「リリーだよ」
「お前はどうも、邪悪とかではないな。いや、かたじけない」
「風よ、偉大なる風よ。風の精霊トイノイコノイよ……」
プロフィール
概要
メキシコの部族サンダー・フット族の末裔。フルネームはリリー・ホーク。
精霊の声を聞く能力を持ち、風の精霊トイノイコノイの導きに従って世界を旅している。「ポカモガン」というネイティブアメリカンの棍棒を使って戦う。
人間関係
同じくサンダー・フット族の戦士であるサンダー・ホークについて、戦闘スタイルが酷似しているのが特徴。
ただし、同じく「ホーク」の名を持つものの、ゲーム中でサンダー・ホークとの血縁は無い事が語られている。
アーケードモードでは「かつて一族の為に旅に出た戦士の話を聞いたことがある」と述べられただけだったが、ワールドツアーモードにて親交を深めると、ホーク&ジュリアと交流があり、特にジュリアを姉のように慕っていたことを教えてくれる。
キャラクター性能
過去作に登場したサンダー・ホークの技を継承したキャラクター。
コマンド投げであるメキシカンタイフーン、対空技のトマホークバスター、突進技のコンドルスパイアといった必殺技や各種通常技のモーションをホークから受け継いでおり、小柄な体格ながらその戦闘スタイルはかなりのパワフル。
ホークとの大きな差別点として、新たにコンドルウインドという技を使用できるようになっている。
これによって風纏いストックを最大3つまで貯めることができ、消費することでコンドルスパイア・トマホークバスター・コンドルダイブの性能が強化される。
キャラクター性能としては、全体的にサンダー・ホークをマイルドにした印象。
長所としてはポカモガンを使用した各種通常技がリーチ、判定共に強力。特に判定がやたらと強いしゃがみ強Pはこれだけで地上戦と対空のほとんどを任せることができ、ヒットorガードから各種キャンセルに繋ぐことで風纏いを溜める、暴れを潰す、コマ投げを通す等、様々な攻めの起点にできる。
さらに発生まではポカモガンに食らい判定が出ないため、スト6において非常に有力な行動であるラッシュを仕込んだしゃがみ中Kやしゃがみ中Pに対し、そのリーチと判定によってほぼ一方的に殴り勝てるほどの性能を持っている。
もう1つの主力が風を纏った状態のコンドルスパイア。当たれば画面を大きく運んで起き攻めへ移行、ガードされても密着かつ状況が有利。さらにOD版ではガードされた際の有利が大きくなり、しかも飛び道具に対する無敵まで発生するという投げキャラが使うにはあまりにも無法な突進技。
このため安定して風を溜める事さえできれば、弾を主体とする相手には滅法強い。
リーチの長い通常技をガードさせてコンドルスパイアで密着有利を取り、そこから打撃とコマ投げの二択を仕掛けるというのがシンプルかつ強力で初心者から上級者まで幅広い使い手がいる。
また、モダンでもすべての技がコマンドで出せ、リリーの立ち回りの要であるしゃがみ強Pもアシストと通常のどちらでも使えることから、「モダンだとコレが出来ない」が少なく、そのため非常にモダン適正が高いとされるキャラでもある。
空中から突進が出来るコンドルダイブは速度が速く、垂直ジャンプからでも出せるため、中距離で垂直ジャンプをし、相手が行動したのを見てから咎めるような使い方もできる。
その一方で欠点としては劣悪な防御面が挙げられる。一見すると昇竜っぽいトマホークバスターは発生は早いものの風消費&オーバードライブ版でも完全無敵が発生せず、発生の速い通常技はリーチが短く隙が大きい、SA1に無敵はあるが発生が遅いため安全重ねが可能、と切り返しが難しく散々な性能になっている。
またコンボ火力も全体としては低く、風の補給も求められるためダメージと起き攻めの両立がし辛い。さらにコマ投げもダメージは高いものの距離が離れるため攻めの継続が難しい。
打撃と投げの2択や立ち回りでの風の補給など勝つためにはどうしても複数回の読み合いが要求されてしまい、そこで一度でも外してしまうと前述の防御面の弱さがモロに出てしまう。そのまま画面端に追い込まれ切り替えせずに押し切られてしまう…といったことも珍しくない。
纏った風の消費を任意で行えないため、風を維持したいのに昇龍で対空すると風がなくなるという歯がゆさも低評価の一因であった。
初期の頃は特に評価が低くリュウなどと並んで最弱キャラ候補として挙げられる事が多かった。しかし後述の新衣装やトッププレイヤーの動画などが出回ることで徐々に人口が増え研究も進み、実は強キャラとされる面々に結構相性がいいことが発覚。特にシーズン1では環境最上位の春麗を使用するトッププロが口をそろえてキツイというほどであり、なんなら春麗の評価が低いプレイヤーはリリーに不利が付くことを理由に挙げている。
現在では「明確に弱点はあるものの、上手く使えれば強い」という中堅どころの評価に落ち着いている。
発売当初はクセのある髪型&デコ出しルックがイマイチとされ、キャラ人気も正直微妙だったが、祝い事の晴れ着というコンセプトで作られたOutfit3(下のイラスト)が発表されると、その可愛らしさに人気が沸騰。見た目もさることながら、CV釘宮理恵という兼ね合いもあり、使用人口が爆発的に増加した。
なお、可愛いのは顔が変わっているからだという指摘もあるが、実際には髪型が変わっただけである。髪型一つでキャラの印象がここまで変わるという好例だろう。
また、格闘ゲーム専門のインフルエンサーがOutfit3の実装を「アッパー調整」とポストしたが、衣装実装前は最弱候補とまで言われていたリリーがこのアップデートをきっかけに人口増加し研究が進み、結果として「実は結構強かった」ことが発覚したことを考えると、冗談抜きにリリーのOutfit3は大幅なアッパー調整だったのかもしれない。
見た目のモチベーションはやはり重要である。
……余談だが、サンダー・ホークはリリーが風を纏ってようやく出来ることを強化無しでやっていた。トマホークバスターはノーゲージで無敵があり、コマ投げ後は密着起き攻めに行ける。
過去には出来ていた(どころか上位互換)ことが使いきりのバフをかけないと出来ない、というストレスがリリーに弱キャラという評価を下した要因なのかもしれない。
関連タグ
ジャッジメントギャルズ:Ⅲのサブキャラ。インド出身メンバーの名前が「リリー」だったりする。