福部里志
ふくべさとし
米澤穂信の小説、〈古典部〉シリーズの登場人物で、『データベース』(本人談)。
CV:阪口大助
概要
語り手たる奉太郎の中学時代からの友人で、神山高校1年D組の似非粋人。
凝った勧誘ポスターに感銘を受けて手芸部に入部し、総務委員会にも所属するが、奉太郎が古典部に入部するに伴って彼も入部、掛け持ちとなる。遠目には女子に見えなくもない背格好で、奉太郎には「青瓢箪」呼ばわりされるが、サイクリングが趣味とあってかなりの健脚。携帯電話や手帳などを入れた巾着袋を持ち歩く。
『データベース』を自称しており、各種雑学をはじめ、街の名家や学校の怪談話など、どうでもいいことまでよく知っているが、別段インテリというわけでもないし、数学に至っては補習を受けるレベル。「データベースは結論を出せない」という口癖が表すように、自分から推論を組み立てるようなことはほとんどせず、奉太郎の推理の穴を指摘したり軌道修正したりすることが多い。軽口や冗談も多く、折に際して「桁上がりの四名家」やら「チタンダエル」やら妙な呼び名を捻り出す。
あの人以上に傍若無人な一つ下の妹がいるらしい。
摩耶花からの継続的なアプローチをのらりくらりとかわし続けるなど、どこか捉え所がない……のだが、『クドリャフカの順番』ではどれだけ憎からず思っているのかが明らかに。古典部の面々の能力を評価する一方で自らの凡庸さを悟っており、奉太郎に対しては時に含みのある言動をとる。
そして「手作りチョコレート事件」では、なぜ摩耶花のアタックをかわし続けるのか明らかに。