定年退食
ていねんたいしょく
あらすじ
環境破壊による食料事情の急速なる悪化が起きた未来。
食事を保存パックで節食し、老化防止に塩コーヒーを飲む老齢の主人公は国家による保証が受けられる二次定年特別延長を申し込みに市役所ヘ向かう。
その途中で友人に出会い、賄賂で当選させる噂を聞く。
登場人物
主人公（演加藤茶）
まもなく2次定年を迎える老人。毎朝の日課に老化防止のために塩コーヒーを飲んでいるほか、冬に備えて料理の一部を保存する「節食」をするなど、非常に健康に気を遣っている。
ただし塩コーヒーの効能を説明するも、吹山から聞いた話なので息子夫婦から一笑に付されている。
吹山（演井上順）
主人公の友人。主人公に塩コーヒーの効能を含めたあてにならない噂をたびたび持ちかけてくる。彼もまもなく2次定年を迎えるため、2次定年の延長を求めている。
吹山の孫
流行の丸刈りを行っている。この時代では髪を伸ばすことが普通であり、頭を刈った者は「無髪族」と呼ばれており、それは体制への反抗の意志でもあるらしい。制作された70年代が男性の長髪が作中の「無髪族」のような扱いになっていたため逆転した状態になっている。
奈良山首相（演ベンガル）
記者会見にて、定員法の更なる縮小を宣告し、対象の老人の身分証明書のカードの期限を会見の日をもって打ち切っている。
余談
作中ではスキンヘッドと予見したと思われる「無髪族」。
常に携帯している身分証明書（マイナンバー）
トンボといった身近な昆虫が絶滅危惧種とされ人工的に繁殖させるといった様子がうかがえる。
作品のメインは、のちの国際的爆食や高齢化社会を予見したともいえる、藤子F不二雄による皮肉めいた風刺のメッセージがうかがえる。
pixivでは
当作品のラストシーンを流用したプリキュア新旧交代のパロディイラストにタグが付与されている。ちなみに外部でもいくつかうかがえる。
