「誰がお前だ。お兄様と呼びなさい。」
概要
「羅」の一族の一人で、漢羅漢 の甥でその養子。一族の跡取り。文官であり、国の経理を司る部署に務めている。
人物
癖のある髪に丸眼鏡を掛けている、小柄な青年。基本的に温厚で、飄々とした物言いをする。一見善良そうに見えるが、打算的で計算高く、常に他者に貸し借りを作ることを考えている。
幼少期に羅の家のお家騒動の際、義父(羅漢)に加担。結果、祖父と実母を裏切って羅漢の養子になる。以降は羅漢を「義父(ちちうえ)」と呼び、振り回されながらもあくせく働いている。
また、かなりの「面食い」である。ただし彼の場合ただの面食いではなく、「中身も美しくないと許せない」との事。その点で、月の君(壬氏)は彼の理想像そのものらしい。
能力・特技
一言で言うと、数字に強い。というより、世界が「数字」に見えている。羅の一族に恥じぬ「数字馬鹿」で、事ある毎に計算をする。世界を数字の集合と認識し、数字(帳簿)を「美しい、醜い」で表現する独特の感性の持ち主。ちなみに、彼の言う「醜い(美しくない)数字」というのは、要は宜しからざる悪性要素のことであり、これがあるというのは高確率で不正や捏造、劣化、犯罪等が存在しているという事である。
要するに、帳簿等の数字を見ただけで不正や矛盾を暴けるという、逸脱した才覚の持ち主。羅漢に次ぐ、羅の家の「天才型」。猫猫と羅漢曰く「算盤頭」。
猫猫との関係
作中の主人公である猫猫の事は、ほぼ「妹」だと思っている。正確には従妹であり「義妹」、一緒に暮らしていたわけでもないのだが…。上記の台詞の通り、自分を「お兄様」と呼ぶ様に強要し、常に兄貴面で接している。
その為、猫猫からは羅漢程ではないものの、基本かなりうっとうしがられる上にぞんさいに扱われている。よくつま先を踏まれている。
ただし性格自体はよく似ている…というか、かなり息の合った会話をしていることが多い。当人同士が気付いているか分からないが、実際の兄妹に近い関係に見える。猫猫は否定気味であるが、羅半にとっては「大変付き合いやすい」存在らしい。