概要
ピンクノイズ(パワーが周波数に反比例する雑音のこと)はこの1/fゆらぎを持つノイズの一つであり、1/fノイズとも呼ばれる。
ざっくりいうと「人間にとって心地よく、心身に良い影響を与える音声」に多く見られる波形の法則性や特性のこと。
自然現象においても確認することができ、具体例としては人の心拍の間隔、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぐ音、目の動き方、木漏れ日、蛍の光り方などがある。また物性的には、金属の抵抗、ネットワーク情報流が例として挙げられる。
自然音(川のせせらぎや雨音など)は同じ音の繰り返しに聞こえるが、厳密には全く同じ周期・同じ音の繰り返しというわけではなく、1/fゆらぎという法則性を持って展開されていると考えられている。
人間との関係。与える影響
物理学者の武者利光による研究では、自然界の1/fゆらぎ音を聴くと脳内がα波の状態になり、リラクゼーション効果(生体リズム、つまり体内時計の周期と共鳴することで、自律神経が整えられ、 精神が安定し、 活力が湧くなどの効果)がもたらされると考えられている。また、1/fゆらぎの光を見た時なども同様である。
ここから、ヒーリングミュージックや環境音などの音楽CD、照明器具(例として、ろうそくの火が揺れる様子を再現したライト)などの宣伝文句として「1/fゆらぎ」「ピンクノイズ」という表現が用いられることがある。
1/fゆらぎが一部の人間の歌声にも現れると主張されることもある。代表的な例としてMISIA、美空ひばり、宇多田ヒカル、徳永英明、中川侑太(空創ワルツ)、Lia、Aimerなどが持つとされる。
歌声だけでなく、話し声にも現れるという意見もある。声優の大本眞基子、花澤香菜、俳優・ナレーターの森本レオ(※さらに言えばダチョウ倶楽部の肥後克広が森本の声真似をしているときの声も含まれる)やモノマネ芸人の青木隆治などが該当すると言われる。
フィクションにおいては、漫画『鬼滅の刃』の登場人物である産屋敷耀哉の声音や動作のリズムの取り方が1/fゆらぎの特徴を持つという設定であり、実際に竈門炭治郎がその声について「ふわふわして心地よい」と表現している。