非実在青少年とは
非実在青少年とは、平成22年3月に提出され同6月に否決された都議会30号議案 青少年の健全育成に関する条例(通称:青少年健全育成条例)で用いられた造語で、「実在しない青少年」という意味である。
具体的には、視覚描写物に表現された18歳未満の青少年キャラクターを指す。
しかし、この18歳未満の定義が極めて不明確であり、恣意解釈の危険性が指摘されている。
石原慎太郎東京都知事の発言
平成22年5月7日の知事定例記者会見において青少年健全育成条例の立案者である石原慎太郎氏が「訳の分からない、「非実在青少年」なんて、誰がどう解釈しても、幽霊の話かと思っちゃう」と発言、分かりにくい問題のある造語であることを認めた。
しかし、問題点は単に「言葉が分かりにくい」という程度にしか認識されず、結局最後まで定義自体の問題点が修正されることはなかった。
6月定例会における自公修正案での変更
6月定例会において自民・公明党は先に述べた石原発言を受け、「分かりにくいと指摘された」との理由から非実在青少年の表記を描写された青少年に改めた。
しかし、言葉が変わっただけであり、無意味である。
また、描写対象を視覚描写物から図書類に変更するという定義変更も行われたが、東京都青少年健全育成条例における図書類の定義は
>図書類 販売若しくは頒布又は閲覧若しくは観覧に供する目的
をもつて作成された書籍、雑誌、文書、図画、写真、ビデオテー
プ及びビデオディスク並びにコンピュータ用のプログラム又は
データを記録したシー・ディー・ロムその他の電磁的方法による
記録媒体並びに映写用の映画フィルム及びスライドフィルムをい
う。
と定められており、事実上視覚描写物と同義であると解釈できる。
関連タグ
東京都青少年健全育成条例改正案 架空創作表現規制反対 青少年健全育成条令改悪反対
尚、条文案において表記が描写された青少年に変更された以降も、ネット上、pixiv上などでは引き続き非実在青少年語が使用されている場合が多い。