ピエロ左近寺
ぴえろさこんじ
人物
幻想魔術団のカードマジック専門のマジシャン。
怪しげな雰囲気を見せる男性。表面上はフレンドリーに接するもののどこかいやらしい笑みをするなどいろいろと不気味。
※ここから先ネタバレ注意
実は今回の事件の被害者達と同様、前団長にして師匠であった近宮玲子のトリックノートを狙っていた人物の1人であり、他の3人と違い彼女を殺害してでも奪うべく、事故死に見せかけるために転落死させる仕掛けをしていた人物でもある。
現にそのトリックノートは彼が持っていたが、すべての犯行を自供した真犯人・高遠遙一にあっさり渡すも、近宮玲子の事件に関しては、自分の仕業と決定づける証拠がないことをいいことに「(事故は)あくまで偶然でしょ?」とシラを切り、剣持警部の怒りを買う事となるが、反省の色も見せる事無く、一達はぬぐえない敗北感を味わう事となった。
※ここから先、さらなるネタバレ注意
事件が終息した後、ソロマジシャンとしてデビュー(近宮殺害の仕掛けを目撃していたメンバーを助手として引き抜いて)を果たし、近宮のノートに書かれていたマジックの1つ「無重力岩天外消失」(手足を拘束された状態で岩のオブジェに入り、炎を浴びせた浮いた岩から脱出するという物)を披露する事になったが…
「おい!事故だ!開けろ!!熱い!!」
なんと、彼が入っていた岩のオブジェが上まで浮かび上がった途端、予定よりも早く燃え始めてしまい、左近寺は急いで脱出しようとするも間に合わず火だるまの状態で岩の中から飛び出し、そのまま焼け死んでしまったのだった。
実は彼が披露したマジック「無重力岩天外消失」で使用したオブジェには、着火材である燐が使用されており、岩を浮かせたことでステージ上部の照明の高熱によって発火して中のマジシャンが焼死する危険性が高いという、欠陥マジック(つまりは近宮が仕掛けた罠)であった(リハーサルの時は照明が点いていなかったため問題なく成功したため、左近寺はこの欠陥を見抜けなかった)。
近宮玲子は、以前から自分のトリックノートが弟子達に狙われている事に気付いていて、万が一そのトリックノートが盗まれた際に替え玉として持っていた方のノートにこの欠陥マジックを記入していたのだった。
なお、高遠は左近寺が所持していたノートを見た時に自分のノートにはない手品の存在を知り、この事態が起こると気付いたようで、連行される際ある言葉を残していた。
高遠「左近寺には、近宮玲子本人が鉄槌を下すでしょう…燃え盛る"炎の鉄槌"を持って…」
高遠のこの言葉は、まさに、この事を意味していたのだった…。