話でアドニスとコミュニケーションをとるシーンが見れる。
「不毛なデスゲーム/第五話」
手話によるライブを開催したことを振り返るアドニスに「耳が聞こえぬものにも歌を届けよう、というアドニスくんの思想は決して間違っていなかったじゃろう」「晃牙も言っておったが、おぬしが為すことは常に正しいぞい―アドニスくん」と語りかけている。
「エピローグ②」
急に口調を変えた零に対し、「どうして急に喋り方を変えたんだろうと、昔から疑問ではあったが」「朔間先輩が朔間先輩であることでは変わりがないし、服を着替えたようなものだろうと納得していた」とアドニスが述べている。
第二部 第八章 SS
「乱戦/第十二話」
大神晃牙に「朔間先輩みたいなこと言ってんじゃね~よ!?最近ますますあいつに似てきたよなアドニス!?」と声を荒げられ、「そうか?嬉しい、光栄だ」と返している。
零の「わけわかんないところ」の話題になり、「俺は、それこそが朔間先輩の魅力なのだと考える。わからないからこそ知りたいと望み、必死に解釈しているうちに虜になる」「魔性と呼ぶべき、朔間先輩ならではの抗いがたい魅力だ」と独自の見解を展開し、薫に「アドニスくんは零くんに甘いなぁ」と言われている。
アイドルストーリー 桜河こはく 「親交深まる香り」
零はアドニスに正座させたことがないらしいことが明らかになる。
三毛縞斑とともに桜河こはくに正座をさせられ、「朔間先輩が大神や羽風先輩を正座させているのを見たことはあったが、自分がさせられるのは新鮮で面白いな」と感想を述べていた。
「深層*裏腹に潜んだBeast]
ミニトーク 乙狩アドニス ドラマ挑戦①にて、アドニスの恋愛シーンを零が手本になって教えていたことが明かされる。
その他ゲーム内では
『あんさんぶるスターズ!』ホーム ボイス
「朔間先輩、俺を呼んだか?何の用だろうか」
「アドニスくんは素直に来てくれて、良い子じゃのう♪」
「ふあぁふ、心地よい目覚めじゃ……と思ったら、アドニスくんがオカリナを吹いておったのか。良い音色じゃのう♪」
「朔間先輩に褒めてもらえて嬉しい」「俺のオカリナで気持ちよく目覚められるなら、いつでも吹きにこよう」
「そういえば、朔間先輩はどうして急に喋り方を変えたんだ?昔はもっと、いまの大神のような口調だった気がする」
「おぉ……。急に昔のことを蒸し返すのはいかんぞい、アドニスくん。まったく、悪気はないんじゃろうけど、ちと心臓に悪い……。」
冬 夜の話題
「朔間先輩は体温が低い……この寒さで凍ってしまわないか心配だ」
春 昼の話題
「昨日たくさん肉をもらったから朔間先輩に差し入れをした。喜んでもらえてよかったな」
「アドニスくんがたくさん肉をくれるんだけれども……べつに我輩、冬眠明けとかではないんじゃが……?」
『あんさんぶるスターズ!』ホーム ボイス
「起きてくれ、朔間先輩。テレビスタッフがさっき呼びにきて、そろそろスタンバイしてほしいらしい」
「せめてあと五分寝かせてくれんかのう。カメラが回ったら元気になるゆえ、もうすこしだけ許しておくれ……」
「朔間先輩、外のロケだと日差しが辛いだろう。俺が日陰になるから、すこしやすんではどうだろう」
「アドニスくんは優しいのう。しかし大丈夫じゃ。これくらいの日差しならば我輩も耐えられるしのう」
「アドニスくんの肌、最近すこし明るくなった気がするんじゃが……。我輩の気のせいかのう?」
「ふむ。一か月の間、豆腐中心生活という企画を今やっているのだが、もしかしてそれが理由なのだろうか?」
春 朝の話題 3
「アドニスくんにお勧めの本を教えてもらいたいと聞かれてのう。桜の本が印象的な本を紹介してみたぞい」
「朔間先輩にお勧めの本を教えてもらったんだが、この漢字は何と読むんだ?この桜のシーンなのだが」
夏 夕方の話題 3
「朔間先輩が夏バテ気味らしい。精をつけるなら肉だが、先輩ならトマトジュースのほうがいいだろうか?」
夏 昼の話題 3
「はて?冷蔵庫で冷やしていたトマトジュースが増えておる。誰かが補充してくれたのかのう?」
プロフィール2
零のパフォーマンスが「優しくも力強い」、アドニスのパフォーマンスは「力強くも優しい」という説明になっている。同じ語彙が使われていながらきっちり対比になっているこの説明方法は、他のアイドルには見受けられない特徴となっており、控えめに言って優勝なのではないだろうか。