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CV:佐久間レイ(電撃CD文庫)/根谷美智子箱田真紀版ドラマCD)

概要

『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)『アカネイア戦記』に登場。クラスは「司祭(賢者)」。味方キャラだが『暗黒竜と光の剣』『新・暗黒竜と光の剣』では操作できない。

アカネイア大陸最大の王国「アカネイア聖王国」の王女。暗黒戦争において、他の王族は2年前にドルーア帝国の手で全員処刑されたが、まだ年若い彼女だけは敵将の黒騎士カミュ(カミユ)に匿われ、マルス王子の蜂起と同年に数代前のアカネイア国王の血筋に連なるオレルアン王国へと落ち延びた。のちに再会したカミュに剣を収めるよう懇願するも、祖国と命運を共にする道を選ばれ、王家再興の代償として愛する者を失う「アルテミスのさだめ」を繰り返すこととなった。

暗黒戦争終結後、聖王国の王となる夫を決めなければならず、最大の功労者であるマルスにはシーダが居る事から、遠縁にあたるオレルアン王弟・ハーディンとの結婚を余儀なくされ、これを受諾。しかしカミュを忘れる事が出来なかった結果、闇のオーブによるハーディンの闇堕ちを招く一因となり、自身も逆上したハーディンによってガーネフに引き渡される。既婚者でありながら「けがれなき高貴な女性」の条件を満たし、竜の神殿でエリスレナマリアと共にメディウスへの生贄にされそうになったところを、仮面の騎士シリウスに助けられる。

過去とカミュへの想い

暗黒戦争が終わる約三年前にパレスが陥落した時、上述の通り家臣や王家の者は全て殺されてしまった。王家の者は、見せしめとして城門に曝し首にされている。幼き頃の彼女は、両親の変わり果てた姿を見て酷くショックを受けてしまい、声を上げて泣く事が出来なかった(その時の心境は、『ひたすら哀しく、助けることができる力がなかったことが悔しかった』との事) 。

生き残った自身もドルーア帝国の手によって殺され掛けるも、カミュ将軍によって命を救われ、彼の助力によってオレルアンへの亡命にも成功。この出来事から、憎き家族の仇であるはずのカミュを、憎もうにも憎み切れなくなってしまう。

グルニアでカミュと彼の率いる黒騎士団と戦う事になった時には『できれば、彼と戦いたくない。 彼にもう一度あって、話がしたい』とマルスに懇願。カミュに『アリティア軍の力になって欲しい』と頼むが『できることなら力になりたいが、滅亡の近い祖国を裏切ることはできない…短い間だったけど楽しかった、幸せになって欲しい』と告げられ、カミュを救う事は出来なかった。

評価

『愛する男と結ばれず、政略結婚を強いられた』と言う同情点はあるものの、昔の男が忘れられずハーディンを追い詰め、彼の闇堕ちの原因となった点から、一部のプレイヤーには「悪女」「英雄戦争の元凶」と言った評価を受ける事が多い。最終的に姿を消した点も「シリウスを追った」と解釈する事が出来るため、英雄戦争勃発前からあったカミュへの未練の事も相まって「未練たらたらの無責任な王女」と評価が多く、実際に彼女を好きになれないプレイヤーも少なくない。
先に彼女の物語における最終的な評価をつけると『アカネイアに振り回された悲運の王妃』『許されてはいけない存在』の2つに尽きる。
なぜ、そういう評価にいたったか、彼女の事情と擁護意見、責務と罪を解説する。
中には彼女に対して厳しい意見もあるので、それを承知で見る事。

彼女の事情

  • 彼女はただカミュが忘れられなかっただけであり、ハーディンとの結婚の前に彼女がカミュの許に走るような行動を取った事はない(死んだと思っていたので当然だが)。
  • ハーディンに対して冷たくしたのではなく、ただハーディンが鋭い故にニーナの本心に気づいてしまっただけである。この事については「だが ハーディン公は するどい方だ すぐにニーナ様の心が 自分にないと気づいた」と明言されている。
  • 「ハーディンが鋭いので気づいた」と言われている以上、即ち「鋭くなければ気づかない程度には隠していた」と考えられる。そもそも、隠していたカミュとの記憶と恋心は心構えや行動でどうこうなる物ではなく、ニーナに「全く時間を置かずにカミュを忘れてハーディンを愛せ」と言うのは「記憶を消せ」と言うに等しい。
  • そもそも、早期にカミュを完全に忘れてハーディンを一途に愛していたら、それはそれで「尻軽」と叩かれる可能性も否定出来ない。


ニーナ以外の責任問題

  • ハーディンが闇のオーブの力に屈した理由の1つに「アカネイア貴族・騎士がハーディンをぞんざいな扱いをした事によるパレスでの孤立」(トーマストムスミシェランの離反等がその代表例)が挙げられる。アカネイアが望んで外部からハーディンを招きながらも、一転して孤立させた貴族達の責任の方が遥かに重い(描写を深く見る限り、ほぼ全てのアカネイア貴族と騎士達は自分優先で他国を見下す・認めない傾向にある)。
  • また、2人の結婚を進めたボア司祭は国の復興を焦るあまり、ニーナがカミュの事を吹っ切っていないの事を承知の上で強引に、マルスかハーディンのどちらかとの婚姻(※1)を迫っている(※2)。しかも、ボアは「ハーディンがニーナとカミュの事を知っていれば、決して承知しなかった」と分かっていながら、その事を秘密にして婚姻を進めた(これに関してはニーナも実質共犯である)。「アカネイアの王位などより、ニーナ様に選ばれたことがよほどうれしかったようだ」とも語っており、ハーディンのニーナに対する強い思慕の感情を把握している。にも関わらず、それが報われない事と知って、アカネイアの王位に就かせた訳で、ハーディンを騙したと行っても過言ではない。「ニーナはアカネイア王家最後の生き残りであり、万が一の事があれば王族は絶えてしまう」と言う焦りによるものではあったが、結果的に拙速に過ぎ、ボア自身も「国を思うあまり、とんでもない過ちをおかした」と悔悛している。
  • そもそも、アカネイア大陸の風潮としても、民族差別や奴隷虐待が常識的にまかり通っていた時代から待遇改善・人権尊重に転じる過渡期だった。マルスやシーダ、ハーディン等が属する待遇改善派と、アカネイア本国貴族を筆頭とする被差別階級からの搾取によって、利益を得ていた階層が衝突するのは必然であり、価値観が真逆の政敵だけの渦中に放り込まれれば、例え英傑のハーディンであろうが瞬く間にストレスに苛まれるのも、当然と言えば当然の帰結である。
  • 大陸全土が戦火に晒された結果、自領の復興を優先せざるを得なかったにも拘わらず、盟主国のアカネイアには厄介事が各国、各領邦から持ち込まれていた。ハーディンの実家や与党に育て上げた草原の民も、オレルアン本国の復興に回さざるを得ず、アリティアやタリスにも頼り辛い状況で、家臣に非協力的な対応を採られれば更に心労が溜まる。
  • 暗黒戦争でアカネイアが人間のカミュやミシェイル相手に大惨敗した結果、属国民や奴隷階級のアカネイア貴族への畏怖が消えてしまったにも拘らず、アカネイア人は彼等を相変わらず蔑視するばかりかハーディンの求人で集まった人材にも「成り上がり者」と侮蔑を隠さなかった。
  • このように、ニーナ以外の責任で追い詰められた部分も大きい。


※1:マルスにはシーダが居るので事実上ハーディン一択。
※2:この事はマルスも「ニーナがかわいそうだ」と非難した。また、それ以上にハーディンが可哀想である。

彼女の思い

  • ニーナのハーディンに対する思いや考えは、作中でほとんど語られていない。英雄戦争編においてニーナの台詞は非常に少なく、終章における「シリウス→洗脳ニーナ」の会話がほぼ全て。その会話の最初に口にした“ハーディンを苦しめ、追い詰めた事”への後悔が、正規ルートにおけるハーディンに対する言及の全てである。操られている状態でも口にしてしまう程、ハーディンに対して強い後悔の念を抱いていた事が描写されている。
  • それ以外の台詞はほぼカミュに関する物であり、この事が「ハーディンを蔑ろにしている」「カミュを優先している」との解釈を導き易くしている。ただ“死んだと思っていたかつての想い人(シリウス=カミュ)”との会話となれば、そちらに意識を割かれてしまうのは致し方ない部分もある。ただし、散り際の台詞や新紋章で追加された生存時の台詞も、そろってカミュに言及するものであり、その点からもカミュを優先しているとは取れる。プレイヤーが彼女を嫌う理由がこの部分であることが多い。
  • オーブを全て集められなかった場合のエンディングでは「いいのです、彼は野心に取りつかれ自分を失ってしまった。滅びるのは当然です」と他人事のように語っており、ハーディンを蔑ろにしているように感じられる。しかし封印の盾が完成していれば、その正体はガーネフの分身であり、ニーナ自身の言葉ではない事が分かる。
  • ただし、カミュへの思慕を注意深く見れば、何時殺されてもおかしくない状況から、自分を救ってくれた過去が根幹であり、その想いが本当に愛情なのか少々疑わしい


後日談

  • 「アカネイアの全てをマルスに託して姿を消した」と言う後日談となっており、これでニーナ率いるアカネイア旧勢力の王国は完全崩壊した。一部のファンに『シリウスを追った』と解釈される事が有る。だが、終章の会話においてはシリウスは「わたしには…待っている者がいる」と言う言葉に対してニーナは「そう……ですか……わかりました……」と不承不承ながらも納得しており、その会話の後にシリウスを追ったと言うのは考え難い(ただし、上記の納得はTPOを察して言った」だけの可能性も充分にある)。
  • 実際、後の時系列かつカミュ(あちらの名義ではジーク)の登場する『外伝』及び『エコーズ』のエンディング後日談の時点では、彼とニーナは再会を果たしていない。最も、カミュを追ったところで、今のカミュにはティータがいるため、結ばれることは絶対にないが・・・。
  • ただし、僅か3行の後日談では、「嫌になって王族の責務を放棄し、マルスに丸投げした」「納得が出来ずに全てを捨ててカミュを追った」と言う解釈であっても、全面的に否定出来ないのも事実である。



ニーナ自身の義務

  • これまで見てきたように、ハーディンの闇落ちにはニーナの責任ではない部分も大きい。しかし、ニーナは「アカネイア神聖帝国の王妃と言う立場である以上、夫であるハーディンを支え、アカネイア旧家臣との間を取り持つ責任と義務があった。それを行っていない点は、擁護の余地はない大失態である。しかもボアから言われてたとは言え、騙し討ちとも言える婚姻に関しては、彼女も共犯と言わざるを得ない。
  • 属国民や奴隷階級の人権を尊重するハーディンと、属国民を人間扱いしていないアカネイア貴族が対立するのは当然であるが、ハーディンが待遇改善派である事を知った上で夫にしたのならば、腹を括って夫を援護すべきであった。
  • 暗黒戦争で「最前線近くで士気を鼓舞する女傑」と言うイメージを定着させた以上、イメージに沿った行動を心掛けるべきであった。ハーディンを蔑ろにする家臣は厳重に注意、度が過ぎれば処罰しなければならないし、逆にハーディンの政策に行き過ぎや間違いがあると判断すれば、正々堂々と論戦を挑まなければならない。
  • 『余りに大きくなった事態を収拾できる力量がなかった』と考える事は出来る。ただ、それでも何らかの行動を起こす責任や、別の道を考える義務は有った筈である(それこそ、上記の離反した家臣達を呼び戻す、彼女に媚びる家臣達に知恵を借りる等)。何も行動しなかった事で最悪の結果を招いたのは、王妃としての力量と責任感、ハーディンへの感情的共感の不足と言わざるを得ない。
  • また、必要だったとは言え、マケドニア遠征時のマルスにファイアーエムブレムを渡したのは、ある意味失策である。ハーディン本人はグルニアは確実に潰すつもりだったが、アリティア及びマルスに関しては攻める準備をしていても、ニーナの為に我慢していたし、こちらに従っていれば残すつもりでいた。しかし、ファイアーエムブレムがマルスの手に渡った時点で、ハーディンからしたら「ニーナは自分を裏切り、マルスはグル」と見ても当然であり、この時点でアリティア攻めは確定事項になった(実際、攻める口実としては絶好の材料である)(※1)。自分ではどうにもならなかったとは言え、事態の収拾にアリティアを巻き添えにした事実は、間違いなく彼女の責任が大きい。


※1 アリティアが落とされた事に関しては、4章クリアー時にジェイガンが「ラングのせいにしてはあまりにも早すぎる」的な事を言っていた。実際、マルスの次の目的地であるホルム海岸は、ラングが目指すアカネイアより圧倒的に近い位置にある。タイミングとラングがグルニアにいた事も考えて、ラングが原因で攻めこんできたと言うのは無理がありすぎる。となると(20章のハーディンのセリフを信じるなら)残る原因は「ニーナがファイアーエムブレムをマルスに渡した事」しか考えられないのである。

ハーディンとの関係

  • 暗黒戦争終結から1年あまりが経過しているにも関わらず、英雄戦争時点でニーナが「けがれなき高貴な女性」と扱われているのは、邪推をすればニーナとハーディンが肉体関係に至っていない事実を、端的かつ暗に示していると言える。先に述べたように、ボア司祭がハーディンとニーナの間の婚姻を進めたのは「アカネイア王家を絶やすまい」とする為の行為であり、本来『後継者の誕生』は、何をおいても優先すべき王族の仕事である。それが行われていないのは、何らかの問題が有ったとしか考えられない。
  • もし、その原因がニーナ側に起因するのならば、それはカミュへの未練以外には考え難く、そうであれば例えカミュの想いを隠していても、ハーディンを愛していないのを自白しているに等しい状態である。
  • 一方、ハーディン側に起因する場合、王としての激務からそちらに向ける体力が無かった、もしくは生来の高潔さから「自分を愛していない女性と関係を結んではならない」と遠ざけた等の可能性が考えられる。
  • どちらが原因であるかは明かされていない為、ニーナの責任とは断言出来ない。ただ、ハーディン側が主な原因であった場合も、ニーナ側から何らかの働きかけを行う必要はあった筈である。ただし、ニーナが単に「王族の義務感」から肉体関係を迫った場合、それこそ鋭いハーディンが彼女の本心を察してしまい、その成否を問わずハーディンが余計に精神を病んだ可能性は高い。結果論ではあるが、この件に関してはニーナがどうこう出来た余地は無いだろう。


教育不足

  • ニーナは若くして家族を失っている上、アカネイア聖王国が男系でニーナが継承権を持たない点から、王族としての教育をあまり施されていなかったと思われる。そのせいで王族としての自覚、能力が不足していた可能性は高い。王妃としての責務を果たしていなかったのは、この教育不足に起因する可能性がある。
  • だが、パレス陥落から暗黒戦争終結まで3年の月日が流れており、その間に成長の余地はあった筈である。にも関わらず能力が不足しているとすれば、それは自覚もしくは素質の不足とは考えられる。
  • 尚、王族の死後に教育を施せる存在としては、ニーナに婚姻を要求できる程の要職であるボア司祭が挙げられ、この点でも彼の責任と失態は重い。本人が司祭長の職務で手一杯だったとしても、ニーナの教育係を手配すると言った、次善策を採る等の配慮・責任はあっただろう。


Q:もしニーナがその気だったら、英雄戦争後もアカネイアは復権できた?

A:少なくとも、以前のような我が物顔で、強権を振りかざせる国威を持っての復権は絶対に不可能。
※これに関しては「仮に」というなれば、たらればの話も混じっている為、それを承知で見てください。

  • 極論言うと『擁護しようのない敗戦国だから』で全て片付く。暗黒戦争で勝利した後に復権できたのは「『ドルーア』と言う共通の敵」が居た状態で勝ったからこそ復権できたのであって、英雄戦争ではアカネイアがドルーアの役割になり、絶対悪となって敗戦国になった為、ここで復権と言うのは周りに示しがつかないのだ。もちろん他にも理由がある。
  • 「初代アカネイア王のアドラ一世が封印の盾を破壊し、神器を奪って建国した薄汚れた歴史」「アカネイア王家がマムクートを迫害したせいで、元々は『人類の救世主』であったメディウスに、人類への敵愾心を植え付け戦争へと決起させた」この2つの事実が更に不可能にさせている。まず最初の「敗戦国」の要素だけでも真実を知らない民達が納得が、アドラ一世とアカネイアの所業、英雄戦争勃発の真実はマルス軍に参加した人物(特に王族)が知る事態になったのが致命的。何せアカネイアは「自分に都合のいい掟を作って、大陸全土を搾取し続けた嘘だらけの汚れた王国」なわけで、この事実が漏れた時点で大陸にある全ての国が結託して攻め込んできて、速攻で滅ぼされても文句が言えないレベルの堕落っぷりである。当然だがそんな事実が露呈した以上、各国のトップ達もまた搾取され、やらかすのが目に見えている復権を絶対に認めない。
  • その他にも「暗黒戦争以前からの、アカネイア貴族の横暴を恨んでいる人間が少なくない」「詐欺紛いの婚姻をした挙句、ハーディンを補佐し切れず、深刻な政治対立を起した末に彼の暴走を招いた」「主要支持層である従来の貴族・騎士層が暗黒戦争とミディアのクーデター失敗で壊滅」の3つも挙げられる。前者は今回の件でアカネイアに対する、大陸の民達怒りは爆発してると言っても過言ではない状態であり、後者の2つはただでさえ、ハーディン頼みの復興だったのに、自分達の無能さを露呈させた挙句、ハーディンどころか騎士と貴族達がそろって大量死もして、とてもじゃないが統治できる状態ではない。
  • 要するに「仮にニーナがその気だったとしても、英雄戦争後のアカネイアはないない尽くしな為、自力での復興が絶対に不可能な上、マルスでさえ認めない」と言う事実であり、最初から詰んでいる。

なぜ彼女が「許されてはいけない存在」なのか

これには疑問を抱いている人がいるかもしれないが、ちゃんとした理由がある。
それは「あらゆるものが彼女の罪としてのしかかってきて、世間と周りが許さないから」である。

  • 一番大事なポイントとして、彼女はハーディンと同レベルの大陸の最高権限者である。大陸を思うがままに意見、命令できる権力と快適な暮らしができる反面、大陸の民達を導く義務と責任がある(本人の意思問わず)。当然だが、国の不始末等の責任を取らねばならない時だってあるのだ。そして、英雄戦争の戦後処理等をできるだけ丸く収める為には元凶であり、敗戦国であるアカネイアの誰かが、責任を取らなければならないのだが、国のトップであるハーディンやボアを筆頭とした上層部は既に死んでいる。かと言ってミディア達アカネイアの騎士達と、生き残った貴族達では力不足。つまり「英雄戦争の戦後処理と責任を取れるのはニーナだけ」であり、「国のトップである以上、彼女がアカネイアがやらかした、一切の責任と罪を背負わざるを得ない」のである。これは考察に悪意がこもってるとか、擁護しまくればなんとかなる次元ではなく、問答無用で背負わせざるを得ないのだ。そうしなければ周りに示しがつかないし、納得もしない。
  • もっと深く掘り下げると「ニーナのご先祖様である歴代アカネイア王族の所業」「お飾りとは言え、ニーナは大陸の最高権力者の1人」「英雄戦争で自身がやらかした事」の過去・身分・現在の3つの要素である。軽く解説すると、1つ目はアカネイアの所業はマルス世代までの中では最悪の類で、諸悪の根源と言っていい。実際、英雄戦争までのアカネイア大陸の動乱は、全てアカネイアがやらかした所業の尻ぬぐいと言っても過言ではなく、元をたどればすべてアカネイアが悪いのである。2つ目は最初に言ったので割愛する。
  • だが、前者2つは彼女がやらかさなければ、大きな問題にはならなかった。1つ目は内容自体は完全に擁護不可能だが、ニーナにはあまり関係のない事である。それにもし彼女が名君であったなら、アカネイア王族の所業を「アカネイアの負の連鎖を断ち切った偉大な王妃」として、逆にプラス要素にできただろう。2つ目の件も無能と言われたとしても、許されてはいけない存在までには至らない。しかし、彼女は暗黒戦争後にやらかしてしまった。そしてこれはニーナが「大陸の民達を苦しめた、歴代アカネイア王族と同類」である事の証明と言う形で、過去と身分の要素が現在のやらかしの罪を一気に重くしてしまったのだ。
  • 「じゃあ英雄戦争が起きなければニーナは悪くないじゃん」と言う意見もありそうだが、そうでもない。英雄戦争の発端となった一番の原因はガーネフだが、アカネイア崩壊に関しては、ガーネフの後押しで完全崩壊に悪化しただけで、仮にガーネフが関与しなくてもマルス達が干渉しない限り、いつまた崩壊してもおかしくなかったのだ。つまりアカネイア崩壊に関しては、完全にアカネイアとニーナのせいと言っても良い。
  • そして、英雄戦争は表向き「アカネイアが起こした戦争で、最終的に敗戦国になった」と言う重い事実がある。アカネイアは長きに渡って大陸を搾取し続け、今回の戦火を巻き起こした。真実を知らない大陸の民達にとって、ニーナの評価も危うければ怒りの矛先を向ける対象になる。では「真実を話せばいいか?」と言われたらそれは最もやってはいけない事。何故なら真実が漏れた瞬間、ニーナはたちまち迫害対象になって、悲惨な最期を遂げるから。上記で挙げられた事実と事情により、ハーディンはある程度名誉回復はできるが、ニーナとアカネイアの者達の場合は、一生変わる事のない汚名を着る事になる。何せハーディンが暴走したのはアカネイアとニーナが大きく絡んでいる上、アドラ一世の真実などが漏れたら、間違いなく大陸の民達が大暴動を起こすだろう(※1)。そうなったらマルス達でも止める事ができない。数が多すぎるのもあるし、下手に庇えばマルス達にも被害が及ぶ。何よりこれまで起きた動乱の中で、一番の犠牲者は彼等であり、彼等の怒りは最もだからだ。ニーナは表向きも、裏事情も矛先を向けるに値する要素がありすぎる。そんな民達に向かって「自分も被害者だ」等と口が裂けても言えない。言ったら火に油を注ぐだけである(真実が漏れていたのなら尚更)。
  • もちろん、これまでの事は彼女が全て悪いと言うわけではない。過去の王族の所業に関しても血縁以外は関係ないし、英雄戦争もガーネフはもちろん、闇落ちしてたとは言え、ハーディンも実行犯であり、騙し討ち同然の結婚を強要したボアも悪い。そして彼女はあ『アカネイアと言う大国』のブランドに振り回されまくり、自身に政治能力がないと自覚しながらも、精一杯立ち向かっていたはずである。アカネイアが巻き起こした罪はニーナだけでなく、アカネイアに所属していた過去・現在・全てをひっくるめた上層部と貴族、騎士達の罪でもあるのだ。だからと言って彼女個人の罪が消えると言うわけではない。精一杯立ち向かった結果がこれだし、ハーディンを騙す婚姻要請を承諾した時点で、彼女もアカネイアの共犯者なのである。彼女は許されるにはあまりにも多くの犠牲を出してしまったのだから……。ただ、彼女のご先祖様の罪、逃げ出す事を許さない身分、国の大きなやらかしとこれまでの所業が彼女のやらかしをきっかけに、背負わなくてもいい罪も背負わざるを得なくなったのだ(最も、ハーディン達が生きてても共に背負わなければならないが)。結局、彼女は残る余生まで自身の罪と、アカネイアに縛られ続けるのである……。

  • 上記の事実、起こりえる暴動等を考えると、マルスもニーナを哀れに思いながらも、政治的な問題もあれば、周りを納得させる為にアカネイアを解体し、ニーナに責任を取らせざるを得ない。また、民達に真実が漏れた時の事を想定し、ニーナを守ると同時に、王族として最後のけじめと責任を取らせたとも解釈できる。

※1 これは別の会社のゲームで真実が漏れた時のルートがあり、その際に人間達がある種族に対して暴動を起こし、殺害しまくる事態に発展した。その為、この大陸でも真実が漏れれば、大暴動に発展すると断言できる。

総括

「ハーディンに対する後悔と自責の念は強い」
「カミュに対しては忘れる事の出来ない強い想いが残っていた」
この2点に関して、異なる解釈による争いはまずないだろう。だが、ハーディンが闇堕ちし戦争が始まったのは、様々な要因が重なったからであり、ニーナの責任は一端にしか過ぎない。にも関わらず彼女1人に全責任を被せたり、悪女扱いするのは筋違いであろう(こう見えてしまうのは、ニーナ以外の要因となった家臣達が、そろって姿を見せていないのが原因と思われる)。彼女もアカネイアの所業と戦争と言う大きな波に巻き込まれた1人である。
しかし、彼女が王族としての責任を全うしていれば、ハーディンが闇のオーブに囚われなかった可能性は十分あり、アカネイアはかつてない栄光を掴んだかもしれなかったのだ。全てが彼女の責任ではなかったにしろ、大陸を振り回して戦禍と悲劇を撒き散らし、アカネイアを完全崩壊させた罪は大きい。

メタ的な意見も加えれば、プロデューサーやシナリオ担当の間で「女性による国家統治を認めないのが前提」で物語が構築され、彼女の演出を(良くも悪くも)様々な解釈が可能な内容で固められた2つの事実から、ニーナは異なる形で害を被ったとも言える。

まとめると、

元凶として全ての責任を押し付け、悪女と評するのには無理がある
アカネイアの所業に振り回され、最終的にアカネイアの大罪を全て背負う事になった哀れな王妃
だが全く罪がない訳ではなく、彼女個人にも相応の原因と責任はある
ニーナ個人として天賦の魅力・カリスマ性は確かに備えるも、(諸々の要素が重なってしまった結果)王妃としては『無能』と言わざるを得ない
そもそも、描写が少な過ぎて(悪いのか悪くないのか)よく分からない

と言う所だろう。


関連イラスト

ニーナ
ニーナ様



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ギネヴィア封印の剣に登場する似たようなポジションの女王だが、こちらは腹違いの兄や旧臣を敵に回してでも王国を正そうという意志と責任感を持ち合わせたうえに手足として動く部下にも恵まれた為、ニーナとは逆に戦乱の収拾に貢献している。

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