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ニーナ(ファイアーエムブレム)

にーな

任天堂のゲーム『ファイアーエムブレム』シリーズの登場人物。
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概要

ニーナ



CV:佐久間レイ(電撃CD文庫)/根谷美智子箱田真紀版ドラマCD)

『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)、『アカネイア戦記』に登場。
クラスは「司祭(賢者)」。
ただし『暗黒竜と光の剣』・『新・暗黒竜と光の剣』では操作できない。

アカネイア大陸最大の王国、アカネイア王国の王女。暗黒戦争において、他の王族は2年前にドルーア帝国の手で全員処刑されたが、まだ年若い彼女だけは敵将の黒騎士カミュに匿われ、マルス王子の蜂起と同年に数代前のアカネイア国王の血筋に連なるオレルアン王国へと落ち延びた。
のちに再会したカミュに剣を収めるよう懇願するも、祖国と命運を共にする道を選ばれ、王家再興の代償として愛する者を失う「アルテミスのさだめ」を繰り返すこととなった。

暗黒戦争終結後に王となる夫を決めなければならず、最大の功労者であるマルスにはシーダがいたために、遠縁にあたるオレルアン王弟ハーディンとの結婚を余儀なくされ、これを受諾。
しかしカミュを忘れることができなかったため、逆上しオーブの力で闇堕ちしたハーディンによってガーネフに引き渡される。
既婚者でありながら「けがれなき高貴な女性」の条件を満たし、竜の神殿でエリスレナマリアとともにメディウスへの生贄にされそうになったところを、仮面の騎士シリウスに助けられる。

過去とカミュへの想い

暗黒戦争が終わる約三年前にパレスが陥落した時、上述の通り家臣や王家の者は全て殺されてしまった。王家の者は、見せしめとして城門に曝し首にされている。幼き頃の彼女は、両親の変わり果てた姿を見て酷くショックを受けてしまい、声を上げて泣くことができなかった。(その時の心境は、『ひたすら哀しく、助けることができる力がなかったことが悔しかった』とのこと)

生き残った自身もドルーア帝国の手によって殺されかけるが、カミュ将軍によって命を救われる。これによりオレルアンへ逃亡することができたのだが、この出来事から、彼を憎み切れなくなってしまった。
そして、グルニアで彼と彼の率いる黒騎士団と戦うことになった時『できれば、彼と戦いたくない。 彼にもう一度あって、話がしたい』ということをマルスに打ち明けている。
一度、カミュに『アリティア軍の力になって欲しい』と頼むが『できることなら力になりたいが、滅亡の近い祖国を裏切ることはできない…短い間だったけど楽しかった、幸せになって欲しい』と告げられてしまった。

評価

愛する男と結ばれず、政略結婚を強いられたと言う同情点はあるものの、昔の男が忘れられず、ハーディンを追い詰め闇堕ちの原因となった点から「悪女」「英雄戦争の元凶」と言った評価を受ける事が多い。
最終的に姿を消した点も、「シリウスを追った」と取る事が出来るため、「未練たらたらの無責任な王女」と言うのがプレイヤー間における一般的な評価である。

ただそもそも、彼女はハーディンに対して何かをした訳ではなく、ただカミュが忘れられなかっただけである。ハーディンの生前、彼女がカミュの元に走るような行動を取った事はない(死んだと思っていたので当然だが)。ハーディンへ冷たくした訳でもなく、ただハーディンが鋭さゆえにニーナの本心に気づいてしまっただけである。
(この事については「だが ハーディン公は するどい方だ すぐにニーナ様の心が 自分にないと気づいた」と明言されている。「ハーディンが鋭いので気づいた」と言われている以上「鋭くなければ気づかない程度には隠していた」と考えるべきだろう)
カミュとの記憶と恋心は、心構えや行動でどうこうなる物ではないので、ニーナに「カミュを忘れてハーディンを愛せ」と言うのは「記憶を消せ」と言うレベルの無理難題であろう。
(というか、カミュを完全に忘れてハーディンを一途に愛していたら、それはそれで「尻軽」と叩かれるのが目に見えている)

また、ハーディンの闇堕ちは、アカネイア貴族・騎士との関係が悪化し、トーマス、トムス、ミシェランに関しては離反した事にもよる孤立と言う原因も大きい。確かにニーナとの関係がトドメとなったのは確かだが、他所から復興のために王を招いておいて孤立させた貴族たちの責任の方が明らかに大きい筈である。これらを考慮せず、ニーナのみに責任を求めるのは明らかに不公平と言えるだろう。

さらに言えば、この二人の結婚を進めたボア司祭は国の復興を焦るあまり、ニーナがカミュの事を吹っ切っていないの事を承知の上で強引にマルスかハーディンのどちらかと(マルスにはシーダがいたので事実上ハーディン一択)結婚する事を迫った(この事はマルスもニーナがかわいそうだと非難した)。
また、ハーディンがカミュの事を知っていれば決して承知しなかったと分かっていながら、その事を秘密にしてこの結婚を進めた。言わばハーディンを騙す形で二人を結婚させたのである。
この事からボア司祭はニーナ以上にハーディンを追い詰めた最大の元凶と言える。

無論、ボア司祭も悪意あっての事ではなく、アカネイア王家最後の生き残りであるニーナに万が一の事があれば王族は絶えてしまうと言う焦りから、早急な世継ぎを求めたのだが(実際、王家の血が絶えれば、それはそれで大陸に乱を招くのは明らか)、結果としては拙速に過ぎ、戦争を招く結果となってしまった。
ボア自身も「国をおもうあまり、とんでもない過ちをおかした」と悔悛している。

こうして見ると、ニーナの責任は実の所かなり小さいように思われるのだが、にもかかわらずファンの間ではニーナを悪女扱いする風潮が強い。

原因としてはまず、ニーナのハーディンに対する思いや考えが、ほとんど語られていない点にあるだろう。英雄戦争編においてニーナの台詞は非常に少なく、終章における「シリウス→洗脳ニーナ」の会話がほぼ全てである。
そして、その会話の最初に、ハーディンを苦しめ追い詰めた事への後悔を口にするのが、正規ルートにおけるハーディンに対する言及の全て。それ以外の台詞はほぼカミュに関する物であり、この事が「ハーディンを蔑ろにしている、カミュを優先している」と取られてしまったのだろう。
ただ、そもそもシリウス(カミュ)本人との会話、しかも死んだと思っていた相手との会話となれば、そちらに意識を割かれるのは当然ではある。
むしろ、操られている状態でも後悔を口にしている時点で、ハーディンに対して強い後悔の念を抱いていたと取る方が自然である。

一応、散り際の台詞、新紋章で追加された生存時の台詞もカミュに言及するものであり、その点からもカミュを優先していると取れるが、ぽろりと口をついて出たそんな言葉にまで責任を追求するのは過剰と言うものだろう。
また、オーブを全て集められなかった場合のエンディングでは「いいのです、彼は野心に取りつかれ自分を失ってしまった。滅びるのは当然です」と他人事のように語っており、こちらもハーディンを蔑ろにしているように感じられるが、このニーナはトゥルーエンドルートだとガーネフが変身したものであるため、このルートにおいても同様である可能性が高い。

もう1つの理由は、「アカネイアの全てをマルスに託して姿を消した」と言う後日談が、シリウスを追ったと取られたためである。
ただこれについては、一部ファンがそう決めつけているだけで、どういう理由で姿を消したのかは不明である。
そもそも、前述した終章の会話においては「わたしには…待っている者がいる」と言う言葉に対して、「そう……ですか……わかりました……」と不承不承ながらも納得しており、その会話の後にシリウスを追ったと言うのは考えにくいようにも思える。
アカネイア最後の王族であるニーナの存在は残っていても内乱の火種でしかないため、それを避けるために姿を消した可能性も高い。
少なくとも、後の時系列かつカミュ(あちらの名義ではジーク)の登場する『外伝』および『エコーズ』のエンディング後日談の時点では、彼とニーナは再会を果たしていない。

ただこうした擁護がある一方、ニーナがハーディンに対して、何らかの配慮を行っていれば、暗黒皇帝ハーディンの誕生がなかったであろう事も事実ではある。妻としての愛がどうこう以前の問題として、王妃と言う立場としてハーディンを支える責任と義務があったはずだが、それを行った描写はない。
また、上では否定的に述べたものの、カミュを追っていないと言う保証もない。納得できずに全てを捨ててカミュを追った、と言う可能性も全面的に否定出来るものではない。
「内乱の火種を回避した」と言うのもあくまで好意的な見方であり、カミュを追わなかったにしても「嫌になって、王族の責務を放棄しマルスに丸投げした」と言う可能性もある。
と言うか、これについてはたった三行の後日談以外にまるで描写がないので、どうとでも取れてしまう。それこそ、責任を取って自害した可能性すら否定出来ない。

総論としては、「元凶として責任を押し付け、悪女と評するのには無理がある」「しかし全く責任がない訳ではない」「と言うか描写が少なすぎて悪いのか悪くないのかよく分からない」と言う所だろう。

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