- 音楽のジャンルの定義は非常に曖昧であり、「演奏形態」「使用している楽器」「リズムのとりかた」「構成」…といった様々な要素に応じて細分化されており、分類が分かれるものも存在する。
- さらに、複数のジャンルの要素を併せもった音楽も多数存在すし、分類者に異なりジャンル分けが異なるものも存在する。
一覧
音楽的特性による分類
クラシック
- 一般的には西洋の芸術音楽を指す。
- 対義語は「ポピュラー音楽」「軽音楽」、「大衆音楽」など。
大分類 クラシック(クラシック音楽) 中分類 交響曲・管弦楽・協奏曲・室内楽・舞台音楽・声楽 中小分類 オペラ・オペレッタ・舞曲・組曲 小分類 ソナタ・フーガ・カノン・アリア・セレナーデ・バラード・ロマンス・マーチ(行進曲)・レクイエム・吹奏楽
エレクトロニカ・電子音楽
- 電子音楽(電子楽器、すなわち電子回路による演算により音を作る楽器、を用いた音楽であり電子楽器や録音テープ、コンピュータ等を用いてそれまで演奏できなかったものを可能にしたもの)およびそれらに影響を受けたもの。
- 現在ではダンスミュージック、クラブミュージック、そのほか(IDM、インテリジェント・ダンス・ミュージック)などに分けられる。
大分類 エレクトロニカ・電子音楽 中分類 テクノ・ハウス・クラブ・トランス 小分類 テクノポップ・ユーロビート・EDM
民族音楽
- 民族土着、ローカルに伝わってきたあるいはそれをもとにした音楽。歴史的にはヨーロッパの芸術音楽以外のものをいうのではないかと思われる。
大分類 民族音楽 小分類 民謡・ハワイアン・ラテン音楽・フラメンコ・シャンソン・カンツォーネ・ヨーデル・ラグタイム・カントリー・ケチャ
ポップス
- 「ポピュラーミュージック」が言葉の元。大衆向け歌謡曲を指す。
- 他のジャンルに属さないものは全て「ポップス」と言っているのではないかと思うぐらい、幅広い音楽性をもった楽曲が属している。
- 大衆向けを意識しているためか、「印象に残るようなメロディライン」や「人々の共感をうむような歌詞」が特徴。
大分類 ポップ・ポップス 小分類 J-POP・K-POP・アニソン・歌謡曲・渋谷系
ブラックミュージック
- アフリカ系アメリカ人発祥の音楽の総称。その後の音楽全般に強い影響を与えた。
- ブルース(blues)
- 19世紀後半頃に米国深南部で黒人霊歌や労働歌から生まれたものといわれる。
- 日本でいわれるブルースは別物でムード歌謡(進駐軍撤退以降の日本で独自に発達した歌謡曲)の一種、憂鬱な気持ちを歌った曲。
- プロテスタントの讃美歌などとアメリカ南部の貧しい住民のスピリチュアル(黒人霊歌)が結びついてできた音楽。
- 1930年代から黒人教会で演奏されていたものと南部州の白人が歌っていたものとに分けられ、これは当時の人種差別の影響であるとされる。
- 4/4の第2・第4拍目を歯切れの良い演奏で刻むギター、各小節の3拍目にアクセントが置かれるドラム、うねるようなベースラインを奏でるベースなどの音楽的特徴を持つ。
- 1960年代ジャマイカで生まれたとされる。
- スイング感のあるリズム(連続した音符のうち初めの音符の長さを長めにとり次の音符を短くするリズム)とビート(基本の単位として聞こえる基準、拍)に乗りながら、叫ぶように歌うタイプの音楽
- R&Bと略される。ジャンルとしては昔から存在したが1947年に命名された。
- 基本的にはリズム・アンド・ブルース(R&B)の一種。
- 1950年代から1960年代初期、ゴスペルとブルースから発展した大衆音楽。
ジャズ
- 19世紀から20世紀にかけアメリカ南部に現れた音楽で、西洋音楽の進行とアフリカ系アメリカ人のリズム感が合わさったものとされる
- 独自の音階、拍の変化や複合リズム、即興演奏などを含む音楽であり、金管楽器・木管楽器・ドラムスによるバンドにより演奏されることが多い
大分類 ジャズ・JAZZ 小分類 クロスオーバー・FUSION・スムーズジャズ・AOR
ロック
ラテン音楽
ラテンアメリカ(中南米)発祥の音楽であり、特にスペイン語圏において生まれた音楽であり、広義では先にあげたレゲエなどもこちらに含む(ジャマイカは英語圏)ことがある。
これらの音楽はラテン系列(すなわちスペインとポルトガル)、南アメリカの原住民、主として奴隷として連れてこられた黒人の音楽が入り混じってできたものとされる。
- ボレロ
ルンバ
- もともとはキューバのアフリカ系住民の間から生まれたものである。
- Rumbaは本来郷土娯楽音楽で休日、誕生日、結婚式など様々なパーティで踊る際用いられるものである
- Rhumbaアメリカにおいてキューバの音楽を紹介する際つけられたあだ名のようなものであり、「キューバの音楽」といった意味である。まずいことにこれが全世界に広がったため誤解が発生するもととなっている。
- 社交ダンスの同項目は全く異なり、キューバのダンスをもとに西洋でとりいれられたダンスである。
- スペイン語でソースを意味し、おそらくはいろいろな形式が混成していることよりこの名称がついたとされる。
- 2-3、3-2のリズムでベースやピアノ、パーカッションやホーンなどが加わる。
- この音楽は1930年代のキューバにあった形式にプエルトリコ発祥のダンス音楽やブラックミュージックなどを取り入れたものであるとされる説がある。
- ブラジルに連れてこられた黒人の打楽器による演奏がもととなり、これがポルトガルから来た西洋音楽などと混合したものとされる。
- 踊りのための音楽とされるが、その踊りは即興をメインとするものである。
- なおアルゼンチンにもサンバという音楽形式は存在するがこれは全く別物、フォルクローレの一種である。
- 日本におけるサンバは紹介の際ラテン音楽全体を指す言葉として紹介されたらしく、別物である。また、日系ブラジル人による伝播もあったものの、彼らはサンバの本場であるリオデジャネイロ出身者は少ないため、まだ本来のものが伝わったとは言いづらい。
- 社交ダンスにおけるサンバも上記に上げたものと全く別物である。
- 19世紀半ばに南米の各音楽がまじりあってアルゼンチン、あるいはウルグアイで生まれた音楽の形式、あるいはダンスの形式。
- 2/4または4/8であり、後に4/4のものも存在。
- 楽器としてはバンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、コントラバス、ギターなどが用いられ、他の音楽とは異なり打楽器はあまり用いられない。
発祥地域による分類
演奏・歌唱目的による分類
所属の規模による分類
歴史性による分類
- 比較的歴史の古い音楽…クラシック(讃美歌などの宗教音楽、行進曲など軍楽などその他もろもろ)、民謡などの民族音楽など
- 比較的歴史の新しいジャンルの音楽…軽音楽(ロック・ジャズ…)現代音楽(クラシック)、電子音楽、前衛音楽など
※対する起源の遠い音楽を重音楽と称することはない。
※日本の教育の一環で行われる音楽課外活動では「軽音楽部=バンド(ギター・ドラムなど)」「音楽部=管弦楽(ヴァイオリン・ヴィオラなど)」、「吹奏楽部(ブラスバンド部)=管楽器、特に金管楽器(トランペット、トロンボーンなど)」、「合唱部(コーラス部)=声楽(アカペラなども存在)」というような区別がされている。
関連タグ
音楽 一覧の一覧
(演奏形態) バンド オーケストラ 鼓笛隊 マーチング マーチングバンド ブラスバンド ビッグバンド
関連リンク
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