EDM
いーでぃーえむ
概要
「EDM」とは音楽のジャンルで、「Electronic Dance Music」(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の略称。DTMなどを用いて作られた電子音楽のこと。
往々にして2010年代以降に制作されたアップテンポなダンスミュージックを指すことが多いが、テクノやハウスと同じく明確な定義は無い。
2010年あたりからデヴィッド・ゲッタなどのDJ/プロデューサーが他のジャンルのアーティストたちとコラボレーションを行った楽曲が次々とヒットし、世界的に人気のある一大ジャンルへと躍進した。
歴史
電子楽器を用いた音楽自体は1920年代には存在しており、ロシアのジョセフ=シリンガーが"First Airphonic Suite"という楽曲を作っている。戦後になると、フランスの著名な音楽家であるピエール=シェフェールが「エチュード」を、スウェーデンのルーン=リンドブラッドが"Party"を作曲したが、当時の電子音楽の技術では音階までを確立するには至っていなかった。
その後も不気味な雰囲気を帯びた電子音楽が多数発表され、「音楽」として確立するまでに多数のアーティストによる苦悩があったことがわかる。しかし、1970年にドイツのKraftwerkが登場すると、電子楽器を主とする音楽の形が確立され、今のEDMの原型が作られた。1970~80年代になると、ABBAやユーリズミックスによりポップジャンルにおける活路が見出され、ひとつのジャンルとして広く認知されるようになった。
一方、1970年代中盤から世界的に流行したディスコでは、電子楽器により作成されたダンスミュージックが主流に。その後の技術革新に伴い、サンプリング音源などの編集が可能になったことも相まって、次々にヒット曲が誕生。1990年代になると、今でも耳にするような名曲が生まれるようになる。
2000年にさしかかるタイミングになると、ポール=ヴァン=ダイクやティエスト、アーミン=ヴァン=ブーレンなどのDJがトランスジャンルで人気を獲得。ドラムンベースやダブステップといった激しい曲調のジャンルも人気となり、EDMのジャンルは多様性を持つようになった。
そして、今でも「伝説」として語り草になっているのが、2006年のコーチェラ・フェスティバルに出演したダフトパンクのパフォーマンス。ピラミッド型のステージで圧巻のプレイを見せつけ、キャパ1万人の会場に詰め掛けた4万人もの観客を熱狂させた。これ以降、盛り上げるための音楽としてのEDMは広く認知され、一般的な知名度も急激に上昇した。
2010年以降、AVICIIやマーティン=ギャリックス、デヴィッド=ゲッタやハードウェルなど、数多くの人気DJが商業的にも成功する人気曲を多数リリース。中にはカルヴィン=ハリスやメジャーレイザーなど、YouTube上で数十億回再生を記録する大ヒット曲を持つ者もあらわれた。スポーツの祭典であるオリンピックでもパフォーマンスするDJが現れ、EDMは音楽シーンの寵児として一躍その地位を高めた。
しかし、2016年あたりを境に一般的な人気に陰りがみられるようになる。また2020年に入り感染症が拡大すると、盛り上がりを前提とするEDM産業も停滞。各種フェスの再開まで約2年を要するなど、混乱を極めた。それまで主流だったビッグルーム系統のエッセンスを残しつつ、EDMの源ともいえるテクノ・アシッドテクノ系統の音楽をリリースするなど、苦悩を重ねるDJも多い。
それでも、様々なアーティストによる試行錯誤を音楽として昇華し、音楽の一ジャンルとして大成させた功績は大きい。2024年現在でも、大型フェスでは開催期間に数十万人を動員する規模を誇るEDMだが、今後もその勢いを殺すことなく進化できるか、注目に値するといえよう。
主なアーティスト
EDMのアーティスト
- perfume(中田ヤスタカプロデュース)
- きゃりーぱみゅぱみゅ(上記と同じ)
- キズナアイ