概要
アカネイア大陸の南東にある大国で人間が統治する七王国の宗主国。大陸諸国家の総本家ともいうべき大国で、総合的な国力は最も高い。アカネイア大陸の総人口約100万人のおよそ3分の1がアカネイア王国に集中しているとされる。
しかしその割には貴族階級は堕落している者が目立ち、朝貢国民を迫害したり、挙句の果てにはドルーアにあっさりと寝返って同胞を売り渡したりする人物も存在している。そのため、マケドニア太子ミシェイルのようにアカネイアを嫌っている者も少なくない。
アカネイア人も敵味方関わらず他国の人間を見下す傾向にあり、ストーリー上でもそういう台詞がある。
また、奴隷制度などが横行しており、貧富の格差が異常に大きく、お世辞にも秩序はいいとは言えない。
主要人物
ストーリー上で関わりが大きい人物(主に味方側)を載せる。
王族
アカネイア王
暗黒戦争でアカネイアが陥落するまで統治していた王であり、ニーナの父親。
しかし王族としてははっきり言って最悪であったようで、カミュからも王族失格の烙印をハッキリ押された。
ニーナ
アカネイアの王女であり、陥落した後の最後の王族。
暗黒戦争では連合軍の象徴となり、マルスにアカネイアの代理人に任命し、ファイアーエムブレムを渡す。
彼女の戦争が良くも悪くも大きな影響を与える(比率的に悪い影響の方が大きいが・・・)。
ハーディン
オレルアン王国の王弟であり、『草原の狼』と呼ばれる。
文武両道かつ、人格者であるため、名君の器に相応しい人物。
暗黒戦争後にニーナと結婚するが、これにはある意図があり、それが彼の転落と災いの始まりとなる・・・。
忠臣
ボア
アカネイア王女ニーナの師匠に当たる宮廷司祭。
暗黒戦争後、彼の強行策によって最悪の結果を生むことに・・・
ミディア
アカネイア騎士団長でありディール侯爵家シャロンの娘。
英雄戦争では18章付近辺りでハーディンに対してクーデターを起こすが返り討ちにされる。
ジョルジュ
アカネイア騎士団員でありメニディ侯爵家ノアの息子。
大陸一の弓使いと呼ばれているが、実際は身内の宣伝であり、本人は打算的で計算力が非常に高い冷徹な性格。
しかし銀の弓とパルティアを最初から使えるあたり、(ゲーム上の数値はともかく)弓使いとしての腕前は高い方である。
アストリア
アカネイア傭兵団長であり、ミディアの恋人。
良くも悪くも脳筋思考であり、英雄戦争ではガダインまで追いかけてくる。
彼のメリクルソードの錆になったプレイヤーとキャラはきっといるはず。
リンダ
司祭長ミロアの娘でありオーラの魔道書を託された宮廷魔道士。
英雄戦争ではいち早くマルスと合流し、ファイアーエムブレムを渡すが、その理由はニーナ本人から知らされていない。
本編におけるアカネイア王国の大雑把な出来事
暗黒戦争まで
602年にドルーアとグルニア軍によってアカネイアは陥落、ニーナ以外の王族が殺されてしまう。
ニーナはカミュに匿われて2年間、勉強をするがいつまで経ってもニーナを引き渡さない事にシビレを切らしたメディウスは強行策を行う。
それを察知したカミュは忠臣3人を引き連れてニーナをオレルアンまで逃がす。
無事にハーディンに保護されたニーナはマルスが来るまでオレルアンで持ちこたえる事になる。
そしてマルスがオレルアンにたどり着き、城を奪還した時に合流。マルスにアカネイアの代理人としてファイアーエムブレムを渡す。
その後はアカネイア連合軍の象徴となり、マルスをリーダーにして破竹の勢いで勝利を重ねてドルーアの支配地域を奪還。最終的にはメディウスを倒して勝利を収め、復興する事になる。
暗黒戦争後~英雄戦争1章開始前まで
暗黒戦争に勝った後、ニーナとハーディンが結婚。ハーディンを主軸に国の再建と大陸を引っ張る事になる。しかしハーディンのやり方は強引であった。そんな中、マルスとシーダが結婚式をあげようとしたところにハーディンからのグルニア遠征の要請がやってきた・・・
英雄戦争~マルスが帰ってくるまで
結局のところ、グルニアを確実に潰すのも兼ねてマルスを最初からハメるつもりでグルニア遠征を要請していたことが分かった。グルニアとマケドニア、そしてアカネイアに逆らった事(とマルスがファイアーエムブレムを不当に所持している事)を大義名分としてアリティアを落とした。ハーディンはカシミア大橋でマルスと対峙、仕留めようとしたが逃げられてしまう。その後、マルスが氷竜神殿まで光のオーブを取りに行っている間、アカネイアは好き放題していたが、帰ってきたマルスにアリティアを奪還させられ、逆に侵攻されてしまう。
ハーディンの凶変の理由
アカネイアの城門を制圧し、いざ城内へ突入しようとしたところ、瀕死のボアを見つけた。
ボアによると、再建しなくてはいけないが(セリフから察するに)ニーナ単独では無理と悟り、マルスかハーディンを婿にしようとニーナに迫って強行したら消去法でハーディンにした。それとカミュへの想いをハーディンに秘密にするようニーナにいいつけ、ニーナも承諾したが簡単にバレてしまい、ハーディンはその事(と政治的心労)で心が弱ってしまう。そこにタイミングよくガーネフが現れてハーディンに闇のオーブを渡す。心が弱り切っているハーディンでは闇のオーブの力に勝てるはずもなく、簡単に屈服し、凶変してしまう。
ハーディンの凶変後、ニーナはリンダにファイアーエムブレムを渡してマルスの元へ行かせるが、それがハーディンにばれて軟禁状態になる。しかし秘密裏にボアと連絡は取っていた。だがそれも18章付近でバレて激怒、ニーナはガーネフに引き渡され、ボアは致命傷を負わせられる。ボアは一連の行いに後悔と謝罪をし、国は滅んでもいいからニーナを助けてくれとリブローの杖とトロンの書を渡し、息絶える。
陥落~英雄戦争終了後
とうとう玉座にまで攻め込まれ、ハーディンと戦う。闇のオーブは光のオーブで相殺され、ハーディンは倒されアカネイアは敗北。敗戦国になる。
しかしこれで終わりではなく、マルスは竜の祭壇に突入。
そこでガーネフを倒し、生贄になった4人のシスター(そこにニーナも含まれている)を救出し、メディウスを打ち滅ぼして、今度こそ英雄戦争は終わった。戦後、ニーナは(おそらく戦後処理と敗戦賠償等を済ませてから)マルスにアカネイアを託したいという希望により、姿を消す。
これによりアカネイアは実質の滅亡となり、アカネイア大陸はマルスを君主とするアカネイア連合王国となる。
関連タグ
ニーナ(ファイアーエムブレム) ボア(ファイアーエムブレム) ミディア(ファイアーエムブレム) ジョルジュ(ファイアーエムブレム) アストリア(ファイアーエムブレム) リンダ(FE暗黒竜)
アカネイア王国の真実
ここから先はアカネイア王国の埋もれた真実が載っています。
ネタバレを見たくない方や、アカネイア王国は綺麗な国だと思っていたい方はブラウザの戻るボタン等で回れ右してください。
それでも真実を知りたいのですね?最後通告です。後悔しませんね?
よかろう・・・ならば進むがいい。埋もれた真実を知りに・・・
ガトー「アカネイア王となった盗賊は自分に幸運をよんだ盾を王家の紋章とした。わかったか マルスよ、それがそなたが持つアカネイアの炎の紋章、ファイアーエムブレムなのじゃ」
マルス「!!なんてこと・・・・・・アカネイアを建国した初代国王がもとは 盗賊だったなんて!!」
当時の王妃であるニーナ本人でさえ知らない真実、それが『アカネイアの初代国王アドラ一世が竜族の秘宝と封印の盾を奪って建国した事』である。
つまるところアカネイア大陸の動乱の諸悪の根源であり、自分に都合のいい掟を作って好き放題してきた嘘だらけの穢れた王国である。
英雄戦争までの動乱は全てアカネイアの所業の尻拭いと言っても差し支えない。
そのため、アカネイアという国、および王族は存在そのものが罪と言ってもいい。
英雄戦争に関する事はユーザー間で評価が分かれているが、大まかな原因は・・・
英雄戦争勃発 ガーネフ 闇落ちしたハーディン ボア ニーナ
アカネイア王国の崩壊 ボア ニーナ ハーディン
大体こうなっている。太文字は原因の度合いが大きい人物である。
英雄戦争勃発の決め手はガーネフではあるがそれだけであり、しかも都合がよかったから利用したに過ぎない。
また、国の崩壊に関してはガーネフが介入しなくてもハーディンが自力で立ち直らない限り、勝手に崩壊していた可能性が高い。ガーネフと(闇落ちしたとはいえ)ハーディンに目が行きがちだが、招いた結果と理由、それによる被害も考えるとニーナとボアの罪もかなり重い。
ニーナとボアで傷心中のハーディンをフォローすればいい?ハハハッ、キズグチニ塩ヲ塗ルダケダゾ。それをやるならウルフ達かマルスのフォローが必須(内情が絶対バレるが)。
英雄戦争後のアカネイアについて
アカネイアをマルスに託したのが『ニーナ本人の希望』だったのは作中で明言されているが、実際の所それ以外の選択肢が存在しないのもあった。
ニーナに統治する意思がない・敗戦国になった等、様々な理由が重なっているのもあるが、一番の要因は「アカネイアが諸悪の根源だった」と「そもそも詰んでいる」の2つに尽きる。
各国がアカネイアに(何国かは嫌々ながらも)従ってきた理由は、アカネイアが作った掟があったからであり、アカネイアはそれを盾に好き放題してきた。
しかしアカネイアの真実(建国の歴史と掟、メディウスが人間の敵となった大元の理由etc……)がマルス軍に所属していた者達に知られ、その根本が覆された上に敗戦国になった以上、アカネイアの多大な権威はその正当性と共に完全に失われた。
加えて暗黒戦争後の復興はハーディン頼みだった(にもかかわらず、アカネイアの王侯貴族の大半は彼を軽んずる始末)上、上層部と騎士達の大量死亡も重なり、アカネイアの内情が更にボロボロ。その上で敗戦賠償なども圧し掛かってくる(*)。再建の大義名分もなく、内情的に自力では絶対不可能、それどころか逆に滅ぼす口実がたくさんあり、とても再建が認められる状態ではない。
*アカネイア大陸は中世西洋が舞台であり、ある程度法や戦争のルールが整っている。
アカネイアが一切責任を負わせないのは示しがつかないのもあるが、マルスとニーナのキャラクター像とまるで噛み合わないのが大きい。
マルスは良くも悪くも甘い所はあるが、自国の味方や民達を一切報いらずにアカネイア側に肩を持つような人物では断じてない。
ニーナは責任感が強く、一切責任を取らないというのは考えられない。
実際、グルニア・マケドニア・アリティアへの被害はガーネフ関係なしにアカネイアが原因であるため、敗戦国であるアカネイアが復興費用を大きく負担をしなきゃいけないのは当然とも言える。
というかそれをやってしまったらマルスは「民や身内の事を考えないクソ野郎」ニーナは「なにもかも責任逃れしたクソ女」に成り下がってしまう。
どうすればアカネイアは存続できたか
正直な所、勝手に地竜とメディウスが復活するので、どうしようがあらゆる意味で99%詰んでいるのだが、これらの事情(と台本の都合)を無視した上でそれでも考察するなら「ハーディンに本当の事話して誠心誠意お願いする」これに尽きる。実際の所、ボアとニーナがやった事は悪手中の悪手である。実際、最悪の結果になったわけだし。
ボアは「こうしなければアカネイアが復興できない」という焦りもあったし、断腸の思いだったのだろうが、キーマンであるハーディンの事を何にも考えてなかったのも事実。実際、時間が経てば経つほどバレる可能性が高まる上、バレた時の事を考えてなかった。当然だがハーディンにとっても気分のいい物ではない。
キーマン任せの再建方法をとる以上、キーマンに対して隠し事を一切せずに誠意をみせ、気持ちのいい統治をさせるのも、しっかり意思疎通するのも大事な事なのである。
あるいは他国から婿を取らないかニーナ自身が何とか頑張るか(もっとも、それができないからハーディンかマルスを婿にするという選択肢が出たわけだが)。