概要
GAT-X131 カラミティをベースに建造された空戦型モビルスーツ。
リビルド1416プログラムで計画された飛行系(エール)・格闘系(ソード)・砲撃系(ランチャー)の3種は、軍部の要請に従って砲撃系が優先的に開発されることになり、GAT-X131 カラミティとして完成した。しかし砲撃型から飛行型への変更は困難を極め、3種の中で最後に完成を迎えることになった。
本機は飛行モジュールにより空戦能力に長け、エースパイロット用に少数生産されてはいるものの、扱えるパイロットが存在しなかったために初期生産分で打ち切られた。
機体性能は申し分ないため、砲撃・格闘・飛行の性能を兼ね備えた、エールからI.W.S.Pへの派生も検討されていた。
なお飛行ユニットであるため機体名に「エール」を含むが、モジュール自体はエールストライカーとは別物である。
武装
- 120mm3連装ガトリング砲
主翼両端に装備されたガトリングガン。
- 57mm2連装ショルダーキャノン
両肩装甲部に搭載。砲身は機体側面に向けられている。
- 220mm4連装多目的ミサイルポッド
両肩装甲でガードされる形で機体正面に向けられている。
- 空戦用複合兵装「アドラー」
4種のモード「ウォーハンマーモード」「ライフルモードA」「ライフルモードB」「ジャベリンモード」を切り替えて攻撃可能。内ライフルモード2種は副次的な武装となる。
ウォーハンマーモードはG兵器がザフトに強奪された事により開発がスタートした「対PS装甲兵器」の一つであり、高硬度高密度高質量の金属で構成された錐状の頭部を、武装に備わったスラスター推力と本体側のパワーを合わせ、一点に集中して敵に撃ち込むことで、HESHなどにおいて発生するスポール破壊を引き起こし、例えPS装甲の物理表面は無傷でも衝撃を装甲の裏側まで伝播貫通させて内部を破壊する原理である。
これはかつて開発者が、大戦前にとある場所で出会ったバリー・ホーと思しき武術家に見せられた、「発勁」と呼ばれるCEの以前の旧世紀より伝わる武術(マーシャルアーツ)の効果を、武装で再現しようとしたものである。
- ビームガントレット
両前腕部に装備された小型シールド兼ビームサーベル。小規模ながらビームシールドも発生できる。
- 125mm 2連装高エネルギー長射程ビーム砲 シュラーク
飛行モジュールのオプション装備。オリジナルのカラミティにも採用されている高エネルギービーム砲。砲門の可動範囲も若干拡大している。
余談
デザインはアストレイズの阿久津潤一氏によるもの。先行して発売されていたフルメカニクスの1/100カラミティガンダムの金型流用を前提としたバリエーションで、ディティールもそちらに準拠している(これはMGジンをベースにしたジングラディエイターも同様である)。