あらすじ
ある冬の日、とある野原をコートを着た旅人が歩いておりました。それを空から見ていた北風は、太陽に「あの旅人のコートをどちらが先に脱がせられるか競争しよう」と言い始めました。
太陽もそれを受諾し、北風は冷気を旅人に吹きつけました。凄まじい突風が旅人に襲い掛かります。旅人は身をすくめ、飛ばされまいと必死で震え続けました。
そこで太陽が微笑みかけると、やがて気温が上がり、ポカポカとした陽気に包まれました。
旅人はあっさりコートを脱いでしまいましたとさ。
教訓
力押しでは解決する物も解決できない。人を動かすには強制よりも仁徳がものをいう。
冷たく厳しい態度で接すると相手はかえって頑なになるが、温かく優しい態度で接することで初めて相手は自ら行動してくれる。
※ちなみに下記イラストは、目的が違う北風と太陽。
北風と太陽の競争というのは、確かに合ってはいるが。
現実の歴史においては秦を打倒すべく首都・咸陽へ進軍する項羽(力押し)と劉邦(仁徳)がこれに当てはまる。