ほう…「青ざめた血」ねえ…
確かに、君は正しく、そして幸運だ
まさにヤーナムの血の医療、その秘密だけが…君を導くだろう
概要
Bloodborneにおける主人公の最終目標であり、ゲームにおける最大の謎.
そもそも、作中においては青ざめた血の正体については一切触れられず、そもそもゲーム最序盤に登場して以降、単語が出てくることも無い。
現在のところ、ゲームに登場するある存在が『青ざめた血』と同一視されているが、それが確実視されるようになったのは、社長の宮崎英高のインタビュー以降のことであり、ゲームをプレイするだけでは青ざめた血のを論じるのは非常に難しい。
また、前述のインタビューにおいても、宮崎氏は二通りの解釈があると断った上で、その解釈の一例として述べたのであり、青ざめた血の正体が確定した訳ではない。
ゲーム内の情報と宮崎氏のインタビューを元に、どのように考察と解釈を進めるかは、プレイヤーに委ねられている。
青ざめた血の言及箇所
そもそも『青ざめた血』に言及されるのは、ゲームを開始して直後である。
プレイヤーに契約の署名を求める謎の人物により言及され、その後ヨセフカの診療所で目を覚ましたプレイヤーが、自筆の走り書きを手に入れる。そこには「青ざめた血を求めよ 狩りを全うするために」という文章が書かれている。
その後、『青ざめた血』を求める為にプレイヤーはヤーナムの街に繰り出すが、これ以降『青ざめた血』に対する情報はおろか、単語すらもほぼ出てこない。
これ以外で辛うじて青ざめた血について言及されるのは2カ所。隠し街ヤハグルに到達した際に入手できるメモと、ビルゲンワースの教室棟で入手するメモ。
- 謎の人物の台詞
ほう…「青ざめた血」ねえ…
確かに、君は正しく、そして幸運だ
まさにヤーナムの血の医療、その秘密だけが…君を導くだろう
- 自筆の走り書き
「青ざめた血」を求めよ。狩りを全うするために
- 隠し街ヤハグルのメモ
見たまえ!青ざめた血の空だ!
- ビルゲンワースの教室棟のメモ
上位者狩り。上位者狩り
ローレンスたちの月の魔物。「青ざめた血」
三本の三本目
解釈
宮崎氏はインタビューにて、『青ざめた血』について2通りの解釈があると言及している。
その際に、解釈について詳しい解説は避けたが、概ね隠し街ヤハグルで手に入れたメモについての解説と、ビルゲンワースの教室棟て入手したメモの2つの解説と言うことになる。
ここではそれぞれの解釈について記述する。
解釈1ヤーナムの空
隠し街ヤハグルで手に入れたメモに対する解釈。
宮崎氏はこのメモの内容について、インタビューで以下の様に述べている。
ここでは「青ざめた血」を2通りに解釈できると思います。
ひとつは空の色。白痴の蜘蛛を倒し、メンシスの秘密の儀式を暴いたときの空の色ですね。
そのときの空はとても青白く、血の抜けた体のようです。
それを思い起こさせるメッセージがヤハグルにあると思います。
解釈2月と関わりのある上位者
ビルゲンワースの教室棟のメモに対する解釈。
(記者からの質問)上位者の血を指すというのは、違いますか?
確かに、それがもう一つの解釈です。
「青ざめた血」はとある状態の月から現れるモンスターの別の名前です。
教室棟にこれのヒントとなるメッセージがあったと思いますが、これ以上はここで語るのはやめておきましょう。
これは想像の余地、自分自身とそれからプレイヤー両方の想像の余地、を残しておきたいところなので。
考察
インタビューの内容の一部のみで判断すると、青ざめた血=特定のボスであるかの様に受け取られるがちであるが、宮崎氏の解説を見てみると、必ずしもそうとは言い切れないことが分かる。
もしも隠し街ヤハグルのメモが指し示しているのが空のことならば、これが意味する事は主人公が求めていたのはヤハグル、ないしはヤーナムの街の空という事であり、ここを深読みすると主人公はヤーナムの街の住民となる事が目的であったと見ることもできる。
その場合、エンディングの一つにあるヤーナムの夜明けエンドが主人公の目標を達成したということになるのかもしれない。
しかし、同時に教室棟のメモは青ざめた血の正体について言及しているとも取れる内容である。
その場合、やはり青ざめた血とは特定のボスを指す単語であり、最終的な目標はヤーナムの街には存在しないということなのかもしれない。
或いは、隠し街ヤハグルのメモと教室棟のメモが示す内容は、そもそも作中には「青ざめた血」と呼ばれる存在が複数存在していることを示すだけのもので、正体がこうというものではないのかもしれない。
また、宮崎氏自身も最後に自分自身の想像の余地を残している。という発言から、あえてその正体については設定していない可能性もある。
余談
青ざめた血だが、現実には青い血というものが存在している。慣用句的には「貴族の血筋」を指し示す言葉だが、それとは別に、イカやタコ、甲殻類などの海の生物には実際に青い血が全身に流れている。
奇しくも、海洋生物や貴族というのは、本作でもストーリーの大きな部分を占めるものである。