概要
手塚治虫が1976年から1978年にかけて「ビッグコミック」において連載した,「MW」という作品の登場人物。
神父でありながら犯罪者である結城美知夫と同性愛関係にあり,彼の犯罪を止められず懊悩する。
人物像
表向きは敬虔で実直なカトリックの神父だが,凶悪な犯罪者である結城美知夫の逃亡を手助けするなど犯罪に加担しており,実質彼とは共犯関係にある。
また,肉体関係を伴った同性愛関係を結んでおり,その事に対する罪の意識に日々苛まれ続けている。
結城とは十五年前の沖ノ真船島におけるMW流出事故以来の付き合いであり,その際,賀来自身が当時小学生だった結城を犯したという過去を持つ。
MW事件で目の当たりにした地獄絵図の恐怖から逃れるため,事故の後遺症により大きく変貌してしまった結城を救うため聖職に仕えることを決意するも,結城の誘惑を拒む事が出来ず,その言動は終始一貫性に欠ける。
元・信者であった澄子とは互いに憎からず想い合う仲だったが,嫉妬にかられた結城が彼女と強引に関係を結んでしまう。
賀来自身の出自や幼少時代の描写は作中では一切無いが,高校時代サッカー部に所属していたことだけが目黒検事との会話で明かされている。
筋骨隆々とした無骨な外見で,美男子とは言い難いが物語中の設定ではどうもゲイ好きのする外見のようだ。(第20章「倒錯」より)
某有名漫画の暗殺者にそっくりだが,連載時の掲載誌が同じと言う以外に共通点は無い。
登場作品
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